「悪の教典」公式サイト

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『悪の教典』11月公開
映画「悪の教典」大ヒット御礼舞台挨拶
2012年11月25日(日)東京・TOHOシネマズ 日劇2
登壇者:伊藤英明、三池崇史(監督)


11/9に行われた第7回ローマ国際映画祭での公式上映では、上映終了後4分半にわたるスタンディングオベーションを受ける一方、先日行われたAKB48特別上映会では、映画を鑑賞した大島優子さんが「この映画嫌いです」とのコメントを残すなど、国内外で賛否両論の物議を醸している映画「悪の教典」。公開してからついに観客動員数100万人を突破したこの日、大ヒット御礼として映画が公開してから国内では初めての舞台挨拶が行われました!
●ご挨拶

伊藤英明:ようやくこうやってみなさんの前で舞台挨拶ができることになって、すごく嬉しいです。今日は他の映画ではなく「悪の教典」を選んでくださってありがとうございました(会場笑)。

三池崇史監督:ローマでは何も貰えなかったんですけど(笑)、会場はすごく盛り上がりましたし、とてもいい時間を過ごせました。今日は映画を観終わったところということで、みなさんの反応はどうかなと思っています。ご気分が悪い方がおられたら手を挙げていただければスタッフが対処いたします。

伊藤英明:先週は大島優子さんが退席しちゃいましたからね(会場笑)。

三池崇史監督:嫌われちゃいましたね(笑)。

伊藤英明:今日は誰も退席していないようなので良かったです。

三池崇史監督:みなさんありがとうございます。
MC:今日の舞台挨拶は、ローマ国際映画祭が初日の前日ということもあって、初日舞台挨拶ができなかったからということで行われたんですよね。

伊藤英明:映画が公開してから舞台挨拶をしていないということで、今日は本当にありがとうございます。

MC:ローマ映画祭では4分半のスタンディングオベーションだったようですが、お2人とも肌で感じてみていかがでしたか?

三池崇史監督:イタリアで上映されなかったらローマの人は劇場で観ることができないと思います。もちろんコアなファンの人たちはDVDなどで観てくれますけど。その映画の上映を楽しみに来ているお客さんで劇場は満員でしたし、すごく心から楽しんでくださいました。山田孝之さん演じる柴原徹朗が死ぬシーンは拍手がおこってましたからね(会場笑)。やっぱり世界的に見ても、死んでもいいキャラクターだったんだと思います(会場笑)。

MC:伊藤英明さんも会場のお客さんと一緒に観ていたということですが、日本のお客さんたちと「ここは違う」という反応はありましたか?

伊藤英明:感情を表に出して、笑うところは笑う、恐いところは声を出すなど、意外と素直に表現して楽しんでくださっていて面白かったです。

MC:一番すごいリアクションだったところはどこでしたか?

伊藤英明:監督もおっしゃっていましたが、山田孝之さんのシーンですね(会場笑)。あれはみんな笑ってて、「イェーイ!」って言ってました(笑)。

三池崇史監督:だいたいの人が「あの役は要るの?」というリアクションなのですが(笑)、長い原作をぎゅっと縮めていく過程で、よく見ていただけるといろんなものが込められています。それを代表しているのが山田孝之さん演じる柴原徹朗です。出番が短いですけどキチンと存在しているし、死んだ時に拍手がおこるというのは、観客の中であの役を「どうしようもない奴だな」という怒りを持っていてもらえているということなので、それはすごく嬉しかったですね。


MC:11/10の公開以来、今日で100万人のお客さんがこの映画をご覧になりました!

伊藤英明:ありがとうございます(会場拍手)。たくさんのお客さんに観てもらってよかったなと思っています。

MC:たくさんのいろんな世代のお客さんに映画を観てもらって、賛否両論だとは思うのですが、監督としてどう感じていらっしゃいますか?

三池崇史監督:嬉しいですね。最初から高校生に観てもらいたいというのはあったんですが、今中学生で観たくても観られないという人には、15歳の誕生日のお祝いにDVDをプレゼントしてほしいですね(会場笑)。15歳になったらとりあえず「悪の教典」を観るっていうのが、この世界のスタンダードになってもらえるといいなと思います(笑)。

伊藤英明:そうなればいいと思います(笑)。でもこの映画は、本当に最初から高校生から火がついていけばいいなと思っていました。確かに反社会的な映画ではあるんですが、お化け屋敷に入る感覚というかアトラクションのような感じでスリルを味わってもらえる映画になればいいなと思っていたので、そうなって本当によかったなと思います。

三池崇史監督:先週もAKB48の人たちに観てもらって「ビックリした!」「なんだこれ!」ってコメントをもらえるかなと思ってたんですよ(会場笑)。でもダメでしたね(笑)。大島さんは我慢して最後まで観てくれたんだけど、最後にブチッと何かメーターが振り切れて泣きながら出て行ってしまって、そのあと出てきたコメントが正直なコメントでした(笑)。すごくビックリしましたけど、でも好き嫌いで分けてもらう映画もあっていいと思うので、我々作り手としてはいろいろと映画を作っていく範囲を広げていきたいですし、ありがたいリアクションだなと思ってます。

伊藤英明:この映画は5段階で言うと「0」か「5」なんです。だけど映画だからそれでいいんだと思います。
MC:「BRAVE HEARTS 海猿」も今年の公開でしたが、対する「悪の教典」のハスミンというキャラクターを演じてみていかがでしたか?

伊藤英明:僕としてはとてもラッキーな年でした。180度違う役かもしれないですけど、そういう事をできる事が役者の醍醐味ですし面白さだと思うので、同じ年に公開までこぎつける事ができたというのがラッキーだったなと思います。また、両作品ともたくさんのお客さんに観ていただいているという事で、僕としては本当に嬉しいです。

MC:このシーンはとても記憶に残っているなというシーンはありますか?

伊藤英明:懸垂のシーンですね。本当に大変だったんですよ。撮影に入ってから一週間、ずっとあの汚い家で僕ひとりだったので(笑)。しかも結構寒かったんですよね。衣装合わせしたはずなのに、何故かいつのまにか裸になっていました(会場笑)。演じる役がサイコパスで反社会的な人間で、まだ役作りに迷っている時だったので、あの辺りのシーンをすごく覚えていますね。

MC:三池監督は、以前も伊藤英明さんと映画でご一緒してますが、あらためて一緒に仕事をしてみていかがでしたか?

三池崇史監督:
大人になったなと思います。前から大人でしたけど、先を見据えて損得を感じたり言ったりするタイプじゃないので、逆に今の世の中だと正直すぎて生きにくいというところがあるけど、それを貫いているからたいしたものだと思います。それがどう評価されてどうなっていくかは、自分の人生で折り合いつけていかなきゃいけないと思いますし。難しいことを言うわけではないですが、感じた事をポンッと正直に堂々と言ってのける事ができる自信と覚悟を持っているということはいい事だなという気がしました。


●最後にお2人よりメッセージ

三池崇史監督:本当に今日はありがとうございました。感謝しています。

伊藤英明:ありがとうございました。今日はまだこの劇場であと一回上映があるので、もう一回観て帰ってください(会場笑)。