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第三極つぶし合い 日本未来の党現有5分の1の可能性

12・16 衆院選 

 第46回衆院選が4日、公示される。16日の投開票の結果はどうなるのか。選挙情勢の分析を専門とする政治広報システム研究所の久保田正志代表が独自のデータを基に予測。自民党は過半数の241議席を確保する勢い。第三極では、公示直前に駆け込み的に結党した日本未来の党が現有議席を5分の1にまで減らす可能性も。日本維新の会も当初の勢いに陰りが見えている。

 国民の生活が第一、減税日本・反TPP・脱原発を実現する党、みどりの風の一部が合流、「卒原発」を旗印に結成された日本未来の党。「選挙互助会」との批判を招いたが、互助会どころか極めて厳しい戦いを強いられるのは必至の情勢だ。

 同党の現有議席は62。小選挙区で当選が堅い「極めて優勢」な戦いをしているのは、亀井静香氏(広島6区)だけで、小沢一郎氏(岩手4区)は「優勢」止まり。比例も伸び悩み、獲得議席は最大でも20。野合批判のさらなる高まり次第では10台前半も現実味を帯びそうだ。

 一方、日本維新の会の人気は国政政党となった9月から10月がピーク。当時「120議席」とも言われた勢いは、太陽の党との合流で政策のぶれが指摘され失速、45〜68議席と予想される。「東京都知事だった石原慎太郎さんを代表に担いだこともあり、“本丸大阪”を含む近畿ブロックでも低落傾向にある」(久保田氏)という。

 有権者心理について「解散前は民主にも自民にも入れたくないと、第三極への期待感が高まっていたが、突然の解散で情勢が一変した」と分析。野田佳彦首相は11月14日の党首討論で、電撃的に「16日解散」をぶち上げた。「第三極勢力の準備が間に合わず、政策は二の次に映る離合集散を誘発できた。首相の作戦勝ちだ」と評した。

 第三極同士で競合する選挙区は実に計87で、うち未来、維新、みんなの党の“三つ巴”は13。未来と維新の対決区は47にも上る。

 こうした状況で「漁夫の利」を得るのは、「消極的支持」(久保田氏)を集めた自民党。60議席との予測まで出ていた民主党も多少の上積みが計られ、3桁議席も視野に入ってきた。

 ◆久保田 正志(くぼた・まさし)長年、政党職員や国会議員のアドバイザーを務める。99年に政治広報システム研究所(東京・新宿)を設立し、代表に。幅広い政界人脈とデジタル、アナログ情報を駆使した選挙分析に定評がある。

[ 2012年12月4日 06:00 ]

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