by b-faction 最新のコメント
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帰りの電車の中で涙が溢れた。
このインプレッサ、 本当によく頑張ったと思う。 また、今回の災害で犠牲になられた皆様に、 心よりお悔やみ申し上げます。 まず誤解の無いように明言したい。 このインプレッサWRXは全くのノーマルだ。 限定車で稀少なクルマなので誤解する人が居るかもしれないが ロールケージも入っていなければ、 何の改造もしていない。 但し身体能力は抜群。 舞うように走るクルマだ。 WRCでチャンピオンを獲得し記念に少量販売したクルマだ。 新車からワンオーナーで愛され、 そのクルマを北原係長が中心となり、 少しでも新車の頃の元気な状態に蘇らせただけのこと。 オーナーの気持ちと、 クルマの魂と、 我々の思いが三位一体になった象徴だ。 本当に間一髪だ。 偶然の出来事とはいえ、ドライバーの判断が功を奏しただけとは言いがたい。 ではなぜそう言えるのか。 それは感じる者には感じるし、 解らないものには解らないが、 クルマは魂を持っていると言うこと。 それだけ。 元気な後藤さんに会えて本当に嬉しかった。 奥さんは衝突の瞬間、気を失ってしまったそうだ。 その後、頭から血を流しいる奥さんに声を掛けながら外に出た。 気丈なことに病院で手当を受けてから、 警察に協力して事情聴取の真っ最中だった。 何しろその瞬間を見た人は少ない。 高速機動警察隊の皆さんも本当にご苦労様だ。 こんなことは経験が無いのだから無理も無い。 ただ この後はしばらく安静にさせてあげて欲しい。 そして忘れないように。 今日の事情聴取を担当された方は 落ち着いたら絶対にお見舞いに行くように。 インプレッサをシート越しにそっと撫でて対話した。 別れる前に足を4本とも見た。 しっかりしてた。 絶対にこのまま朽ち果てさせない。 そう思うと、なおさら涙が止まらなかった。 スバルには何か魂のようなモノがあり、 惹きつけられる。 また、インプレッサという偉大なネームを今日ほど自覚した日は今まで無かった。 少し反省を込めて 見直したい。 インプレッサとWRXをわけて、 スーパースポーツの世界に昇華させろと思っていた。 そんなことをしてはいけない。 インプレッサWRXは日本人の財産。 もはやスバル自身も勝手に手玉に取れない孤高の存在だった。 これからも インプレッサとインプレッサWRXをスバリストの一員として愛し続けたいと思う。
師走を迎えた。
この一年感で体験したトップ3。 メルセデスベンツのブルーエフィシェンシー そしてスバルの ボクサーディーゼルなど新世代のエンジン群 そしてスカイアクティブ どれもが環境と燃費だけで無く、 面白さと速さを併せ持つパワーユニットだ。 あっという間に11月も終わった。 ふと、 今気がついた。右手の人差し指の根元が紫色の痣になっている。 ぎょっとした。 ぶつけた覚えも無いし、痛くもないので不気味だ。 何か思い当たる節が無いか振り返った。 先日、東京で飯田本部長と膝をつき合わせ、 努力と情熱の彼らしい話をお伺いした。 今はスバル信州(株)の社長としてご活躍中の石川さんとも言葉を交わせた。 いまのスバルが好調な陰には、彼等の血と汗の滲む苦労がある。 だからこそ結果を出せるのだろう。 普段あまり酒を飲まない本部長だが、 また深くお話しできればと願っている。 スバルから重要な仕事が段ボール箱に入って届いた。 お客様に発送する満足度調査アンケートだ。 当社に届いた対象総数は200通だ。 中津スバルと封筒に印刷し発送しようと思ったが、何となく血潮が通っていない。 アンケートの案内状に心を込めて全て直筆のサインを入れることにした。 火曜日は仕事の合間を縫って全てのご案内に丁寧に名前と肩書きを記した。 このペンは書きやすく気に入って居る。 けれども量が多かったのと、次々と仕事が入るのでちょっと無理したようだ。 左手と比べると良く解るが、見事に痣になった。けれど悔いの無い発送が出来た。 今月最終の一週間をもう一度振り返ろう。 おおよそ一年ぶりに名知さんが遊びに来てくれた。 十六銀行の中津川支店長を勤められて以来、 友情を暖め合っている。 お互い日本酒党なので、 酒の趣味も合うが 和菓子の嗜好も近い。 大好物をありがとうございました。 あまりにもお互い大酒を飲んだので、火曜日に朝一番で立ち寄って下さった。 また是非飲みましょう。 続いて 青森市で52年の歴史を誇る、 株式会社サンライズモータースの皆さんがいらっしゃった。 31名様ご一行が来店されると、 9月の初めにお申し込み頂いたが、 本当にあっと言う間だ。 妻は手に入れたばかりのニコンのミラーレス一眼を使いカメラマンとして活躍中だ。 これで当社のイベントは正月フェアまで一段落した。 遠方から様々なご来訪を頂いたが、 これで今年予定された大規模な行事は全て終わった。 津軽塗の一輪挿しをありがとうございました。 さっそく大活躍した望桜荘に飾らせて頂きます。 翌日の水曜日、嬉しい贈り物が届いた。 飯田のリンゴ屋さんから素晴らしい今年の成果が贈られてきた。 ありがとうございました。 朝のリンゴ一個は長寿の秘訣と言う。 大切に頂きます。 27日の火曜日が忙しかったもう一つの理由は「かわら版170号」の製作最終日に当たったことだ。 前日の深夜まで構成し、朝一番で最終確認夕方刷り上がりを受け取るというハードな工程だ。 今回は満足できる良い仕上がりになった。 新型フォレスターで高速道路を走り、 完成したかわら版を岐阜まで受け取りに行く。 一般路でも感じたことだが、サスペンションの仕上がりがとても良く、 過去の三代に渡るフォレスターとは同じ土俵で語れない。 その上、渋滞路ではアイサイトが抜群の効果を発揮した。 改めて凄いクルマだと実感した。 こういうストレスの溜まる場面で全車速追従型オートクルーズは抜群の効果を発揮する。 今、ちょうど二代目のフォレスターが店頭に並んでいる。 フォレスターは基本的にインプレッサをベースに作られている。 初代もそうだったが二代目の総合的な仕上がりは凄かった。 デビューしたてのXTを東名高速ですっ飛ばし、 御殿場の先にある長い下りカーブで鳥肌の立つような興奮を覚えた。 そしてマイナーチェンジで「エアブレイク」が誕生した時、 山形から東京経由で中津川に帰るというロングツーリングにチャレンジ。 ミッションから排気系まで驚くほど変化して軽々と走った。 途中でポルシェ911に追従しながら楽しく感動する場面にも出会えた。 それがつい昨日のようだ。 このフォレスターは二代目インプレッサをベースにしている。 最後にエアブレイクが誕生した頃、メカニズム的に大きく改善されたが、 このクルマは平成16年式なので、ちょうどそのシリーズの中間に位置する。 なかなかセンスの良い内装で当時のクルマ造りの傾向が良く解る。 デュアルレンジを採用していたので ヨーロッパでモーターホームなどを牽引するのに役立った。 レオーネからの資産がまだ少し残っていた頃だ。 ローレンジを駆使するとクロスレシオに近くなるので峠道など楽しい。 それにインプレッサの個性をまともに引き継ぐので、 回頭性能が抜群だ。 平成14年に誕生したSG5型フォレスターは、非常に面白いクルマだった。 でも振り返ると不思議なことに、悪路を試すような悪戯心が沸き起こらなかった。 ところが新型は違う。そういう走りが楽しくて仕方が無い。 普通の道路を走って「オヤッ」と感じて、 何か心の底から楽しくなるな走りを実感したら その次にはもっともっとと男心が顔をどんどん覗かせる。 泥濘土の様子を動画でアップした。 見て欲しい。 次に興味深い経験を話そう。 マツダのCX-5を鈴鹿ツインサーキットでテストした。 メーターは一桁でまっさらの新車だった。馴らしが出来ていないので、 「絶対にタイヤを鳴らさないように走って下さい」と涙目で懇願されての事だった。 タイヤを鳴らさず大胆に走らせるのはNBRにおける必須課題だ。 経験で得た成果を大いに生かして走らせた。 CX-5は良く出来たクルマだ。 リヤシートの分割方法はフォレスターを上回っている。 室内のクオリティも悪くないし、広さも十分だ。 足も速くサーキットでキビキビしていた。 「マツダは良いクルマを作るようになったなぁ」と実感した。 CX-5が今年のカーオブザイヤーを獲得した。 BRZが受賞できなかったのは残念だ。 しかしながらCX-5が獲得したことに対して「なるほど」と思い、 素直に「おめでとう」と言える。 それとは逆に思うことは 「あれほど出来の良いBRZがどうして受賞できなかったのか」 そのあたり、ちょっと訳がわからない。 微妙な事なのでここまでにしよう。 そしてCX-5と新型フォレスターの差はどうか。 これは実に明快だ。 クルマの歯触りが違う。 そして旨みの出方も異なる。 柿の話を覚えているだろうか。 この日も久留米の酒井さんから頂いた、一番食べ頃になった柿を剥く。 柔らかなですっと歯が入る食感と、 嫌みの無い強い甘みがフォレスターの良さに通じる。 こういうぴったりの食物を届けて頂けるとは、 本当に有り難く不思議なご縁だと感謝している。 ところで縁という不思議な事象に驚かされることが多い。 こういう時期になぜアクセラが手元に届いたのだろう。何かの縁としか考えられない。 このアクセラは今年の8月に購入されたまだ新車の香りが漂うクルマだ。 前のオーナーに理由を尋ねたら飽きてしまったと言う。 今月の半ばショールームに入っていたBRZに一目惚れされた。 契約から1週間でBRZのRAはスピード納車となった。 アクセラのセダンはインプレッサG4とライバル良い意味でライバルだ。 フォレスターとCX-5の違いを知ったので、アクセラの特性は乗る前から手に取るように感じる。 マツダも良いクルマを作るが、 スバルの考え方と相当違う方向を向いてるので面白い。 まず違いはドアの開閉時に現れる。 現行のアテンザに比べれば少ないが、 ドアを閉めた時の「クオリティ」は大きく違う。 閉めた時にドアの下部が震える。だから音もスバルとはちょっと違う。 逆にドアハンドルは随分負けている。 ようやく新型フォレスターで一人前になったが、 早くインプレッサもこのレベルにして欲しい。 スタイルは好き嫌いもあろうが、 インプレッサの方を「圧倒的に格好良い」とさせて頂く。 ただし、マツダのやり抜く姿勢はたいしたものだ。 次期アテンザにも言えるが造形言語を決して腰砕けにならずに継続している。 逆にスバルは造形言語を続けることが出来なかった。 今のインプレッサも過渡期のデザインだ。 でもスバルは面白いことに「造形言語」は続かなかったが、 再び「むつらぼし」を復活させたばかりか、 見事にCIとして定着させた。 アクセラに長い時間触れ、手足のように使いながら、 脳髄にドンッと何かが落とし込まれた。 「スバルは永久に過渡期のデザインで良いのでは無いか」 という考え方だ。 造形言語など考えず常に新たな提案をすれば良い。 そう思うようになった。 なぜなら、航空機メーカー中島飛行機の放つ美しい機体の数々を眺めると、 そこには造形言語などという恣意的なモノは存在しない。 戦闘力を極め機能を磨き研ぎ澄ませると必然的に美しくなる。 そういう結果論しかそこには無い。 常に「かっこいいな-」とその時代の人に思わせる戦略も悪くない。 これさえあれば大丈夫だ。 さて最新のアクセラを走らせよう。 走り始めてすぐ解る。 回頭性能は抜群でとても軽快に走る。 クイックでチャキっとしたステアリングフィールと、 すぐロックアップしてダイレクト感を醸し出す軽量な6速オートマチックトランスミッションの相性がとても良い。 高速道路で100km/hを維持するとをエンジンは2000RPM。 深夜から早朝に掛けて高速道路を走らせた。 車両重量を比較する。 アクセラは1320kg。インプレッサG4は4WDのアイサイトで1350kg。FWD同士ならインプレッサの方が軽く1300kgしか無い。 アクセラはその重量を感じさせない軽快な走りが魅力だ。 ただしスピードは出るがインプレッサに比べると操縦安定性がナーバス。 マツダのシャシーは軽快で面白いが、 走行性能の濃密さに於いて一世代前のSIシャシーにようやく追いついた程度に感じる。 次に一般路でどういうクルマなのか試した。 実はいま、 大切なお客様が病に伏せっておられる。 そのお見舞いを兼ね木曽の山中へとアクセラを走らせた。 この様な美味しい道で、アクセラは水を得た魚のように軽快に走る。 ここでもハンドリングは抜群だ。 但しトルクステアは大きい。 こういう場所より、 むしろ幹線道路で前走車を追い抜こうとした時に顕著だ。 またNVHは最初優れているように感じた。 しかしまずアクセラ特有のノイズに高速道路で気がついた。 音圧は高くないが室内のこもり音は大きい。 今のスバルに比べるとレベルの差を感じる。 バイブレーションはアクセラが不利だ。そもそも水平対向エンジンを搭載したインプレッサと比較することが酷い。 始動直後にDレンジに入れ、信号待ちをするような場合に、 ステアリングホイールに振動を顕著に感じる。 こういう安っぽさはちょっと残念だ。 でもそれだけで無くアクセラは荒れた路面に於いて、 何かの拍子にサスペンションから侵入するブルブルゴトゴト感が気になった。 ハーシュネスは互角。 ステアリングの切り込みと動きが同期して、 軽く動くため、しっかり感と動きの俊敏さ融合して良い味になっている。 全体に小じっかりしているが、硬いブッシュを使ったような印象も無い。 全体を眺めると明らかにインプレッサの方が上だが、 アイドリングストップに関しては先駆者だけの事はある。 i-stopはインプレッサのアイドリングストップより素晴らしく、 エンジンを停止させるタイミングも良いし停止時間も長い。 丁寧に同乗者に気配りしたブレーキを掛けると スバル車はアイドルストップを拒否するが アクセラは自然にエンジンを止める。 停止方法だけで無くi-stopは仕上がり全体がスバルより優れている。 「スバルはまだアイドリングストップが付いただけ」と言ったら叱られそうだが、 まだまだ改善の余地がある。 次に、ごちゃごちゃ色々付いたステアリングホイールは今風ではある。 が、ここでスバルとマツダの決定的な違いを見せつけられた。 アクセラは、操作中に意味の無いスイッチに思わず触ることが多い。 多機能が良いのか一度考え直すべきだ。 それに対して、 スバルのステアリングを比較すると、 アイサイトの全車速追従型クルーズコントロールが右側に備わる。 これは決定的な差といって良いだろう。 結論を言おう。 アクセラは良いクルマだが、 CX-5とフォレスターに感じた味の差がそのまま当てはまる。 フォレスターとアクセラの比較試乗は、 たすき掛けであり、 スバルとマツダのように旬なメーカーの企業文化を深掘りする上で大変参考になった。 アクセラを購入した全ての人が飽きる訳ではないし、 インプレッサの優位性に気づかないオーナーも数多く居るだろう。 ただ、 乗り味やクルマそのもののクオリティ、 また安全性も含めたクルマの構成はインプレッサの方が圧倒的に優位。 ところがカーオブザイヤーに顔を出さなかった。 まあ、それを深掘りする興味も時間も無いので、 事実を事実として受け入れるだけのこと。 開発した竹内PGMには申し訳ないが、 執念の差が存在したかもしれない。 12年前を思い出した。 二代目インプレッサは、安全性と軽量化への取り組みが極めて良かった。 WRXは待望の6速MTを搭載し、 ワゴンセダンと共に3つのボディが、 同時にデビューするという離れ業を演じた。 ところが発表直後は市場評価に振り回された。 「代田の褒めるクルマは売れない!」と揶揄される原点だったかもしれない。 しかしカーオブザイヤーで特別賞を受賞した。 今回特別賞を受賞したBRZの真の開発責任者、 増田PGMは今どんな心境か。 BRZはホンモノだ。 CX-5に破れたのは意外だった。 しかし「特別賞」の持つ意味も大きい。 さて、たすき掛けの話題を締めるため、インプレッサからフォレスターに話しを移したい。 フォレスターの出来の良さには驚愕させられている。 なぜあらゆるシチュエーションでこれほどまでに満足感が得られるのだろうか。 その秘密は冒頭のこの言葉にある。 過去の三代と同じ土俵で語れないことだ。 フォレスターの後部フロアパネルは専用開発され、後席の居住空間が改善された。 実はこれ、初めての試みだ。 フロアパネルが専用設計だと言うことは、 すなわち 重要なリヤゲート開口部もぐるりと一周インプレッサに囚われず自由に設計できる。 だからリヤサスペンションもインプレッサとは違う設計が可能になる。 初代のフォレスターでWRXのパーツを自由自在に組み合わせるのも楽しかったが、 今となっては子供じみた遊びにしか感じられない。 先代のフォレスターまでどうしてもなじめなかったドライビングポジション。 それがシックリ来るのはなぜか。 臺PGMにその問いをぶつけた。 答えは簡単だった。 「トゥボードの設計にフォレスターを意識した考えが加えてあるからです。 ステアリングシャフトの角度をより大きく獲ることが可能になりました」 これらの「クルマ好き」の執念を感じる拘りの開発姿勢が、 ハートにビンビン響くから夢中になるのだろう。 そしてもう一つ。 今のスバルの強さは、フォレスターに対して真逆なクルマ持つことにある。 次はBRZの冬の楽しみ方をスポーツカーライフを通じて紹介したい。 開田で写真を撮らせたら、右に出る者が居るだろうか。 その時の光や被写体に合わせ、 前頭葉の中にある引き出しから次々と見事なシチュエーションが現れる。 このショットはスバルと開田の双方を愛するフォトグラファーにしか撮れない。 ドロンコ遊びが理屈抜きで楽しい。 男の本性はそういうモノかもしれない。 子供の頃、新しい長靴を買ってもらったら、ジャバジャバと水たまりを渡るのが嬉しくなかったかい。 今のように舗装された道が多かったわけでは無いから、 雨が降れば道路のあちこちにあるデコボコに水たまりが出来た。 その水たまりを、静かに通過するクルマもあれば、 激しく蹴散らすワイルドなクルマも居た。 だから未だに、ちょっといたずらっぽくなることがある。 その時試したくなるのが、水を蹴散らしたり泥まみれになることだ。 サーキットレースにはあまり興味が無かったけれど、WRCにはとても心を惹かれた。 本来の指向性が大きく影響したのかもしれない。 インプレッサがWRCにおけるワークス活動から撤退し、泥とはほど遠い存在になった。 しかしフォレスターがこうして生まれ変わり、素晴らしいクルマになるとムズムズしてくる。 ここは直角に近いダートをスムーズに立ち上がりウオータースプラッシュに入ったシーンだ。 何気なくクリアしている。これは凄く良く出来た足回りだ。 バネ下だけが自由に動き、車体が乱れていないのが解る。 硬質感のあるサスペンションなのに乗り心地も良く爽快。 この瞬間、忘れていた何かが、頭の中でパチンと弾けた。 新型フォレスターDIT(以下SJG)はツインスクロール化されたターボを持つ。 それを聞くとWRXを思い出す。 またサスペンションに使われているストラットマウントも、 WRXと全く同じ強化品が使われている。 その辺りを聞くだけで、勘の良い愛読者ならなぜこれほどまでに、 SJGを褒めるのか解るだろう。 水溜まりには無縁な秋晴れの連休中日。 その日は朝から忙しくなった。 来客が絶えず、まず岐阜スバルの岩田社長が朝一番で現れた。 好調なSJGを更に販売促進させようとムチ入れられた。 彼もこのブログの愛読者だから、サボっていると仕置きに来るのだ。 望桜荘の周辺もすっかり落ち着いた。 山桜の古木も眠りについた。 そこへ嬉しい来客が会った。 モータージャーナリスト菰田潔さんがご来店されたので社員全員で記念撮影。 美味しいお土産を頂戴した。 今日中に食べろという表示が添えられている。 この粋な詰め方にも痺れる。 再三言うように、 日持ちしない手作りのオーラは、スバルが放つ味の良いクルマと重なる。 京都南座の横のお団子屋さんが放つ超絶な和菓子。 そこに、菰田さんの拘りを感じた。 このお菓子、凄い! 裸の方は餅にあんこと栗が包まれたもの。 単純だけど、そうそう真似出来ない。 甘さは控えめで、栗と餡の素地の香りが口の中にひろがる。 それと同時にステキな柔らかさの餅が舌から上顎にスルリと流れていく。 SJGが持つドライバーを楽しませ、更に包み込むような味と共通性を見いだせる。 更に食べて感じたことは、 恐らく、中津川の和菓子は江戸時代に京都をルーツに生まれたのだろう。 この「きんつば」を見て欲しい。 ![]() 包装を解くと、職人の魂が良く解る。 先回の柿にしても、この「きんつば」も単純な味だが「吟味」という執念を匂わせている。 製作者の執念を感じたからこそ、 どれにも最高の賞讃を与えた。 若い人からは「パティシエ」のスイーツを例えにして欲しいと声が出るかもしれないが、 これほどスバルらしいフォレスターを洋菓子で例えたくないのだ。 SJGの仕掛け人「臺 卓治」、 たいした人物だと思う。 甘さを控え、ほどよい歯ごたえ。 そして全く雑味の無い素晴らしいサスペンション。 祇園饅頭の放つ「きんつば」と、 SJGの秀逸な印象は実にピッタリ重なり合う。 さて菰田さんを望桜荘にご案内した。 玄関から中を覗いたとたんに、 大喜びされた。 想像していた以上に愉快な場所だとお褒め頂き、 ここのご本尊である二代目サンバーもたいそう喜んだことだろう。 ちょうどBG5オフミーティングを企画された寺町さんが遊びにいらっしゃった。 たっての希望で菰田さんと記念のツーショット。 寺町さんからもステキなお土産を頂いた。 社員全員で美味しく頂きました。 菰田さんにギャラリーを案内しながら、 現在新車がどのように売れているか見直してみた。 相変わらずインプレッサがとても元気だ。 その理由は「WRX」をスーパースポーツに昇華させ、 SPORTとG4を同時に出しターボと決別したからだと思う。 これまで以上に扱いやすさや燃費、それに価格設定を冷静に分析し、 しっかり仕込まれた。 その結果、 今ではすっかりスバルの商品群の中における ベストバランスな中核車として生まれ変わった。 届いたばかりのSPORTを見れば解る。 改めて言うまでも無いが、非常に端整でスタイリッシュだ。 それだけで無く、こういう仕込みもある。 ただでさえ特徴的な1.6リットル水平対向エンジン。 それにお家芸のAWDと5速マニュアルトランスミッションを組み合わせる。 極めてスバル好きをくすぐる仕様を、さらに驚くようなクオリティに整えることが出来る。 レガシィさえも脅かすような、レザーパッケージ。 このクオリティはクラスレスを意識しているように思えてならない。 インプレッサの大ヒットは、かつて経験したことの無い供給不足を引き起こした。 しかし、11月の半ばを過ぎてかr急激に状況は変わりつつある。 増産体制に弾みが付いた。 後ろを振り返ると、ほらこの通り。 続々と納車待ちの新車が届いている。 軽自動車のプレオも息を吹き返し、立て続けに受注している。 このピンクのプレオは、色違いの黒とほぼ同時に売れた。 リヤエンジンのサンバーもストックがあるのでよく売れている。 ようやく新型フォレスターの受注第1号車も入荷した。 このお客様は「やはりターボが良い!」と走りに拘る。 今のところターボとNAの受注比率は1対2の割合だ。 サンバーの後ろには2台レガシィが届いている。 いずれもN社とM社からの乗り換えになる。 このレガシィはディープシ-ブルーパールの外装色に、 アイボリー内装を組み合わせアイサイトとナビマッキンも装備したステキなクルマだ。 この様にスバルを選ぶお客様のセンスもとても煌めいている。 スバルの質が高まるためには、こうしたセンスが必要不可欠だ。 まず購入意欲をそそる商品開発を徹底し、お客様からも育ててもらっている。 洒落た内外装の組み合わせを薦めし、それを購入頂けるのは、セールス冥利に尽きる。 更にSJGがデビューし、やる気が漲った。 開田高原で盛んに実車テストするのは無責任な論評では無く、 売る立場と、愛用する立場を共有できる条件をフルに生かし、 スバリストの皆さんと喜びを分かち合いたいと思うからだ。 さて、このブログの冒頭の画像。 高い丘の上にあらわれたSJGを この場所から二宮さんが撮影した。 余裕で下り降りる。 なぜならヒルディセントコントロールという強い味方があるからだ。 右側は急斜面だから転落したらただではすまない。 だが男はアドベンチャーに憧れる。 心のどこかにいつもそういう気持ちが潜んでいる。 下り坂のスピードコントロールは一切クルマに任せ、 ステアリング操作だけに集中した。 ここでX-MODEの機能をおさらいしよう。 クルマの安全制御を司る「VDC」にこうした悪路でのコントロールを任せておくと、 踏破性能の部分で後手に回り、 四輪に最大の駆動力を与えられない場合が生じる。 それであえて意図的に四輪駆動車であることを自覚し、 スイッチを入れるという操作を復活させた。 そして、ただ単純にセレクティブ4WDのON・OFFや デフロックのような機能では無く、 最新の性能に磨き上げた。 それがX-MODEだ。 これまでもほぼ同等の走破性能を持っていたが、 ドライバーに扱いやすさをより明確にアピールすることで、 誰でも簡単に最高の性能が引き出せるように設定されている。 そのために、あえてスイッチを入れる行為を重視した。 この液晶マルチインフォメーションディスプレイを 通常は3連メーターにセットしている。 過給圧が見れるので便利だ。 まだ実車を見ていない人のために手順を説明しよう。 悪路だと感じたらセンターコンソールに設けられたスイッチを押す。 マルチインフォメーションディスプレイが自動的に切り替わる。 基本的にインプレッサと同じ構造だが、 X-MODE専用表示を持つところが大きく異なる。 タイヤの舵角やVDCの作動状況をもちろん表示する。 その上で、 MP-Tの締結力を上げた事と、 VDCのLSD機能により片輪が浮くような状態でも登坂性能や脱出能力が高まったことを矢印で示す。 すなわち各タイヤの拘束力がきつくなるから、 階段も容易に上れるわけだ。 そしてもう一つの「ヒルディセント コントロール」を紹介しよう。 この機能はX-MODEそのものが時速40km以下で働くのに対して、 更に遅い時速20kmの前進方向だけで働く。 従って、クルマが動き始めると 自動的に画面左上の表示が点滅し始める。 この時、車両側は勾配を推定するのでは無く、 スロットルと車速信号だけを検知し速度を一定に保つ。 嬉しいのは急坂路の下りカーブだ。 ブレーキはヒルディセントコントロールで制御されるので、 デリケートなフットブレーキ操作を一切せず、 ステアリングだけに集中できる。 さて、階段登りのチャレンジも無事終わった。 丘もラクラクと越えたから、 次はいよいよ泥濘土に挑戦しよう。 あらかじめX-MODEにセットされたか確認。 なぜなら悪路を安全に走るための機能だから、 時速40キロになると自動的に解除される。 悪路を意識したらX-MODEと心得るだけだ。 こんな香ばしい道に、なかなか出会えなくなった。 泥まみれになることを覚悟して、 エイヤッと飛び込む。 楽しい感覚がお尻を通じて伝わってくる。 にゅるにゅるぷつぷつとステアリングに感じながら、 悪路を走る。 ![]() いよいよ斜面を登る。 丁寧にムチを与える。スロットルを「それいけ」と踏み込むと 安定感は抜群だ。 階段を上った後だから余計にスムーズに感じた。 注意しないといけないのは急斜面では、 昇る時に前が見えなくなる。 外から撮影した画像だ。 同じタイミングで 外から見ると このタイミングで空しか見えなくなる。 この時に強い味方になるのが 非常に高い位置まで持ち上がる、 良く出来たパワーシートだ。 これくらいの泥道は難なくこなす。 ちなみにX-MODEを切り、VDCで走破することも可能だ。 試してみた。 階段と違ってVDCでも上れないことは無いが、 クルマの動きが緩慢だ。 これくらい、 タイヤのなかに泥が詰まると、 相当トラクションが低下するかと心配したが、 このブリジストン製のラフロードタイヤは、 なかなか良く出来ていて高速から悪路まで頼りになった。 但し気温3℃以下では使わない方が良い。 決してウインタータイヤの代わりにはしないことだ。 それだけはくれぐれも肝に銘じて欲しい。 しかし、それにしても見事な走破性だ。 VDCよりもよりアクティブに駆動力を制御する感覚で、 X-MODEは見事に駆動力をタイヤに伝える。 ここで興味深い事実に触れたい。 レガシィやWRXに於いて、 ターボエンジンと組み合わされる4WDデバイスはVTDだ。 「ヴァリアブル トルクディストリビューション」という発明は、 スバル4WDターボを革命的に改善した。 しかし忘れてならない更に大きな「世紀の発明」があった。 それがMP-Tだ。 マルチプレート トランスファーと言う、 世界で初めてギヤを使わない4輪駆動システムが、 レオーネ4WDオートマチックに搭載され遙か昔にデビューした。 非常に優れたこのシステムは、 今でも改善に改善が重ねられている。 今年、レガシィのマイナーチェンジでもその兆しがあったが、 今回のフォレスターほど明瞭にスポットライトが当てられたことは無い。 新世代アクティブトルクスプリットとして、久しぶりに高出力ターボと組み合わされた。 そのため、MP-Tの基本構造にも大きく手が入った。 湿式多板クラッチの枚数が6枚になり、 高トルクに対応しているだけで無く、 VDCコントロールユニットとトランスミッションコントロールユニットが統合制御された。 それにより、 アンダーステア状態からアクセルを閉じた時に発生する、 ノーズの巻き込みを前後輪の拘束力を高め収束させた。 これは研究実験でクルマを極めるスバルの真骨頂と言える。 限界走行時の安定性も大幅に高まったが 何よりもX-MODEとの相性が良かったのだろう。 難しい話より ここの下りが楽しくて仕方ないのが良く出来ている証拠だ。 車体剛性は特にサスペンションの取り付け部を重視して大幅に高められた。 しかも車体設計とサスペンション設計を一体化して、 新たな発想で作り込まれたSJGには 驚くほどの努力と工夫が注ぎ込まれた。 それは一冊の厚い本が出来るほどの改善の蓄積だ。 フロントだけでも、 ストラットに高応答性バルブを採用、 エンジンマウント取り付け部剛性向上、 フロントアーム延長、 フロントスタビライザー取り付け部板厚アップ、 フロントアームブッシュのバネ特性変更、 スタビライザーブッシュとクランプの硬度と板厚アップ。 なんとDIT搭載車においては、ダンパー内の作動油まで変更された。 こうした様々な開発成果は、机上で蓄積されたものでは無く、 実証に実証を積み重ねた結果生まれている。 その自信が、CMに匂ったのだと見た。 車体の動きが極めて精密に制御されるのは、 スタビライザーが大径化されたり、ストラットの曲げ強度が高められたりした効果もあるが、 それとは別の次元だ。クルマ全体を一つの塊として、ドライバーが掌握しやすくなるように、 精魂込めて作り込まれた。 こういう所を走れば走るほど驚かされ、 吟味する執念が痛いほど伝わってきた。 このクルマには、 これまで数年間に渡りデビューしたスバルのなかで、 最も妥協が少ない。 オンロードであれほど気持ちの良い走りを実現しただけでなく、 ラフロードでも身軽でソリッド。 世界トップレベルの危険回避性能を実現するため フロントストラットにリバウンドスプリングが追加されたと聞いた。 これまでも、こういう話は良く聞いたが、 実際に試乗すると体感が出来るのは僅かの差だった。 しかし、SJGは実に気持ち良くクルマが「スー」と走る。 「吟味」と「執念」は更に細かい所でも煌めく。 フロントフードの重量は軽ければ軽いほど回頭性に良い影響を与える。 BRZに続いて全グレードアルミ製だ。 軽い。 それだけじゃ無い。 ボンネットのヒンジに片持ちダンパーが添えられ、 ステーは存在せずクオリティが高い。 運転席に改めて座りサンバイザーを見る。 グラスエリアが多いので 引っ張り出してまぶしさを防げる。 そして、やはりなんと言っても顔が良い。 新しいヘッドライトのアイデンティティを「ケバイ」と称した人も居たが、 二度と同じ過ちを繰り返してはならない。 R2から始まった造形言語をお蔵入りさせた「後ろめたさ」を決して忘れることなかれ。 SJGの顔は良い。 後は早く次のクルマからテールランプにも新しい息吹を注ぎ込もう。 ホイールのデザインも完全に一皮剥けた。 こうしてXVと並べて、改めて実感した。 スバルのセンスが国産車でずば抜けたことを。 保守派も安心して欲しい。 最も売れる中核車はこのクルマだろう。 何しろ商談締結までの時間が短い。 それはそのはずだ。 これほど性能もスタイルも全て揃って、 価格も据え置きに近い。 スバルの販売関係者で、このクルマに不満がある人は、 いっそのこと他の銘柄に鞍替えした方が良い。 さて、それほど惚れたSJG! 気がつかれたことは無いか? なぜ冒頭からSJGと型式で呼び続けるか。 まだ高速道路を連続走行して隠れた能力を十分引き出していないが、 あらゆる所に手が入り、 とてつもなく差別化された新型フォレスター2.0XT。 このブログにおいてベストチョイス。 参考になれば幸いだ。
水曜日に開田高原でこんな美しい朝を迎え、
罰が当たりそうなほど雄大な光景を独り占めした。 周りには誰も居ない。 そして、ここに「やる気」になる大好きな色がある。 この二つの関連を説明しよう。 福岡県久留米市にお住まいのアルシオーネオーナー、 酒井晃さんさんから素晴らしい柿が届いた。 箱の中には徐々に食べ頃になる20個がびっしりと詰まっていた。 本当に美味なる柿を舐めてはいけない。 また、 会津若松からも嬉しい贈り物が手紙と共に届いた。 (有)南進測量の樋山社長からだった。 初めて見る「みしらず柿」。 30日まで開けてはならぬと記され、どきどきワクワクさせる面白い柿だ。 先日、島田さんから届いたお祝いもそうだが、 このブログの愛読者から届く熱いプレゼントに、 応援メッセージをヒシヒシと感じる。 皆さん、心より感謝申し上げます。 このブログで別にスバルを宣伝するよう富士重工から頼まれているわけではない。 ましてや、自動車雑誌のように販売してお金を稼ぐようなレベルの内容でもない。 しかしこのように続る事が出来るのは、 身近に居るお得意様の「読んだよ」というお声がけや、 この様にエールを込めたご厚意を賜るおかげだ。 「モチベーションは上げるモノでは無く維持するモノ。 モチベーションを上げるというのは間違いだ」 これは船井総研の売れっ子コンサルタント「中谷貴之」氏の名言だ。 まさに、今の季節、 オレンジならぬ柿色を見て、 己のモチベーションを高いレベルで維持している。 このブログで即効性のある販売促進など出来るわけもないし、 それを求めてもいない。 ましてや駄目なモノには駄目と明確に述べるから、 人によっては随分疎ましく思うかもしれない。 しかしここは独自のワールド。 期待に反することもあるだろうが、末永くお付き合い頂きたい。 さて、果実の話をもう少し続けたい。 細かく分類すると若干のズレもあるかもしれないが、 ミカンはオレンジ、 リンゴはアップル、 ブドウはグレープなどと、 人気のある果物には、おおむねアルファベットの別称が浸透している。 ましてや栗のように、 「マロン」という英語では無い別称が一般的に浸透したケースもある。 その点、 柿には日本の文化を代表する果実としての存在感を感じる。 ゴルフクラブの材料として「パーシモン」という言葉を聞いたことがあるけれど、 この美しい実を見て「カキ」という単語の他に何が浮かぶだろうか。 柿は旨い。 特に熟す寸前で、しかも「カりッ」っと言わなくなった時が一番旨い。 グチャでは無く、サクでも無く、柿にしか無い一番美味しいジューシーな瞬間がある。 英語では表せない果実のもつ和的な味。 元々スバルのクルマはどれもが和的で独特だ。 国内の評価より、海外における評価の方が高く、 優秀な帰国子女のような存在だと思う。 スバルがドイツ車のようにならないのも嬉しい。(だから内装を芋臭くするなと言っている) 先日BG系の集まりがあったが、 色々な点で好ましいクルマだ。 スバルは外国人のデザイナーを上手く使うと思う。 あのクルマの持つ切れ長の目など、 フランス人が日本人の顔を良く理解してデザインしたなと思う。 だから、外国かぶれにならないクルマが作れるのだ。 新しいフォレスターの姿形にも そうした独特の帰国子女的な雰囲気がある。 そして走りの味わいはどうだろう。 端的に言うと、 久留米の酒井さんから届いた 食べ頃の柿が持つ味に一番近い。 手間暇かかるので、 この頃ナイフを使って皮をむく果実を敬遠する節があるが、 やっぱり一番美味しいのは「食べ頃」を見極めて 多少見栄えが悪くても自分で皮を剥こう。 そして瞬時に食すことだろう。 この頃の柿は凄い。 先日、後藤さんに頂いた柿もそうだが、 もうあの煩わしい黒い種など無いのだ。 着る時にも邪魔になるし、 間違って噛むと歯茎に傷を付けることさえ合った。 今朝食べたこの柿を見るが良い。 南国のフルーツ「パパイヤ」にも勝る、 食感と味覚を有する日本の誇る果実だ。 この柿の味と舌触りには賞讃を送りたい。 で、 こちらを見て欲しい。 ↓ 別の個体だ。 柿のカリッとしたところが好きだ、と言う人も居るだろう。 それに異論は無い。 しかし、こうして二つに割ると良く解る。 白っぽい所の味と食感は マツダのCX-5だ。 この頃のマツダは勢いがある。ホンダを追い越すクルマをバンバン出し始めた。 しかし、味の点ではフォレスターにはかなわない。 この硬い部分の食感は、CX-5に近く大味だ。 フォレスターと大幅に異なり、 「スーッ、サク!」とした柔らかさやジューシーさに欠ける。 果汁を滲ませるような色つやも無い。 そして 硬い部分の他に柔らかい所もあるのだが、 ここがエクストレールなんだ。 フォレスターは国際車として活躍する。 それに対してエクストレールは国内専用モデル。 従って、フォレスターに比べ、実質的な走破性能に詰めの甘さがある。 解り易く言うと、種があるのだ。 柿なんて「種があって当たり前じゃ無いか」、と言っているうちは、 パパイヤと真っ向から勝負できない。 新型フォレスターを含め3車の持つ差を実感できた。 和の持つ味付けの良さは、 これから走破する「階段」で真価を発揮することになる。 先のブログにも記した。 新型フォレスターで階段の上り下りを今度こそ成し遂げる。 早速、例の場所に移動し「階段登り」で新型フォレスターの実力を知ることにした。 気温は3度と比較的暖かい。 その場所まで数分間走るうちに暖気も終わり、 フォレスターのコンディションも整った。 「秘密兵器X」のボタンを押す。 即座に液晶カラーモニターは専用設定に切り替わる。 二宮さんが待ち構え証拠の写真を撮ろうと意気込みも熱い。 車内から見ると結構急な角度だと言うことが良く解る。 さあ、チャレンジ!!・・・・・ところがクルマが言うことを聞かない。 本当に生き物のようだ。行けとムチを与えても、いやだ!と立ち止まる。 馬に跨がっているような気分になる。 アイサイトが機能し、「前にあるのは土手だからダメ」と言う。 そこで反対側で試すが、中央から進入しない限り、 アイサイトがドライバーを守ろうとする。 そこで、ごめんねと言って、機能を停止させた。 メーターには全てのiSightの機能が停止したことと、X-MODEにセットされたことを示すワーニングランプが点灯した。 さあ、昇る。 どんどん昇る。 この場所が一番落差がきつく、石段を乗り越えるために4輪の動きがめまぐるしく変わる。 しかし非常に早くトラクションを取り戻すから、少しも不安は無い。 しかもダンパーとスプリングの設定が極上の味わいを醸しだし、 この上なく気持ちの良いライドフィーリングなのだ。 木曽馬の背中に寝そべった時のような安堵感がある。 外から見ると アイサイトが昇るのを嫌がる理由が良く解る。 上手く段差を乗り越えるよう、右側車輪を土手の方に寄せたためだ。 くれぐれも言いたいが、絶対に石段を壊さないことを前提にチャレンジしている。 先ほどの車内画像で示した一番きついところだ。 どんどん昇る。 最後の踏ん張り処だ。 ここまで来たらこっちのもんだ。 これで、一安心。 これで戻れなかったら大変だ。 階段登りの次はしっかり下って最後の実証だ。 段差の大きい場所に後輪がさしかかった。 えっちらおっちらと 一段ずつ丁寧に降りる。 ここで解るだろうか、良く動くサスペンションの特性が。 ダンパーの聞きも抜群で、ストンと石段から落ちても 絶妙なダンピングで車体を守る。 次に備えダンパーが伸びると、 デパーチャーアングルが大きい事に加え、 シャシーと石段には十分な余裕が生まれる。 柔らかく、ジューシーに階段を下り終えた。 こうして無事念願の階段走破は幕を閉じた。 二宮さんも念のため現場検証し、 全くこの場所を痛めなかったことを報告してくれた。 ちなみに欠けたり割れている部分は以前からそうなっていて、 今回一切悪影響を及ぼしていないことを付け加えておく。
森の番人
その言葉がぴったりの美しいワンシーン。 開田のフォトグラファー「二宮和年」入魂の構図だ。 ラフロードを走るというと、 すぐ環境破壊だとアホなことを抜かす奴が居る。 この写真を見て勘違いをしないで欲しい。 畑を荒らし回っているわけじゃ無い(笑)。 環境を破壊するのは、オフロードをむやみに「オフロードヴィークル」で駆け巡ること。 フォレスターの新しいCMはとてもセンスが良く、 かっこ良い。 但し、一部に勘違い人間が生まれると困るので、 ここで整理しておこう。 日本にオフロードなど、ほぼ存在しなくなった。 あるのはラフロードだ。 このブログのタイトルに「ラフロード」という名前を付けたのは、 その観点で読んで欲しかったからだ。 SUVがアメリカで生まれ日本に定着した理由は、 まず第一にオフロードの性能より、ラフロードにおける安定性を重視したことだ。 たとえばこの様に、 地方に行けば雪が降ったとたん、あちこちラフロードだらけになる。 中津スバルの周りも そのままアウトドアに通じるから、 条件は同じだ(笑)。 二つ目の理由を挙げよう。 SUVは高い位置に着座点があるので視界が良く運転しやすい。 また、スカートをはいた女性や年配の方の乗り降りが非常にし易いことだ。 これが良い評判を呼び、しっかりとカテゴリーを形成した。 世界中のメーカーが、 このセグメントにひしめくのはそういう理由からだ。 そのように考えると、 助手席側のドアミラーに注目だ。 TOYOTAの方がここは一歩先に出ていた部分だと思うので、 ようやく追いついた感がある。 ドアミラーのデザインはTOYOTAの方が数段上手い。 BRZを見ると良く解る。 RAなので素地の黒だが、ステキだ。 これに対してインプレッサSPORTは、 ほぼ同時の開発だが、 どのように感じるだろうか。 さて展示場のフォレスターを眺めてみる。 二代目 三代目 そして最新型 この様に変遷を辿ると面白い事実が浮かび上がる。 女性に優しくなるためには死角を減らす必要がある。 良く気の付く男がモテるのと一緒だ。 石田純一を見ると良く解るだろう。人間性より「徹底的な気配り」が女を引きつける。 本当にこういう人は居る。 身近な設計士に意外なほどモテル男が居る。 いつもあっけにとられるほど女性にモテる。 決して偶然とは思えない。 名字まで一緒だ。 ドアドミラーに内蔵されたアンダーミラーはこの様に機能する。 さて、 エンジンについて少し触れよう。 概要をざっと見てみよう。 レガシィに続きフォレスターに採用された直噴ターボDITは、 フォレスターの踏破力を高いレベルまで持ち上げている。 それでいてJC08燃費は13.2km/l。 最高出力280PS、最大トルク350ニュートンのエンジンとしては優れた数値だと思う。 ここをクローズアップしたい。 これはBRZに続いて標準装備された、 アルミ製のアンダーガードだ。 空力も考えとても奇麗に装着されている。 但し、これはターボチャージャー本体をガードするのが目的だ。 フロントフードもアルミで作られているし、 以前のスバルに見られた意欲的な軽量化が再び始まった。 「しばし待て」と森前社長によって足下を固めさせられ、 次のステップに向かって検討を重ねた上で、 いよいよ機が熟したと言うことだろう。 レガシィで経験し究極を求めて開発したことが役立っている。 ツインターボでは重量とタイムラグによるハンディに加えコストが高い。 反応の良いチタンターボも生産性が悪くコストが高すぎる。 直下ターボにすることで、欠点を解消し良さだけを身に付け、 更にターボのコストも下がる。 すると他の部分の品質向上に予算が回る。 それにしても、このヘッドライト、 LEDのアクセントがとてもカッコイイぞ! スカッとした端整な顔立ちだ。 土曜日に中津スバルでオフ会が営まれた。 二代目レガシィの愛好者が、 岐阜や愛知、山形、埼玉、石川、徳島、香川県から集まった。 美しいGT-Bでお越しになった三重県の北村さん。 お土産をありがとうございました。 箱を開けると上品なパッケージが並ぶ。 左側の表記が嬉しい。 日持ちしないお菓子の美味しさが見ただけで漂ってくる。 袋も開けやすく、パクリと齧り付くと、 柔らかくて優しい餅の感触が口の中に広がる。 たっぷり片栗粉がまぶされ、 食べ心地も良くよく考えられたお菓子だ。 美しいクルマに乗るオーナーは、お菓子の味に鋭い。 粒餡の好きな妻が随喜の涙を流した。 雨で寒日だったが、かえって良かったかもしれない。 しっとりと濡れた中仙道の風情も悪くないからだ。 望桜荘の囲炉裏にたっぷり炭を入れ暖を取れるようにした。 まったりとお過ごしになられたようだ。 熱心にアンケート書いて頂きありがとうございました。 事前に文書で正式にお申し込み頂いた事、 また、ご自身がわざわざ挨拶に来られたから誠意を込めてサプライズを用意した。 杉本が施した点滴は良い結果を生んだだろうか。 愛馬の診察なら、またいつでもご遠慮無く相談して欲しい。 遠方から来られたBG愛好者にとっては、 ずけずけと、耳の痛いことを聞かされたかもしれない。 また、色々言いたい放題され、 相当我慢された事もあっただろう(笑)。 ひょっとしたら「描いていた幻想」を、 ことごとく毒舌で砕け散らせられたかもしれない。 でも全て本当の事だ。 特に「最新のスバルが最良のスバル」には納得できないと感じた人も居られよう。 また「古いクルマだけに偏執せず、新車を買ってスバルを応援しよう。 その上で好きな古いスバルも愛する人こそスバリストだ」など、 また誤解を招くと心配される人も居るかもしれない。 これまでも言い続けてきた。 点検もろくにしない。自分で医者代わりをする。 故障に対してきちんとお金を掛けないで「だましだまし」乗り続ける。 しかも「僕の車には自然治癒力がある」などと平気で言う大馬鹿者が現実に居るから、 説教じみたことを言わねばならなくなる。 クルマが可哀想だ。 それならいっそのこと早く眠りにつかせた方が良い。 そういうドケチは、 意識を変えて欲しいと言い続けている。 笑って許して欲しい。 ここに来て、話を聞く以上、定めだったと胸に刻んでおこう。 10時間くらい滞在した人も居らっしゃるから、 毒舌もスパイスになり十分楽しめ、あるいは納得できただろう。 「中津スバルに一度で良いから遊びに行きたい!」 そういう願いを持たれることは極めて光栄で、喜んでお受けする。 但し、道の駅、パーキングエリア、ディーラーなど、 無料奉仕が当たり前になって、 今の若者がこれで良いかと思うことも多い。 苦言を先に向けたのはスバルに対してだ。 ミニカーを只でばらまけば誰でも嬉しがるが、 天に向かって唾を吐くことだと吉永社長にも、 飯田国内営業本部長にも直々にお伝えしてある。 他にもディーラーのCS活動で「当たり前のことがきちんと出来ていない」 という理由の元に、あまりにも無駄な無料サービスが励行されている。 ディーラーの質を形骸的に高めようとしても、 本質が低ければ、当然そこに集まる相手の質も下がる。 それを「鏡の論理」と呼んでいる。 あえて、今回のオフ会に苦言を呈するとすれば、 アンケートの回収が8割だった事だ。 また、住所さえ書かない人も居た。 心構えとして覚えておこう。 人の家に上がり込むなら身分を明かすべきだ。 ディーラーにカタログをもらいに行ったらアンケートを頼まれた。 それを「いやだ」と断るのとは訳が違う。 初対面で名刺交換するように、 しっかりどこの誰かを明らかにすることで良いご縁なら更に深まる。 感想を求められたら、受けた接遇に対して丁寧に返すことは常識だ。 オフ会とセミナーでは、立場が違うと言う人も居るかもしれないが、 「僕はスバリストだ」と胸を張るような人たちと、より深いご縁を結びたい。 僅か数日前においでになった福島の皆さんを思い出した。 ひと味違うぞ。 素晴らしい葉書やお手紙を続々と頂いている。 是非、この人達の苦しみや悲しみを乗り越えた素晴らしさをお互いの手本に、苦労を楽しみに変えよう。 スバルを愛する人ならば、精神的に豊かな生活を目指して欲しい。 だからあえてここに紹介した。 さて、日曜日は他にも嬉しい来客があった。 三重県から車検で入院中のインプレッサが寂しかったのか、 仲間を呼び寄せたかのごとく 滋賀から中瀬さんが12ヶ月点検で来訪された。 会うたびに大きく、そして賢く育つタイチくん。 将来が実に楽しみだ。 いつも美味しい京都のお菓子を沢山ありがとうございます。 しばらくは夕方のおやつの時間が楽しみだ。 早速味わった。 このお菓子は、 きな粉そのものに良い塩梅の甘みがある。 良く似たお菓子に信玄餅があるが、 糖蜜を掛けるより高度な味のバランスだ。 とても旨い。 残ったきな粉を炊きたてのご飯に掛けたら、 さぞ美味しく頂けるだろうと感じた。 ところでよく考えたら、 K・I・Tサービスカンパニーの代表取締役 小関高幸さん(通称コヤブン)は、 心配して来てくれたのかもしれない。 あんまり無茶をするなよって。 楽しいお土産をありがとうございました。 うどん好きの我が家にぴったりだ。しかも名前もバッチリだ。 食べるのがゾクゾクするほど楽しみなうどんだ。 ところで彼はなぜ心配になったかって、 それはこんな写真を見たからだ。 何しろ階段上りは世界初の乗用車型4輪駆動車としてレオーネで有名だった。 レオーネバン4WDがデビューした時、 物凄い速度で神社の階段を駆け上りその高性能さをアピールした。 その仕掛け人が、オヤブン事、 小関典幸さんだった。 スバリストでこの人の名前を知らない人は居ないはずだ。 小関高幸さんはそのご子息である。 なので、コヤブンというステキな愛称をお持ちだ。 さて、昔見た階段登りの映像が、 あまりにも強烈だったので目に焼き付いている。 新しいフォレスターが誕生したら、この階段を上ろうと密かに企んでいたので、 早速実行に移した。 もしコヤブンさんがここに居たならためらわずにチャレンジしただろうが・・・・・・、 今回はちょっと躊躇した。 まもなくデビューフェアだ。その注目の的の新車を、 いくら見えないところとはいえ、まだ傷つけたくなかった。 通る位置を考えればクリアできる場所ではあるが、 雪が降って滑りやすくなっていることも考え、 次のチャレンジに回すことにした。 ここまで昇って、下回りを確認。 全く問題は無い。 タイヤの前方にあるフラップには少し擦れた痕があるが、 踏破性能も相当高い。 最低地上高は220mm アプローチアングルは25.0° ランプブレイクオーバーアングルは22.0° デパーチャーアングルは26.0°もある。 エクステリアにおいて、樹脂の無垢の部分は、 BRZでもXVでも無い専用のシボで仕上げられた。 ここにもお洒落な拘りを感じる。 新型フォレスターはこの様なシチュエーションで大変便利な機能を身に付けた。 それはX-MODEだ。 このスイッチを押すだけで、誰でも簡単に全輪駆動の持つ最大の能力を引き出せる。 以前、フォレスターのtSで開田を楽しんだとき、 深い雪だまりでVDCが働き身動きできなくなった。 冷静に考えればすぐVDCを切り、正しく扱えば脱出できたが、 慌てると誰でも冷静さを失う。 スバルは最強の4WDを目指して自動車開発を進めたので、 当然のことながらニッサンやTOYOTA以上にSUVにおける走破性で優位に立っていた。 しかしエクストレールのように4WDをロックし悪路の走破力をアピールするボタンを持っていなかったため、 たとえ演出上と言えども不利な部分があった。 小手先で勝負しないところがスバルの正直で良いところだが、 訴求力で負けるのは何とも悔しい。 そこで、今回は悪路専用車両制御にX-MODEという愛称を与え切替スイッチをを設けた。 これでより逞しく変貌を遂げたことを強調し、それは多いに役立っている。 また同時にSI-DRIVEも考え方を改めた。 NAモデルにもエンジンの特性を切り替えられるSI-DRIVEを装備。2通りのモードをステアリングの右側についたボタンで選べる。 以前からインプレッサに「S」という走行モードの切り替えスイッチがあった。 あれも考え方は同じなのになぜSI-DRIVEと表記しないのか不思議だった。 ターボは3通りでNAは2通りだから、あえて控えめにしているのだろうと思っていた。 今度のフォレスターから2段切り替えのSIドライブとして全車共通に装着した。レガシィのようにステアリングホイールの右側に収まっている。 これまでと制御は変わらない。NAの「S」もSI-DRIVEの範疇に加えられたということだ。 この改善は解り易くてとても良い。 セレクタレバーのクオリティは抜群だ。 CVTはフォレスター専用に考えられている。 4WDシステムの基本的な構造は従来と同じアクティブトルクスプリット。 でも内容は大きく異なる。 新型フォレスター用に新たな制御を加えると同時に、NAとDITそれぞれのパワーに合わせ湿式多板クラッチの枚数を増やした。 非常に力強くしかも滑らかに走る。 上の画像を見て欲しい。 なんともSUVらしいまろやかで力強いスタイル。サイドウインドゥ周りとサイドクラッディングにメッキモールがあるのはDITだけ。 そして後席の乗り降りも、 このステップのおかげで楽になった。 新しいフォレスターには小さなお子様が乗り込みやすいよう、 開口部が改善された。 チャイルドシートの積み込みにも便利だ。 また、クリーンサイドシルのおかげでパネルの部分が全く汚れていないのが解る。 くどいほど注文を付けたドアのインナーハンドル。 ようやく素晴らしい仕上がりになった。これでこそ国際車だ。 そして運転席に座るとなおさら今回の改良が良く解る。 抜群の視界がこうしたラフロードでは大きなアドバンテージになる。 そして、ここを良く見て欲しい。 座った時、助手席側との余裕も増えたのは然だが 右肩方向にも余裕が出来て、パワーウインドウのスイッチがよりサテライトらしくなり使い易い。 幅を広げ、内部の設計を徹底的に見直して余裕が出来るとパワーウインドウはこれくらい操作しやすくなる。 これまでに比べ36ミリ高くした新しいフォレスターのヒップポイントのおかげで、 腰を横にスライドさせればスムーズに乗り降り出来る。 そして魅力的なクリーンサイドシルのおかげでクルマを降りる際にふくらはぎの部分に汚れが付かなくなった。 忘れていけないのはX-MODEに加えられた新たな機能だ。それはヒルディセントモードと言い急勾配の下り坂をブレーキを使わずステアリング操作だけで走れる。 もちろんアイサイトver.2を装備。全車速追従機能付きクルーズコントロールでレガシィなら長い時間停止保持したとき電動パーキングブレーキが作動するが、それ以外の性能は全く同一だ。 そして前面ガラスの大きなフォレスターのために専用のウインドゥウオッシャーノズルまで設けた。 一部車種にパワーリヤゲートを新たに採用し、高さメモリー調整機能を設定すると、あらかじめ手で合わせた位置にゲートが来れば自動停止する。 そしてフロアを大きく改良し、後席足下がこんなに広くなった。 それは、フォレスターのために、中央から後ろ側のフロアパネルを新設計したからだ。 さて、ラフロードを撮影のために楽しく走り回って、 燃費など無視した結果が リッター当たり8.7キロだった。 そこで上松の19号線バイパスにある トンネルの手前でリセットして、 ここからの通常燃費を測定した。 なんと! リッター当たり15,8kmを記録。 中津川までの53キロに渡る区間燃費だ。 ちなみに、今回のテストのトータルを調べたら、 こういう実績だった。 これはますます楽しみだ。 高速道路に持ち出す日が待ち遠しい。
ここにレガシィがある。
生まれる前からレコードチャレンジのために調教された。 レガシィはとにかく「勝つためのクルマ」だった。 自動車は人類にとって家畜と同じだ。 それを噛み砕くと、 クルマは既存技術の蓄積上に存在し、 改善改良を重ね、トレンドと理想を上手くバランスさせながら次の世代へと引き継がれていく。 さて展示場に目をやると、 新旧レガシィが仲良く並んでいる。 17日に2代目レガシィのオーナーズミーティングを開く場を提供するので、 せっかくの機会に展示場を演出してお迎えしようと思っている。 ギャラリーの奥にも三世代が揃って嬉しそうだ。 1989年にレガシィが誕生して以来、スバルのクルマ造りが大きく変わったことは、 以前にもお伝えした。 それ以降、スバルが大好きになり、 ファンになった人は多い。 関西にお住まいの藤原さんも、平成の時代にスバリストとなった。 お父さんのスバルとともに2台所有され、 メンテナンスも常に任されている。 彼から「そろそろBD5を引き取って欲しい」と声がかかった。 そして今年の3月20日にご夫妻揃って赤いRSを持ち込まれた。 「これは価値も無いでしょうから、使える部品を取ったらスクラップにしても良いですよ」 と仰ったが壊してしまうのが名残惜しかった。 すると2代目の愛好者が集まるご縁が偶然出来た。 日頃、ツーリングワゴンに目が向きがちだが、 実は2代目ではセダンの評価がツーリングワゴン以上に高かった。 その事を伝えたくなり、 急に意欲が沸いいた。 そこで早速、丁寧に整備し並べる前に鋭気を養うよう点滴を施した(笑) 歴代レガシィを万全に整え、展示場に溢れさせる。 これが中津スバル流のサプライズだ。 さて、最新型のフォレスター「2.0XT EyeSight」、 に話を移そう。 フォレスターの第一印象。 それはレガシィ以上に、「素晴らしい変遷を遂げた」と言えることだ。 実は既にサーキットで走らせて商品の説明を受けたが、 リアルワールドで一気に乗り込まないと何も解らない。 170キロほど走らせて、あまり素晴らしさに驚いた。 「このクルマ、気持ちが良すぎる!」 実は、高いところに座るクルマは好きでは無い。 BRZのような低いところに座るクルマの方が好きだ。 なのに、このクルマにはこれまでのような違和感を感じ無い。 旧型に比べヒップポイントは更に36ミリも高く、 そんな位置に座らせられるのに、 「こんな景色の良いところに座れて気持ちが良いね!」と本気で思える。 子供の頃に母が良く作ってくれた。 素朴だけどバニラとミルクを丁寧に使った しっとり、ねっとりした、 手作りプリンのような味と香りだ。 ここで、少し違う話題にそれるが、 時間を作って欲しい。 先週の激務のさなか、 見知らぬ人から深刻な恋いの悩みを打ち明けられた。 彼女をどう思うかとか、 結婚相手としてふさわしいかと思うかなど、 日頃からこの様な相談は多い(笑) 挙げ句の果てに、 「東京スバルに就職を考えているが、どう思いますか」 など、なぜ中津スバルにわざわざ訪問までして相談されるのか頭の中が?????で一杯になるときもあるが、真摯にお答えしている。 ところが、今回の相談は、少し毛色が違うので ご本人に許諾を頂いた上で「原文のまま」紹介したい。 東京都にお住まいの「Mさん」からの御相談だ。 よろしくお願いいたします。 中津スバル販売株式会社 様。 Mと申します。 「中津スバルの濃いスバリストに贈る情報」に感じ、メールいたしました。 突然で大変ご迷惑なメールとは存じますが、 『先日納車されたBRG(ワゴンです)が、乗っていて楽しくありません・・・ どうすれば、楽しいクルマだと感じられるか お教え下さい。』 です・・・ 私は、 新潟県M市で1963年に生まれた49歳(男)です。 現在は、T市に在住で、嫁さんと子供2人の4人家族です。 新潟の実家には、盆と正月は必ず帰ります。よって、雪道も必ず走ります。 16歳で教習所(教習車はGT38)に通いバイクの免許をとって以来、バイクもクルマもマニュアルミッション車しか乗った事がありません。 所有したクルマは、 初期型CR-X → デルソルCR-X → インプレッサワゴン初期型WRX → レガシィBP(BP5)のGT です。 その4台のクルマを自分の物にし、初めて乗ったとき 『ああぁ・・ イイなぁ・・・』 と感じました。 クルマの性能、必要性や用途ではなく、 運転していて「好き」と思いました。 しかし、先日納車されたレガシィTWのDIT(BRG)が、まだ慣らし中ですが、 伝え方が悪いかもしれませんが、 楽しくありません・・・・ 理由は、 1.ポジション(目線)が高い 2.クラッチを滑らしたり、ガツっと繋いだりした時に正直な反応が無い (スピードの早い・遅い や トルク感 とかではなく 、ヘタはへた。上手はじょうず と応えてくれない・・ という感覚です) 3.アクセルのONとOFFの加減に、クルマの反応が 遅かったり、早かったり してとまどう 4.ハンドル素材が私には滑る素材で、とても怖い 今まで乗ってきたバイクやクルマは 『イイよ・・ ありがとね』 と感じられました。 手放す時は 『ごめんねぇ・・』 と 心から謝りました。 が、BRGには 感じられないんです・・・・ 【教えて下さい!!】 BRGを どうすれば愛せるでしょうか・・・? 恋ができれば理想ですが、 愛せるようになりたいです。 助けてください・・・」 (こんなメールをする自分がイヤです・・・) こんな深刻な恋の悩みには、全身全霊を掛けて即答する必要がある。 そこで、この様に諭した。 「Mさん、こんばんは。 ココロとカラダがアンバランスな、 思春期の頃に戻ってしまったんですね。 頭の中ではレガシィの重厚感のある存在と、 静粛性や燃費の良さに理解を持っていても、 手足のように動くクルマに対する要求が捨て去れない。 いわゆる子供じみていても楽しいクルマが忘れられない。 所有したクルマ全てがバイクも含めそういう感覚の物ですね。 それはさておき、 今のレガシィをBP型レガシィと同じ手法で開発したら、 アウディを買うような予算が必要になります。 なぜなら、4代目では過剰と言える開発資金を、惜しみなく投入したからです。 そんなクルマが大ヒットするでしょうか。 お金を掛ければ良いとは言い切れません。 無駄遣いも出てきます。 しかし何事も経験です。 行きすぎたら戻れば良い。 足りなければ、更に挑戦すれば良い。 森前社長は就任と同時に、 「しばらく走りについて言うな!」と開発陣に言明し、 ヒットするクルマを続々と世に送りました。 吉永社長になって、 結果がどんどん見えるようになってますが、 彼自身、森前社長と苦楽をともにしたのですから、 これは当然の成り行きです。 アイサイトも一段高いステージに引っ張り上げました。 だから今があります。 ホンダのように道を誤り、取り返しの付かない方向に走らなかった。 今の好調さはそこを原点と考えれば納得できます。 しかし元社長の竹中さんが、 もしBP型レガシィ開発を推し進めなかったり、 富士重工の総力をあげて「スバルブランドの統一」を目指さなかったら、 その時から道を誤り力を失ったでしょう。 もしかするとBRZさえ誕生しなかったかもしれません。 森さんがいくら売れるクルマを作ろうとしても、 下地が出来ていないわけですから生まれません。 さて、この様なことを理解した上で、 クルマに対する着眼点を変えて下さい。 貴男のレガシィはあの豊かでダイナミックなスタイルを持ち、 十分な広さと積載性を満たし、 あれほど躍動的に走るんです。 価格もほとんど据え置きです。 但しクレードル構造は生まれてまだ3年です。 これから熟成が始まります。 この構造はレガシィにしか用いられない高度な仕組みですが、 その反面、足回りの構造や材質に過剰品質なほど潤沢な予算が回りません。 道楽でクルマを作るわけでは無いので価格競争力も大切だからです。 したがって前レガシィのような走りを標榜するクルマは、 今のところBRZしかありません。 理由の中で述べられている、 ドラポジの不満には思い込みもあります。 馴染んで下さい。 2番目のクラッチのお話はそもそも現在DITにはリニアトロニックしかありません。 従って、そういう希望を述べられるのは筋が違います。 3番目はCVT専用に様々な工夫が凝らされチューニングされています。 ですから、SIドライブを活用しましょう。 調節はワンタッチで可能です。 DITとリニアトロニックの組あわせは抜群だと思います。 但し残念ながら、MTと組み合わせることが出来ません。 Iモードは燃費を絞り出し、 恩恵をこうむるために設定されていることを理解する必要があります。 スバルだけで無く 政府が提示したハードルをクリアしようとすればどのメーカーでも自ずとこうなります。 逆に「いや、減税なんてそんなモノいらない、 俺は税金なら惜しみなく払う・・」と言うことならWRXの方が向いているでしょう。 さて、 最近のスバルは「SIシャシー」と言う言葉をあまり積極的に使わなくなりました。 全くの想像ですが、 明らかにクルマの開発方針が変わりました。 昨年11月頃から様子が随分違うなと感じていました。 何かがガラリと変わってきたのです。 これも経験に経験を積んで、 日々研究開発を繰り返した技術の賜だと思います。 その当たりはフォレスターのブログで述べるつもりです。 お名前は伏せますのが、よろしければご意見として引用させて下さい。 BRGをBP型のレガシィと比べたら視点が狂います。 そもそもこれがデビューした直後の平成21年にもそういうお客様が多く、 BP命みたいなことを言われましたが、 そういう考え方には常に異論を唱えていました。 クルマは奥が深い。 Mさんの感じたことを決して否定しません。 その上で気持ちもわかりますが せっかく買われたのですから良いところを見てやったらどうでしょうか。 経験談をお話ししましょう。 最新のレガシィで北海道に親子3人で行って 本当に楽しかった。 ただし、操縦性について、ご指摘のような傾向を感じたことも事実です。 でも 積載量が増えたし音が静かで疲れません。 もっと言えば、 妻や娘にはBRGの方が何倍も良く感じたはずです。 ところで数年前、 夫婦でS402に乗り博多まで行きました。 この時は、クルマの凄さに感動しました。 BMWのM3にも匹敵するシャシー性能です。 4代目の基本は走りや軽量化に拘り抜いたクルマです。 なのでSTIの匠の技が見事に結晶し、 恐らくチューン史上最良のクルマとなりました。 今のWRXさえ足下にも及ばないでしょう。 しかし、GTと名乗るのに物足りなかった。 車体が小さい事が、 助手席との空間に良い影響を与えていません。 ドアとの感覚が狭すぎて、とても大人のクルマには思えなかった。 こうした様々な要求やトレンドに沿いながら日々改善を続け、 新型車はデビューします。 ここまで話を聞いても、どうしても気に入らないですか。 それならこういう手もあります。 アイサイトは絶対にリセールバリューは下がりません。 なので、 2年後に出る「スポーツツアラー(仮称)」に乗り換えて下さい。 それを楽しみにしながら 今のレガシィの走りを極めるのも楽しいと思いますよ。 これくらいで良いですか。それでは」 すると返事が届いた。 「お忙しいにもかかわらず、我侭な私のメールにお応え頂きました事、 心からお礼申し上げます。 ありがとうございます。 クルマへの先入観は捨て、頭をリセットし、 初めて乗る車であることを真面目に感じようと思いました。 が、ご指摘の通り、大人な気持ちになれないのが私の欠点であります・・・ 忘れもしません。今からちょうど40年前の秋のことです。 小学3年生の私は学校で高熱を出し、 フラフラの私を、担任のT先生(女性)がクルマで家まで送ってくれる事になりました。 貧乏な家庭に育ち、家にクルマが無かった私にとって、 『クルマで家に送ってもらえるんだぁ・・』 って事が ものすごく嬉しかったです! で、T先生のクルマ。 え? これ? 先生、これなのーっ!? スバル360(白) ピンク水玉 仕様。 でした! ビックリしました! ドイツ軍の戦車(パンサー、ロンメル、タイガー)やトラック(8トンハーフ)やワーゲン(シュビーム、キューベル)やサイドカー(BMW?)やメッサーシュミットのプラモデルが大好きだった私には、とても衝撃的なデザイン(外観)だった事をものすごく覚えています。 でも・・・ クルマに乗せてもらうと・・・ ガランとしたそっけない車内。低く真黒なシート。長いシフトノブ。機械っぽい運転席のメータ。 何だかとてもドキドキしました・・・ (てんとう虫ではなく、「水玉」のスバル360。 今は、正直うらやましいです) 時が経ち、車の免許を取った高3の時にはスズキのフロンテが家にあり、 2スト3気筒のエンジンがパワーバンドに乗った時のクルマの楽しさを知りました。 BRGは、まだ400kmしか走っていません。 今のうちにできるだけクセを感じ、 慣らしが出来たかなぁ~ そろそろいいかなぁ~ となった時に、ジワジワとクルマを走らせてみます。 なのですが・・・ VDC って何? な私でして、 雪道ってどうなの? とか、 実はとても不安な気持ちでイッパイです・・・ ちなみに・・・ 私のメールの内容につきまして、 自分の本当の気持ちを嘘無くお伝えしておりますので、 「スバルユーザの気持ち」として引用していただく事に問題ありません。 代田様からのお返事を、もう一度読み直しました。 スバルとクルマの本当を伝えていただき、 泣きそうで引いていた暗い気持ちが 晴れそうな気分になりました。 BRGレガシィ。楽しんでみます。 ありがとうございました! m(__)m ご返事を読んで、 ジーンとなった。 クルマというモノは「誰が作るのか」が極めて重要だ。 スバルは顔の見える開発姿勢を貫いている。 そこが素晴らしいし、今後も絶対に続けて欲しいことだと思う。 さて、新型フォレスターDITに話を戻そう。 そもそも、このクルマほど作り手の顔が良く解るものは無い。 先日、東京で今度のフォレスターのPGMを努められた、 スバル商品企画本部 プロジェクトゼネラルマネージャー 臺 卓治さんにお目にかかった。 前から一度会いたいと思っていたので、 とても話が弾んだ。 クルマ好きで、 走りにこだわるPGMだと言うことが更に良く理解できた。 と言うのも 何度も述べるように、初代XVを短期間であのレベルまで引き上げた実力は、 相当のものだと思っていたからだ。 待ちに待った発表の日を迎えた。 夕闇の中、稲妻が中津川を脅かした。 激しく雨が降る21時過ぎに出発。 そう、新型フォレスターを開田高原の地で洗礼するためだ。 途中の木曽福島で外気温を見ると摂氏1度だった。 そして、トンネルを抜けるとそこは真冬だった。 外気温は既に氷点下。 今年の冬はとてつもなく早く来た。 4代目のフォレスターをデビューと同時に、 最もふさわしい場所で味わう。 最高のシチュエーションだ。 こういう悪天候でこそ本格的なSUVの実力が際立つ。 最新装備をふんだんに手に入れ、 生まれ変わった姿を思う存分味わうことにした。 Photo:Kazu Ninomiya まず静まりかえった木曽馬の里で、ハンドリングを確かめる。 濡れた路面にも関わらず走行安定性は素晴らしい。 指を立てている理由は このクルマは今のスバルで高速ワインディングを走って、 一番 気持ちが良いからだ。 それをカメラマンにアピールしている。 と言うことは、つい1週間前にここで走らせたWRXより質が高かったのかもしれない。 この場所は新型の定位置だ。 モノトーンな世界になると、 フォレスターのアイラインがひときわ美しく見える。 新しいヘッドライトは、この角度から見ると一番魅力的だ。 コナラの木に挨拶した。 今年は大手術を受けて、かなりの枝を切り落とした。 すっかり赤くなった葉を診ると、 生命力を感じる。 芝を剥ぎ取った根元もかなり落ち着いた。 また、繁殖を繰り返さないよう除去を続けなければならない。 ブルーベリー畑も真っ白。 こんなステキな朝なのに、人っ子一人居ない。 美しさを独り占めだ。 反対方向を振り返る。 今日は木曽馬も厩舎の中で過ごしているのだろう。 こうしてコナラの木肌に触れると、 暖かい感触が手に伝わってくる。 そして、なぜか精気が漲る コナラに別れを告げ 次のステージに移る。 このDIT専用のフロントフェイスにとって、新しい意匠がどのように評価されるのか。 とても気に入っているので定着するように期待したい。 アライアンスのBRZ以外では なかなか実現しなかったLEDのコの字型ポジションランプだ。 後ろ姿もなかなか良い。 右側にはリヤフォグランプが内蔵されている。 点灯しているので少しわかりにくいが、 テールランプには新しい意匠が少しだけ反映された。 さて、欧州向けのXVターボディーゼルに続き、 エアスクープが無くなったフロントフード。 フォレスターの場合はウイングレットの上部に穴が開いていない。 フロントの造形が厚く出来るので、 無くても奇麗にインタークーラーまで冷気が導かれている。 視界に悪影響を与えないので素晴らしいと思う。 注目したいのは、ボンネットステーにガスダンパーが用いられていることだ。 インプレッサより上位に位置するだけあり、 このクルマには少しも言い訳が無い。 本当につくづくと思うが、 そこが世界中で大ヒットしている商品の強みだろう。 DITは直下ターボを採用しレガシィと同じだ。ただしクレードル構造のレガシィと違い、若干排気効率が悪くなる。そこで2代目インプレッサ開発で誕生した、ハイドロフォーミングという技術を使い、 フロントエキゾーストパイプの形状に工夫を凝らし損失を減らしている。 レガシィの300馬力にに対して280馬力だが性能はほぼ同じだ。 フォレスターの特性上、高地対応でディチューンされたのと、 低速での走破性を高めるため、フォレスター用の高トルクCVTには、 ギヤ比1.129のリダクションギヤが装着された。 その結果このCVTに入るトルクは400ニュートンに相当する。 では、ラフロードを実際にどのように走るのか次のブログで紹介したい。
SBM(スバルビジネスミーティング)も無事に終わり、
怒濤のように毎日が過ぎ去る。 素晴らしい出会いだった。 吉永社長から 「そうだそうだ、代田さん、 今後の技術的なお話は、素晴らしい人物が居るのでそちらにどんどん伝えて下さい」 と直々にご紹介頂いた。 富士重工業株式会社 取締役 専務執行役員 スバルグローバルマーケティング本部長 池田 智彦さん。 忌憚の無い意見を申し述べさせていくので、 心よりお願いします・・・とご挨拶した。 週が明け嬉しいメールが届いた。 「スバルはもちろんですが、自動車への愛情の深さを感じます。 今後ともいろいろなご意見を頂戴できればありがたいと思っています」 と記されていた。 大切なスバルブランドを、 末永く繁栄させるために最大の努力をしたいと心に誓った。 東京から戻ると 宅急便が届いていた。 中を開けると 福島県にある渡辺経営コンサルタント主宰 渡辺雅文さんからのプレゼントだった。 包みを開くと ただ事では無い気配がする。 桐の箱が出てきた。 これは素晴らしいプレゼントだ。 東日本大震災と言うより、 むしろ東京電力福島原子力発電所爆発事故の被災者と言える、 福島県の皆さんは、 今大変なご苦労をされている。 渡辺さんの元に集まった、 元気で前向きな企業の皆さんが、中部地方に「ショッククリニック・セミナー」を開催され、 金曜日に訪問先の一つとして中津スバルを視察された。 その前夜、中津川で開かれた大懇親会に、 夫婦でお招き頂き頂いた。 そして、美味しい料理と酒に舌鼓を打ちながら、 楽しいひとときも共有した。 皆さん、ごちそうさまでした。 そしてこれは社員に頂いたお土産だ。 この楽しいお菓子の詰め合わせを製造しているのが 福島県河沼郡会津坂下町にある お菓子の蔵 株式会社 太郎庵 そこの総務主任を務められている 目黒康予さんも、このツアーの一員だ。 色々あるのを分け合い、 このチーズまんじゅうを食べた。 しっかりチーズの入った嘘偽りの無いお菓子だった。 とても美味しい。 いよいよ視察だ。 翌朝の9時には大型バスでご一行様がお見えになった。 21名の大所帯だ。 案内役として旗を振らせて頂いた。 まず望桜荘にご案内し、 この施設がなぜ生まれたかを理解して頂いた後、 店内をツアーした。 場内の展示物を説明させて頂いた後、 展示場へ出る。 非常に皆さん勉強熱心で、案内にも力がこもった。 特に道路に向かってなぜクルマがお尻を向けているのかに質問が集まった。 そして会場を チコリ村に移した。 左手には村長さんの中田智宏サラダコスモ社長がいらっしゃる。 中田社長の高話の前座を務めることになり、 皆さんに僭越ながら「自動車家畜論」を少しお話させて頂いた。 滅多に聞かない奇怪な論理を聞き、 参加者の皆さんも少し戸惑ったと思う。 活発なご質問を頂き ありがとうございました。 お答えするのが楽しくてしょうが無い素晴らしい機会を与えて頂き 改めて感謝申し上げます。 続く土曜日は我が社の大切な若手社員、 大宮広紀の結婚披露宴だ。 人と同じ事が嫌いな 大宮が、ありきたりのパーティーをやるはずが無い。 招待状を見て、 なるほどと思った。 イブニングパーティなのだ。 やった!大宮君!! そうか、そういうつもりなのね。 じゃあ、13年ぶりに袖を通そう。 なかなかタキシードを着させてもらえる機会など無い。 このタキシードは非常に縁起の良い物だ。 生まれて初めてアメリカを訪れ、 USレガシィを輸入するきっかけとなった、 ビジネスミーティングに参加するため平成2年に作ったタキシードだ。 これを着用すると素晴らしいことばかりが起きる、 魔法のタキシードでもある。 ちょっと元気のない弱々しい顔をしているのは、 徹底した軽量化のためだ。 既にドイツに行って、 その間に一切の間食を避けることで約2キロ減量した。 しかし宴会続きでぶよぶよだ。 それで出来るだけ飲食に注意しりょうを減らした。 前夜には1000メートル泳いで体を引き締めた。 万全の体制で、 パーティ会場に乗り込み、 素晴らしい2人の旅立ちを皆さんとともに祝うことが出来た。 会場に着くと早速皆さんでお出迎え頂き、 ご親戚の皆さんを紹介して頂いた。 島根県からお越しになった右にお座りの叔父様は、 とても楽しい方で、 宴会が始まるのが待ち遠しくなった。 2人の誓いの言葉がチャペルに木霊すると、 その後は記念撮影の時間だ。 滅多に緊張しない大宮も、 まだ完全にエンジン暖まっていない。 始動したばかりの直噴エンジンのように、 冷えたピストンに カーボンが付着しそうだ。 良く見ると まるで蝋人形のようになっている。 くれぐれもお間違えの無いように。 新郎も新婦も決してサイボーグでは無い。 直前に健康を崩された新婦のお母さんも 何とか車いすで出席できることになり、喜びが更に深まった。 普段、なかなか見ることの出来ない美女が居る。 彼女もしっかり軽量化したが、 「あちらこちらに色々詰め物をされて居るのよ」 と聞きもしないのに宣う。 中津スバルを代表し3名で披露宴に臨んだ。 とっても楽しみにしていたお祝いの言葉。 開始早々の主賓挨拶だ。 肩に力を入れず台本なしで進めると、 背中に視線を感じた。 ![]() 新郎の「社長何訳のわかんないこと言ってんですか???」 と新婦の「変なこと言ったら只じゃ置かないわよ」という圧力が良くわかるだろう。 無事役目を終え ほっとした。 ここで婚活女子に嬉しいお知らせだ。 大宮家は男ばかりの4人兄弟というところが売り物だ。 早速長男が弟を紹介したが、 女性のほうが多いこの時代で生きれることをうらやましく思う。 きっと入れ食いだろう。 早速、次男が挨拶に来てくれた。 今、特定の彼女は居ないという。 チャンスだぞ、そこの貴女! 杉本が早速二人と祝杯をあげようとビールを注ぎに行く。 新婦の「次はあなたよ、用意は良いわね」 という声が聞こえそうな一瞬だった。 杉本は良い奴だ。 自信を持っておすすめできる。 この会場は多治見市にある。 河内家という古い名のある料亭だったところを改築した場所だ。 センスの良い調度品と美味しい料理。 それに洒落た演出が感動を生んだ。 余興が波状攻撃のようにやってくる。 杉本も少し押され気味だが頑張っている。 和装にお色直しで、 蝋人形ぶりは霧散した。 やはり日本男子には羽織袴がよく似合う。 新婦の着物姿も素晴らしかった。 次に、 友人の手によるビジュアルな演出で二人のなれそめが紹介され、 大宮の初ヌードまで披露された。 当社に入社した日も昨日のようだ。 大宮家はおとおさんがとてもお茶目だと聞いていたが、 その通りだった。 楽しい経験も披露され嬉しかった。 ここから新婦の紹介だ。 幼いとき。 可愛いじゃ無いか。 そしてお決まりのシーンが登場。 こういう物を見ると 血がたぎる。 娘というモノはそう簡単にくれてやれるモノで無いぞ・・・密かに拳を握りしめた。 この場所を楽天で手に入れ、 通常のホテルと変わらない金額で宿泊したのを知ってるぞ!と 心の中で呟きながら、 こういうことを贅沢にも、毎日繰り返す大宮に羨ましさがこみ上げた。 毎日ヘヤーが潤うはずだ。 楽しい時間が過ぎ、 結構、二人ともいい気になっているが、 まさか、その後に驚くべき暴露が待ち受けていようとは誰も思わなかった。 怪しい3人組が登場し、 一気に緊張が高まった。 3人とも親友だ。 中央に居るのは中津川の和菓子処「すや」の菓子職人、 小林君だ。 会社の白衣を着込んで何をするのかと思いきや、 過去の悪事 を暴き始めたのだ。 何と悪い奴だ。 こんなことをしていたらしい。 よその家で栄養を摂取するとは見上げた奴だ。 釣りで大物を仕留めたというシーンらしいが、 参加者は誰もそう信じては居ないだろう。 誰かを簀巻きにして溜め池に放り込んだに違いない。 危ない奴だ。 自分のことを棚に上げ八つ当たりも甚だしい。 そんな勢いで中津スバルに入社してくるとは。 恐るべき奴だ。 しかし、早朝誰も居ない店頭で、このシーンを撮影するとは 驚愕の3人組である。 良くもまあ逮捕されなかったものだ。 しかも驚いたことに、 この3人は新婦の経営する美容院まで乱入したようだ。 金を払わずに髪を切らせた上に、 大事な備品と設備を使ってやりたい放題。 その上でこの台詞とは、 常識や良識を、 遙かに凌駕している。 見上げた根性の持ち主達だ。 しかし、何が起きようと主役の二人はもうラブラブである。 新婦の放つVサインが全てを表している。 中央に居る 妙に色気のあるナース姿の中瀬君。 彼も大切な当社のお客様だ。 二児のパパとは思えない若さ。 彼の愛車はフォレスターだ。 13日は新型車発表の大切な日だ。(あまりに忙しく月曜日と間違えて申し訳ない) 今回のポイントは二つの個性が同時にデビューする事だ。 ちょっとこれまでに無かった意気込みを感じた。 次にはそれをたっぷり語りたい。
我ながら豪快で良い写真が撮れた。
今日だからこそ撮影できたお気に入りの一枚だ。 久しぶりにWRXを真剣に味わった。 四国をtSで訪れて以来、一年ぶりだ。 ミドちゃんと一緒に秋になると酒を飲みたくなる。 良い友と酌み交わす酒の味は格別だ。 東京に着くと天気は荒れ模様。 まず丸の内で一つ目の会議に参加し、 舌を噛みそうな名前のホテルにチェックイン。 そして久しぶりに地下鉄東西線に乗った。 宿泊場所の東陽町から新宿に直行。 美味しいロシア料理を食べ、 ションベン横丁に向かった。 しかし、あのババアの店には絶対行かないぞと注意して入ったのが、 上の店だ。 韓国出身のイケメンのお兄ちゃんが焼いてくれた焼き鳥を食べて楽しく過ごし、 隣に座った紳士と何か重要な話をしたが、 どうも記憶を抜き取られてしまった。 この人は誰なんだろう。 話した内容を全く覚えていない。 謎の人物X氏と別れホテルに戻る。 抜き取られた後遺症で頭が痛い・・・・。あ、違う理由か(笑) 翌日は一年に一度の重要な会議があった。 今回は、今乗りに乗っている男、 執行役員 スバル国内営業本部長 飯田政巳さんとじっくり語り合うことが出来た。 今後のスバルを楽しみな方向に導いてくれるキーパーソンだ。 彼から不動明王のような素晴らしいオーラがでている。 ほら、感じないか。 彼のパワーがあればこの後も昇り龍のごとくスバルは元気よく躍動するだろう。 会議の内容はまたの機会にして、 一夜明けた今朝の東京は素晴らしい青空だった。 ホテルの窓から、スカイツリーがよく見える。 ふと思い出した。 そういえば先月のカートピアについて辛辣なことを言った。 彼等との間に感じる不思議な感覚。 「解った解った」という波長が記事になって届いた。 おお!そうなのか。 開田高原の特集に含まれるメッセージを確かに受け取った。 となると、 東京でのんびりしていられない。 早速WRXに鞭を入れ大都会を後にする。 写真撮影:二宮和年 二宮さんがこのブログを読んで、最高の一枚を送ってくれた。 良い撮影ポイントを熟知しておられるので、 効率よく開田で撮影したい時は力を借りると良いだろう。 上記のリンクのように、 撮影ガイドも時間が合えば引き受けてもらえる。 ところでWRXについて触れておきたい。 先に乗っていたクルマがtSなので、 最新型に乗ったところで大きな変化を感じ取ることは出来ない。 本来なら一番乗りたいのは 新登場のセダン型spec Cだ。 豪華版のWRXには電動シートなども付いていて、 快適性は抜群だが、 スパルタンでは無いのでM的な刺激が乏しい。 でも、このクルマの凄さや味の良さは、 トランスミッションのフィーリングだけでも全て語り尽くせるぐらいだ。 何しろ素晴らしい手応えだ。 どのギヤにも「サク」と「クチュッ」とを混ぜたような、 でも「ヌル」とした卑猥な感じでも無く、 さりとて「ピチャ」と下舌触りも感じるような、もう絶妙なフィーリングだ。 飛び変速も気楽に出来るので、 峠道や高速道路で適切なギヤ選択がラクラクできる。 BRZがカチっときっちりした手応えなのに対して、 まさに熟女の極みの手応えだ。 中央自動車道を走ると、 これがまた良くわかる。 更に味わいを楽しめる場所に向けてコースを変えた。 燃えるような山の姿を見ながら 中央アルプスを突き抜ける。 ここまでのトータル距離は 約600キロ。 時速100キロでエンジン回転数は2650rpm。 やっぱりスバルは4WD+ターボ+MTを商品のコアに置かないといけない。 このクルマがしっかりして初めて、 スバルの製品群は全てバランス良く成り立つ。 美しい紅葉を見ながら 木曽谷に向かう。 大きなコナラの木もすっかり色づいた。 きょうは人も多く、木曽馬達も楽しそうだ。 ところが3頭ほどやる気の無い奴が居る。 それでクルマを止めてちょっと話を聞いてみた。 特にこの道ばたの奴らは、二頭ともふてくされたように居眠っている。 まずこいつに 「どうしたんだ」というと 「別に・・・」と応える。 もう一頭に 「何くたばってるんだ」と声を掛けたら 木曽馬の熟女達の世界には派閥争いがあるらしい。 「もう何やっても上手くいかないから」とうんざりしたと言う。 おまえらまで民主党の議員の様なことをやっててどうするんだ。 と説教したら、 ふんと横を向いてしまった。 この種馬のように、 一頭一頭格別な扱いを受けていない。 今朝の新聞では 田中真紀子がそっくりな顔をしてふんぞり返っているじゃないか。 世の中、似たものはどこの世界にも居る。 わはははは! 開田高原の紅葉は終わりに近い。 フェロールームの皆さんに 今日のベストショットをプレゼントしよう。 この丸山農場(第一農場)から開田高原のブルーベリーが始まった。 長い長い道のりだったことだろう。 こういう地に足を付けた田中さんの苦労がにじむ。 俯瞰してみよう。 二宮さんからステキな画像が届いた。 30年以上駆けて作り上げた 素晴らしい農場だ。 そしてこの地域で絶対外せない、 とっておきの蕎麦を見て欲しい。 中西屋のレシピはひと味違うぞ。 何も付けずに、 麺だけをかみしめ新ソバの甘みと香りを堪能した。 御嶽山もいよいよ冬支度を始めたようだ
今だから話せるが、
深い深い秘密をずっと隠していた。 ドイツを往復する楽しみの一つが機内で放映される映画の数々だ。 リストを見たら 「キツツキと雨」というタイトルを見つけた。 主演が役所さんと小栗さん、 半主役が軽トラックだ。 まだ実際に見て無かったので、 楽しく観賞した。 撮影の準備段階で「キツツキと雨」制作の中心になっている オフィス シロウズのスタッフの方が訪れた。 「主役の役所が乗るクルマを何とかして欲しい」 と頼まれた。 「なるべく古い軽トラが良いんです。 その軽トラックをお借りしたい」 「ただし条件があるんです」 「何ですか」 と尋ねたら 「オートマチックしか乗れないんです」 「おお!だんな、 ピッタリなのがごぜいやすぜ!!むふふふ」 用意したのがこのクルマだ。 が、幻に終わった。 流石にこれでは主役を食ってしまうだろう。 それにしても、 田舎で芸能人が日常的に出没する時、 主婦パワーというのは、 改めて物凄いと思った。 撮影が始まったことは薄々知っていた。 人より先に機密を知った以上、 良識として一切公言しなかった。 だが、 おそらくこの地域の女性の携帯メールにより、 一時回線はパンクしそうになったのでは無いだろうか(笑)。 どこからか常に情報が漏れる。 「いま××で撮影中」だとか、「〇〇で食事中」情報が氾濫した。 ずっとひた隠しにしていたのが、馬鹿みたいに思えた。 そんな話がふと思い出された。 隠そうとすればするほど暴かれる。 素早くオープンに出来ないこともあろうが、 隠すと逆に無理矢理暴かれる。 昔から自動車の世界では、 新型車スクープに世間の耳目が集まった。 クルマ離れが激しいと言われる、今日この頃では、 自動車雑誌のスクープも以前ほどもてはやされなくなった。 スバルは、明確に今後の道筋を我々に述べている。 過去の自動車開発で、何度も痛い目に会ったスバルだから、 こういう風に意識を変える事が出来たのだが、 他社ではなかなか変えることは難しいのかもしれない。 ダイハツさんや豊田さんと深くつきあうようになって、 それぞれの社風という物が以前より良くわかるようになってきた。 さて映画の話に戻ろう。 他にも重要なシーンがあるが、 そこに登場するのが 富士重工の作ったレールバスだ。 冒頭のリンクで紹介した岩村駅も登場した。 近くの鈴木モータースも写るかと楽しみにしたが登場しなかった。 ロケの時にはまだ存在したのであろうが、 今はこの建物も既に無い。 店主の鈴木さんが亡くなった。 それで残念ながら6月にはとうとう壊すことになった。 忍びないので看板だけでも頂いてきた。 何か記念にしたいと思っている。 先ほどの軽トラックは、 現在整備課長の北原が愛車として使っているが、 もともと自分用に制作した面白いクルマだ。 RRの軽量なスーパーチャージャー車のCVTなのだ。 実際、以前からサンバーはRRの方が面白いと思っていた。 だから愛用するクルマを選ぶときはRRを優先した。 普通の顔なら役者として採用されただろうが、 整形顔はお呼びでは無いということだ。 何事も「素」が大切と実感した。 さて、 アイサイトが大好評だが、 一つだけ気に入らないことは「4WD」だけにしか装着しないことだ。 4WDだけが安全だというような言い方はいい加減止めるべきだろう。 以前から言うように駆動方式は使い分ける時代に来た。 何しろ新世代FRスポーツを手に入れた会社なのだから、 国内営業本部はいい加減そのド硬い頭を揉みほぐすべきだろう。 FWDと組み合わせて何がいけないのか。 VDCを標準装備した以上、 今後は他の駆動方式にも自信を持ってリリースすべきだ。 というのも、 ニュルブルクリンクをBRZ(86)で攻めたとき、 カルーセルで素晴らしいVDCの制御を感じた。 BMWのM3を走らせているときも安定装置を絶対に切るなと言われた。 日本でBRZを乗るときも、今では切ることは全くない。 カルーセルにはコンクリート舗装の3枚目を狙って飛び込むのだが、 ブレーキのタイミングが少し遅れた。 物の見事にVDCが作動し車体姿勢は微塵も崩れなかった。 スバルはせっかくこういう高いレベルまでクルマの素地を磨き上げたのだから、 出し惜しみはいけない。 今日からまた恒例の関東地方への出張だ。 足はこいつだ。 しばらくBRZやインプレッサに夢中になって、 最も愛するクルマに見向きもしなかった。 これからの時代を考えると、 アウトバックやフォレスターを除いて、 本当に4輪駆動という高性能なシステムが求められるのは、 スーパースポーツカー以外に無い。 STIの冠の付いた、最もスバルらしいクルマを、 久しぶりに味わうつもりだ。 このクルマに力を入れてこそ、 スバルも成長するし、STIに存在価値が出る。 3日の結婚記念日を振り返る。 いつものなじみの店「七りん」に行くと、 ただならぬ雰囲気。 店中オレンジ色だ。 嬉しいね、なんかやる気になる。 巨人と日ハムの決戦の真っ最中だった。 優勝して、親子でこの笑顔。 原監督はレオーネのキャラクターを務めてくれたし、 内海選手も大好きなので、 それほど野球に詳しくないが「この場」はジャイアンツファンでもいいやと思った。 でも日ハムもたいしたもんだ。 この両球団、元々は後楽園球場を本拠地としていたので、 水道橋に長く身を置いた関係で親しみがある。 一夜明けると、 ステキな「柿色」が届いた。 甲府の後藤さんがご夫婦でいらっしゃった。 精魂込めてGC8を新車のような性能に蘇らせた。 お二人の笑顔がその結果を表している。 とても嬉しい。 今月も怒濤のような毎日だ。 BG型レガシィのオフ会を開きたいと正式に申し込みがあった。 当社にもふんだんにBG/BDは存在するので、 ちょうど良い機会だから3台ある奇麗なクルマを整えよう。 オリビエブーレーを招聘して、 土屋さんが仕上げた力作だ。 心を込めてお迎えしたい。 NBRで入手したお土産も揃っているので、 遠方のお客様も是非ご来店されたらいかがだろうか。 夕方になると、新潟から関根さんが奥様と一緒に遊びに来てくれた。 ショールームの中にある白いBRZが彼を呼ぶのだそうだ。 とても美味しい梨を頂いた。 見るからに手間暇掛けた作品だが、 大きさも凄い。 皆さんからの栄養でこの出張を乗り切ろう。 明日は神奈川から東京へ移動する。 丸の内で会議の後、 久しぶりに東京の夜を楽しむ。 翌日は戦略会議だ。 新しく出来た「オークラホテルズ&リゾート ホテルイースト21東京」 という舌を噛みそうな場所だ。 さらに時代が複雑になっている事を如実に表している。 あーっ、シンプルに生きたいね。 木曜は福島県から20社もの経営者の方々がこの地方に来ら親睦を深める。 そして金曜日に中津スバルを視察したいと申し入れがあった。 東京から戻るとすぐその準備だ。 土曜日になると大宮の一生一度の晴れ舞台がある。 気を引き締めてダッシュだ!
たった今、
富山の島田さんから宅急便が届いた。 中身を開けると 結婚記念日のお祝いだった。 あっさりして美味しい富山銘菓の「雪牡丹」だ。 とても美しい。 もちろん脱酸素剤など入っていない和菓子。 5日しか保たないところに意味がある。 島田さん、ありがとうございました。 いつもお心遣い感謝申し上げます。 今朝は早くから皆で集まり勉強会を開いた。 新しく誕生するフォレスターを良く知るためだ。 帰国後、とても忙しい日が続くが、 月曜夜からまた出張なので、 のんびりなんかしていられない。 昨日、かわら版のドラフトを描いた。 ドイツで得た経験を元に、 XVとフォレスターの住み分けを明確にしたいと思う。 そもそも、かなり本格的なSUVとして使われる機会の多いフォレスターには、 更なる悪路走破性能が求められる。 XVはそこまでの要求は無いけれど、 スポーツカジュアルを極める道具として、 全く新しい需要の喚起する目的と、 もう一つは、 旧型レガシィのアウトバックやランカスターを吸収する受け皿の役割を担っている。 ここまで書いていて気がついたが、 スバルの商品企画は、恐らくここでビビッたんだろう。 旧型レガシィを乗り換えの主な対象にすると、 サイズでとやかく言う奴らがまた出てくるんじゃ無いか。 「あーうっとうしい」(ごめんない、ここは全くの想像です) と言うことで「最低地上高は200mmにしとけやっ!」 また、 都会でグズグズ言われないよう「1550mmに抑えたぞと、あらかじめ言い訳をしておけ」 という、 匂いがプンプンしてくる住み分けだね。 どうせすぐにその枠に収まらないクルマがデビューするから、 良くバランスを考えて商品力を強化した方が良いぞ! と会議で決まってこうなったのかもしれない(全くの想像です、繰り返しますが) まあ、フォレスターも、もっと大きくて全然かまわないんだけど・・・・・・・・・・・・。 さて結論。 欧州仕様のXVは日本仕様に 勝るとも劣らないとても良いクルマでした。 帰国して我が社のXVに近寄り、 タイヤハウジングに iPhoneを入れてみた。 欧州との違いが解るかな。 タイヤハウジングの隙間に差がある。この間隔が広いほどかっこいいと思う。 もちろん逆の人も居るだろう。 欧州仕様↓は220mmの最低地上高であっても、 アウトバーンを驚くほど気持ちよく走った。 国内仕様より超高速領域は明らかに上だった。 ただしその領域は国内で合法的に使える範疇では無いのが残念だ。 こりゃ、商品企画にお願いしてEP-Sを復活してもらう以外に無い。 これらの経験を元にして将来誕生する国内専用のWagonには、 スバルがもう30年近く前に実用化したエアサスペンションを復活させ搭載するべきだ。 そういうことを如実に感じるどうも腑に落ちない商品企画である。 話を戻そう。 社内研修で新しいフォレスターのことを勉強したら、 それで良いかといえば、 どうも不十分なのだ。 半分寝てるかもしれないし、 全く意味を間違えて受け取るかもしれない。 そこでいつも試験をやる。 全く独断と偏見でテストの問題を考えるが、 これが楽しい。 この様に問題用紙を作ると、色んな妄想が生まれてくるので、 頭の体操にはばっちりだ。 この試験で赤点を取ると、 世にも恐ろしい罰ゲームが待っている。 リベンジを誓ってテストに臨んだ者も居る。 だから誰もが本当に真剣だ。 物音一つしない雰囲気の中、 まさかこの二人が・・・・・・・・・・・ ところで、先月のブログ、 インテリアのクオリティと激烈な時代の「勝ち残り戦略」 でペンディングしたことに対して、 今のうちに触れておく必要があろう。 昨晩、いつも愛読しているビックコミックオリジナルの最新号が卓袱台に置いてあったので、 晩酌しながら楽しんだ。 そしたら、「釣りバカ日誌」の冒頭に、 この頃のクルマは皆同じ方向ばかり向いていて・・・・・云々 と書かれていたが、無責任なことを書くなと言いたい。 そういう風にしたのは、あんたを含む消費者だ。 言葉を選んで欲しい。 この頃は政治家も漫画家レベルになって、 とぼけたことばかりやるが、 漫画家も劇画家になって、自分の立ち位置が解らなくなっている。 R2と言うクルマに 名車という称号を与えている。 なぜならば、富士重工の技術の粋を集め「軽自動車の枠」の中で 小型車を作ろうとしたからだ。 これを理解できない人間は、スバルチームの中にも山ほどいた。 東京スバルのK崎氏は 「こんなクルマは売れないよ」と拗ねたような顔で平然と面と向かってのたまった。 その時はムカッと来たが、計画通りの販売実績を上げられなくて、 結果的に軽自動車製造から撤退することになった。 その発表直後から何度も言うように大賛成した。 経営の方向性、身の丈、そのどれを見間違っても、 恐ろしい結果が待っている。 スバルと東芝の共通性は以前からいわれていることだが、 この決算で明確に証明された。 R2が軽自動車から撤退するきっかけとなったと言うと、 「違う」と怒られるかもしれない。 だがR2は名車だと言ってるので勘弁してほしい。 「あれが名車なもんか」と怒る人が居たら、 ここから先を見てから考えて欲しい。 R2が誕生する前にプレオというクルマがあった。 これも良いクルマで、 軽自動車の規格拡大とマッチングして大成功した。 プレオは様々な点でスバルならではの拘りがあった。 企画の段階ではサッシュレスドアも検討されたので、 小型車のようなクルマを系の枠の中で作るという考え方が当時からあったのだろう。 しかし葛生の実験センターで、 当時の竹中PGM(元社長)から初めてプレオの説明を聞いたとき、 喉元まで出かかったが聞けない事があった。 12年前のことである。 それは、 「竹中さん、このクルマは本当に作りたかったものですか?」 プレオは素晴らしいし、大成功を収めたクルマだ。 このクルマが悪いという気は毛頭無いが、 竹中さんの社長在任中にR1&R2がデビューし、 そのクルマに惚れ込んだ。 なので、 今改めてその時のことが思い出される。 商業的に成功しなかったが、スバルのチャレンジは素晴らしかった。 やはりR1&R2の誕生は大きな意味があった。 釣りバカ日誌の原作者もその当たりを良く知った上で物を言って欲しい。 良いクルマと売れるクルマは違う。 一つだけ反省するならば、 その二つを「たとえ強引」にでもリンクさせるだけの実力が無かった。 話を戻そう。 プレオはクルマらしいクルマだった。 ドアトリムを見ただけですぐ解る。 ちゃんとハンドルがついている。 そこでそれに続くR2のドアハンドルを見ると 当時のスバルの拘りが良くわかる。 竹中さんの関わった名車に初代インプレッサもある。 このインナートリムを見てみよう。 やはりドアハンドルとして完全に機能するよう「握れる構造」になっている。 4代目レガシィが盛んにスクープされている頃、 ニュルブルクリンクでテストされている姿を見てどきっとした。 それはなぜかというと、素晴らしいインナートリムにしっかりしたドアハンドルがついているのが見えたからだ。 発売されて、そのハンドルを握ったとき、 このクルマに関わった人たちの愛情や拘りが手のひらを通じて感じられた。 最初のハンドル素材が一番良かったが、 だんだん堅くなっていったのは残念だ。 徐々におかしくなっていった。 平成19年以降、メーカーの担当者に会うたびに、 くどいほど質感について訴え、 今年の五月にもレガシィの内装について、 まるで喧嘩腰のやり取りをしたのは、 こういう理由からだ。 軽自動車がこうなるのは仕方ない。しかし乗用車がこれでは困る。 2代目インプレッサのWRXは300万円を楽に超えるクルマなのにこの有様だ。 それが3代目はおろか4代目まで踏襲された。G4の最高グレードがこれではいかにも寂しい。 せっかく材質にこだわってソフトフィール材を復活させたのに、 軽自動車と同じでは いただけない。 フォレスターもなぜかおかしな踏襲を繰り返す。 2代目から3代目に 少しも高品質な印象は見られない。 最新のレガシィでは致命的な感じがする。 他にも理由があるのだろうが、 今のレガシィでSシリーズを出すことの出来ない、 根本的な理由に、 こういう部分のクオリティが関係しているように思えてならない。 tSは非常に高価なクルマだが、ドアのインナーハンドルは軽自動車と同じだ。 ところがゲンキンなことに、 TOYOTAと組むと油断できないので、 きちんとした物を出す。 BRZには期待した通りのドアハンドルがついたじゃないか。 今後は聞く耳を持ってくれたのかどうかは解らないが徐々に良い物が出来るだろう。 あたらしいフォレスターの販売促進に全社を挙げて取り組む所存だ。
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