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崩落事故で死亡の男性“助けてください”12月4日 19時12分
山梨県の中央自動車道のトンネルで、天井の板が崩れ落ち9人が死亡した事故。
この事故で亡くなった食品卸売会社に勤務する山梨県の中川達也さん(50)の上司は、「後輩だけでなく、お客さんからも信頼されていた人だけに、非常に残念です」と無念の心境を語りました。
中川達也さんは、昭和60年に東京・新宿区に本社がある食品卸売会社「海老正」に入社し、ことし1月からは甲府営業所の係長として勤務していました。
会社の常務の田邉壽さんは、中川さんの人柄について「27年以上勤務しているベテランで、優しくて真面目で後輩の指導ができる人だった。得意先のお客さんからも『非常に残念だ』という連絡が来るなど誰からも信頼される人だった」と語りました。
事故当時の状況について、田邉さんは「中川さんの携帯電話から甲府営業所長の携帯電話に着信が2回あり、留守番電話を再生したが、クラクションの音などで内容が聞き取れなかった。報道で事故を知った営業所長が、電話をかけ続けてようやく正午すぎにつながったが、中川さんは弱々しい声で『所長、助けて下さい』と助けを求めてきたが、それが最後になってしまった。期待していた人だったので非常に残念です」と無念の心境を語りました。
また、同じような構造のトンネルが全国にあることに触れて、「食品を運ぶ会社なので高速道路を頻繁に利用するが、社員からは『トンネルから早く出るためにスピードを出しすぎてしまうかもしれない』という不安の声が出ている。今後はこうした事故が起きないように管理をしっかりとしてもらいたい」と話していました。
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