三井住友銀行のインターネットバンキング利用者の口座から不正送金された事件で、犯罪収益移転防止法違反の疑いで逮捕された愛知県内の派遣社員の男(53)について、愛知県警が20日、他人に譲り渡す目的で口座を開設したとして詐欺の疑いで再逮捕したことが捜査関係者への取材でわかった。
事件は10月29日、関西地方の同銀行の顧客の口座から、ネットバンキングを使って愛知県内の同銀行の口座に約200万円が不正に送金された。派遣社員の男は、知人の中国人に頼まれて今年夏ごろに送金先の口座を開設し、ネットバンキングのIDと暗証番号を教えたとして、犯罪収益移転防止法違反容疑で同31日に逮捕された。同容疑については処分保留とされた。
捜査関係者によると、再逮捕容疑は、男は他人に譲り渡す目的で、金融機関で口座を作り、通帳とキャッシュカードをだまし取ったというもの。警察当局は、この口座も不正送金の受け皿となっていたとみている。