福島県など 貯蔵施設調査受け入れへ11月28日 16時55分
除染で出た土などを保管する中間貯蔵施設について、福島県と原発周辺の8つの自治体は、地元に対し丁寧に説明することなどを条件に、建設に向けた国の現地調査を受け入れる方針を明らかにしました。
中間貯蔵施設は、福島県内での除染作業で出る汚染された大量の土などを保管しておく施設で、ことし8月、環境省が原発周辺の双葉町、大熊町、楢葉町の合わせて12か所で、建設に向けた現地調査の実施を、県や地元の町村に要請していました。
しかし、これまで県や地元の町村からは、施設の安全性への疑問や候補地の選定理由の説明が不十分だなどとして、慎重な意見が相次ぎ、調整が難航していました。
これを受けて28日、福島市では、福島県の佐藤知事と原発周辺の双葉郡の自治体との会合が開かれ、冒頭以外、非公開で行われました。
県によりますと、会合では、佐藤知事から「建設に向けた国の現地調査を受け入れたい」と説明があり、検討の結果、各自治体がその方針を受け入れたということです。
県によりますと、受け入れの条件として、国に対し、調査の受け入れは建設の受け入れとは異なることを認識することや、調査の内容や状況について、地元に丁寧に説明することなどを挙げたということです。
これを受けて環境省は、現地調査に向けた業者の選定作業に入りたいとしています。
環境相“判断に感謝”
福島県と原発周辺の8つの自治体が建設に向けた国の現地調査を受け入れる方針を明らかにしたことを受けて、長浜環境大臣は、28日、記者団に対し、「福島の復興を進めるうえで中間貯蔵施設の設置にめどを付けることは必要不可欠であり、きょうの判断には感謝したい。これを受けて国として施設の安全性などについて説明責任を果たしていき、できるかぎり早く調査に入りたい」と述べました。
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