インディアナ大の留学生の集いに参加した中国人学生(左)。集いは日本人学生の団体が主催した=11月9日、米インディアナ州ブルーミントン(AP)【拡大】
就職難で学歴志向
米国の調査機関ピュー・リサーチ・センターの政府統計分析によると、米国の25~29歳で、大卒者の割合が今年初めて、3分の1に達した。1970年代初めは5分の1以下だった。また、同じ25~29歳で高卒以上は今年90%。71年は78%だった。
景気低迷に伴う就職難で、多くの若者が、別の選択肢として高等教育を選ぶようになったのが要因とみられる。大学教育は重要と考える人は78年には36%だったのに、2010年には75%に上昇したという。
米大学には、州などの予算削減で財政難に悩まされているところが少なくない。米国はしかし、日本や欧州諸国のような急激な少子化は見られず、移民流入もあって人口は増加を続けている。学歴の価値が見直され、留学生も増えているとなると、将来に大きな心配はないようである。
(編集委員 内畠嗣雅(うちはた・つぐまさ)/SANKEI EXPRESS )