笹子トンネルが35年前に開通する際、当時、会計検査院がトンネルの強度不足を指摘していたことが分かりました。

 笹子トンネルは、1977年に開通しましたが、その前の年までに検査院がトンネルを検査しました。このなかで、トンネル上部のアーチ部分の強度が不足していると指摘していたことが分かりました。アーチ部分のコンクリートの厚さが設計よりも薄く施工されていると指摘しています。さらに、モルタルの充填(じゅうてん)が不十分なため、コンクリートとその外側にある掘削部分の間に空間が生じているということです。当時の日本道路公団は、このような検査院の指摘に対し、検査方法の改善を挙げるのにとどまっています。このトンネル上部のコンクリートには、崩落した天井板をつり下げる金具が取りつけられています。中日本高速は、3日の会見で「コンクリートの厚さ不足を指摘された部分がどこか確認できていない」などとしています。

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