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2012-12-03 あきれた日本維新の会の体質

[]あきれた日本維新の会の体質〜誰にも告知せず勝手に自党がプレスリリースした文章を改ざんする公党があるか? 12:52



 日本維新の会のエネルギー政策がふらついています。

 29日、総選挙の政権公約「骨太2013〜2016」を発表、そこには「原発、30年代までにフェードアウト」と明記されています。

原発、30年代までにフェードアウト 維新の政権公約

 日本維新の会の石原慎太郎代表と橋下徹代表代行(大阪市長)は29日午後、東京都内で記者会見し、総選挙の政権公約「骨太2013〜2016」を発表した。原発政策は旧太陽の党との合流で後退していた「脱原発依存」を明記する一方、これまで「改正」の表現にとどめていた憲法で石原氏の持論の「自主憲法の制定」を盛り込むなど、両氏の主張に配慮した

(後略)

http://www.asahi.com/politics/update/1129/OSK201211290048.html?ref=reca

 当時、メディアに配布されたプレスリリース資料・政権公約「骨太2013〜2016」ですが、以下にPDFファイル化されて参照可能です。

日本維新の会

平成24年11月29日

骨太2013-2016

「日本を賢く強くする」

〜したたかな日本〜

http://nk.jiho.jp/servlet/nk/release/pdf/1226583009679

 第四項をPDFファイルから、そのまま抜粋。

4、エネルギー供給体制を賢く強くする

原発政策のメカニズム、ルールを変える

1:脱原発依存メカニズム(安全規制、使用済燃料の総量規制・乾式中間貯蔵、損害賠償のルール化)

2:過渡期マネジメント(市場メカニズムによる電力需給調整、廃炉、東京電力の破綻処理)

3:電力市場出回戦略(発送電分離、競争市場、再生エネルギー、コジエネレーシヨン)

脱原発依存

結果として、既設の原子炉による原子力発電は2030年代までにフエードアウトすることになる。

最小のエネルギー供給力で最大のパフオーマンスを上げる

新たなエネルギー供給。消費体制における技術・サービスイノペーシヨン

自然エネルギーをフル活用する国ヘ

 確かに「既設の原子炉による原子力発電は2030年代までにフエードアウトする」と明文化されています。

 で、30日の日本記者クラブ主催の党首討論会で維新・石原代表は原発フェードアウト公約を「見直す」と明言します。

原発フェードアウト公約「見直す」 維新・石原代表

 日本維新の会の石原慎太郎代表は30日午後の党首討論会(日本記者クラブ主催)で、29日に発表した政権公約に「(原発は)2030年代までにフェードアウト(消えていく)」と盛り込んでいることについて「そういう公約はやっぱり直させます」と語り、見直す考えを示した。

 石原氏は29日、維新代表代行の橋下徹大阪市長とともに記者会見して政権公約「骨太2013〜2016」を発表。「脱原発依存体制の構築」「原発政策のメカニズム・ルールを変える」と明記した。政策の実例として「既設の原子炉による原子力発電は30年代までにフェードアウトすることになる」とした。

 石原氏は討論会で、原子力利用の選択肢を失うことは「困る」とした上で、「私はそういう公約はやっぱり直させます。(エネルギー政策などの)シミュレーションをして、そのシミュレーションの中で、原発の淘汰(とうた)を考えていくことだ」と語った。

http://www.asahi.com/politics/update/1130/TKY201211300410.html?ref=reca

 うむ、「私はそういう公約はやっぱり直させます。(エネルギー政策などの)シミュレーションをして、そのシミュレーションの中で、原発の淘汰(とうた)を考えていくことだ」ですか、だとすると政権公約「骨太2013〜2016」を修正して再プレスリリースが必要なわけです、政党が公約の骨子を修正するわけですから当然のことです。

 で、維新がいつ「公約」を修正するのか、気にしていたのですが、ここにきて橋下氏は「骨太2013〜2016」は公約ではないと言い始めます。

橋下氏「原発フェードアウト、公約ではない」

 日本維新の会の橋下徹代表代行は2日、テレビ朝日の報道番組で政権公約「骨太2013〜2016」の政策実例に「既設の原子炉による原子力発電は2030年代までにフェードアウトする(消えていく)」と記したことについて「政策実例は議論のたたき台。公約ではない」と述べた。石原慎太郎代表はこの記述を「暴論に近い」と見直す考えを表明。橋下氏との不一致が指摘されている。

 維新は骨太の項目を「公約」と、今後議論の余地がある「政策実例」に分けている。橋下氏は11月29日の公約発表会見でも「政策実例はいろんな議員がアイデアとして出したもの。これからまだまだ議論の余地がある」と述べていた。

http://www.asahi.com/politics/update/1202/OSK201212020093.html

 うーむ、「政策実例は議論のたたき台。公約ではない」だそうですが、これは苦しい言い訳ですね、公党が選挙戦が開始するこのタイミングでメディアにプレスリリースしているんです、誰が考えても普通「公約」と受け取ります。

 現に日本維新の会の公式サイトトップページから「骨太2013〜2016」はダウンロードできるではないですか。

日本維新の会トップページ

http://j-ishin.jp/

日本維新の会

平成24年11月29日

骨太2013-2016

「日本を賢く強くする」

〜したたかな日本〜

http://j-ishin.jp/pdf/honebuto.pdf

 ん? ダウンロードファイルから第四項を抜粋。

4.エネルギー供給体制を賢く強くする

 【現状認識】

 ・ 原発の不安、エネルギー需給の不安。

 【基本方針】

 ・ 先進国をリードする脱原発依存体制の構築

 ・ 原発政策のメカニズム・ルールを変える=ルールの厳格化

    1:安全基準

    2:安全基準適合性のチェック体制

    3:使用済み核燃料

    4:電力供給責任・賠償責任

 ・ 電力市場の自由化

 ・ 発送電分離

 ・ 最小のエネルギーで最大のパフォーマンスを上げる先進国最先端モデルの国へ

 おお、いつのまにか「既設の原子炉による原子力発電は2030年代までにフエードアウトする」の一文が消えてなくなっています、でも日付は「平成24年11月29日」のままなのに・・・

 ・・・

 ふう。

 「公約」ではないとか橋下氏はのたまっていますが、公党がマスメディアにプレスリリースした公式の文書を、誰にも告知せず内緒で内容を変更する、これはダメでしょ、日本維新の会さん。

 政策を変更することを叱責するのではありません、必要なら堂々と国民に変更理由を述べてすればいいのです。

 誰にも告知せず勝手にプレスリリースした文章を改ざんする、これはダメダメです。

 あまりに有権者を馬鹿にしてませんか。



(木走まさみず)

でんでんでんでん 2012/12/03 13:51  確かにここまで内容を変更するのなら書籍なら「改訂第二版」ですよね。おそらく文書管理や電子文書管理の重要さを認識している者がいないのでしょう。ソフトウエアならヴァージョン管理は大切なんですがね。

iireiiirei 2012/12/03 15:53 まあ、橋下徹と石原慎太郎の「野合=アオカン」の産物ですね。どんな子供が生まれるやら・・・

ffff 2012/12/03 16:44 政策実例のとこにちゃんとフェードアウトするって書いてますよ。
改ざんうんぬんは早とちりじゃないでしょうか。

ひまじnひまじn 2012/12/03 16:55 9ページにフェードアウトすると書いてありますね。
いずれにしても迷走状態です。

U-MU-M 2012/12/04 01:27 自民党を応援しているが(今回は)、もし他党に票に流れるなら「維新」で妥協できると思っていた。 しかし、この迷走状態で票が「民主党」に流れていまったら…(焦る)

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