＜衆院選＞首相、比例名簿に重複立候補　安倍総裁は辞退

拡大写真

野田佳彦首相＝藤井太郎撮影

　民主党が３日発表した衆院選比例代表の立候補者名簿によると、千葉４区の野田佳彦首相（党代表）は南関東ブロックに重複立候補することになった。０３、０５年の小泉純一郎首相と０９年の麻生太郎首相は重複を辞退しており、現職首相の重複立候補は００年の森喜朗首相以来。「覚悟のない話だ」（渡辺喜美みんなの党代表）などの批判も出ている。

【「安倍氏と差が縮まってきてるんじゃないか」】党首に聞く:民主党・野田佳彦代表

　一方、自民党は安倍晋三総裁、石破茂幹事長や小泉進次郎青年局長ら５人が重複立候補を辞退した。自民党の比例単独候補は４９人に上るのに対し、民主党はわずか３人。政権奪還を目指す自民党と苦戦覚悟の民主党の差が単独候補数に表れた。

　公明党の小選挙区候補９人は比例に重複立候補しない。同党が重複を認めない「背水の陣」を敷くのは０３年以降、４回連続となる。日本維新の会は石原慎太郎代表を東京ブロックの単独１位に登載。北陸信越で中田宏前横浜市長、近畿は東国原英夫前宮崎県知事を単独１位にし選挙区候補のてこ入れを狙う。【坂口裕彦】