米で見直される大学の価値 留学生は過去最多、4人に1人は中国人 (2/3ページ)

2012.12.1 18:21

インディアナ大の留学生の集いに参加した中国人学生(左)。集いは日本人学生の団体が主催した=11月9日、米インディアナ州ブルーミントン(AP)

インディアナ大の留学生の集いに参加した中国人学生(左)。集いは日本人学生の団体が主催した=11月9日、米インディアナ州ブルーミントン(AP)【拡大】

 留学生が最も多かったのは南カリフォルニア大で、9269人。西海岸、東海岸の大学が人気だが、外国人にはなじみの薄い、ミシガン、イリノイ、オハイオ州などの中西部の大学でも留学生が増えたのが特徴だとクリスチャン・サイエンス・モニター紙は指摘している。

 出身国と関係強化

 米政府は留学生の誘致に力を注いでいる。年次報告は「(留学生の増加は)世界の若者と彼らの両親が、米大学の学位取得が、将来のキャリアアップへ向けた堅実な投資だと引き続き確信していることを示している」と指摘。アン・ストック国務次官補(教育・文化担当)は、「留学生の行き来は米国と新興国との関係強化につながる」と述べた。また、商務省によると、留学生が米国にもたらした経済効果は227億ドル。70%以上の留学生が、学費の大半を母国の両親など、米国以外のところから調達しているという。

 10~11年の米国人の海外留学生は前年比1.3%増の27万3996人。行き先は(1)英国(3万3182人)(2)イタリア(3万361人)(3)スペイン(2万5965人)(4)フランス(1万7019人)(5)中国1万4596人-の順だった。日本は14位の4134人で、前年比33.0%減。「11年3月の地震と津波の影響でプログラムが中止になるなどした」せいだとしている。

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