事件【トンネル内崩落】そのとき50台が走行、惨事なぜ3台だけ…+(1/2ページ)(2012.12.3 23:55

  • [PR]

事件

  • メッセ
  • 印刷

【トンネル内崩落】
そのとき50台が走行、惨事なぜ3台だけ…

2012.12.3 23:55 (1/2ページ)事故・災害
中央自動車道の笹子トンネルから運び出される崩落事故に巻き込まれたトラック=3日午前5時56分、山梨県甲州市

中央自動車道の笹子トンネルから運び出される崩落事故に巻き込まれたトラック=3日午前5時56分、山梨県甲州市

 24時間に及ぶ救助作業も実らなかった。山梨県の中央自動車道笹子(ささご)トンネルで起きた天井板事故は3日、9人が遺体で見つかった。「助けられなかった」。消防隊員はうめいた。天井板約330枚(約360トン以上)ものコンクリートのがれきが突如、3台の車を襲う。当時、トンネル内には約50台の車が走行していたと推定される。なぜ3台だけが被害に遭ったのか。うち1台はあと30メートル走っていれば、惨事から逃れられていた可能性がある。奇跡的に女性1人が生還したが、何が明暗を分けたのか。

 中日本高速道路によると、行楽日和の日曜日朝だったが、渋滞はしていなかった。事故直前の2日午前7時台の1時間、現場付近の交通量は約750台。それぞれの車が規制速度70キロで走っていた場合、トンネル内を約50台の車が通過していた計算だ。一方、山梨方面には間一髪で難を逃れた約30台の車が乗り捨てられていた。

 東山梨消防本部によると、約4・7キロの笹子トンネルで、東京方面の出口まで約1・7キロの地点から約130メートルにわたって天井板が崩落した。山梨ナンバーの乗用車は崩落した天井板の出口側から約30メートル地点で、山梨県在住の70代男女と60代女性とみられる焼死体が見つかった。3人もあと30メートル先に進んでいれば、下敷きを回避できたことになる。

 3台の車は崩落した天井板に押し潰される形で見つかった。多摩ナンバーのレンタカーのワゴン車は崩落した天井板が直撃、炎上した。東京や神奈川の同年代の男女3人ずつを乗せ、帰途についていたとみられる。車は原形をとどめないほど潰れている。

このニュースの写真

中央自動車道の笹子トンネル天井板崩落事故で大破し、運び出されるトラック=3日午前5時56分、山梨県甲州市
  • [PR]
  • [PR]

[PR] お役立ち情報

PR
PR

編集部リコメンド

このページ上に表示されるニュースの見出しおよび記事内容、あるいはリンク先の記事内容は MSN およびマイクロソフトの見解を反映するものではありません。
掲載されている記事・写真などコンテンツの無断転載を禁じます。
© 2012 The Sankei Shimbun & Sankei Digital