都知事選:宇都宮前日弁連会長が立候補の意向
毎日新聞 2012年11月08日 20時42分(最終更新 11月08日 23時06分)
東京都知事選(29日告示、12月16日投開票)に、前日本弁護士連合会長の宇都宮健児氏(65)が無所属で立候補する意向を固めた。9日、都内で記者会見し正式表明する。脱原発や格差是正、石原都政からの転換を求める有志市民が支援する統一候補として、選挙戦に臨む。
宇都宮氏は8日夜、脱原発グループが都内で開いた集会に出席し、「(石原氏のような)側近だけで思いつきの政治をするのではなく、主人公である都民の意見を大切にしたい」と意欲を示した。
宇都宮氏は複数の市民団体などが擁立を検討。6日に評論家の佐高信氏ら文化人で結成した「人にやさしい東京をつくる会」の記者会見に同席し「他の人が辞退し、市民グループがぜひということなら検討せざるを得ない」と話していた。脱原発を軸とした候補には元内閣府参与で反貧困ネットワーク事務局長の湯浅誠氏(43)の名も挙がっていたが、湯浅氏が不出馬を明言し、宇都宮氏に一本化する流れが強まった。一部の労働組合や革新系の政治団体にも支援する動きがある。
宇都宮氏は71年に弁護士登録。多重債務問題やオウム真理教犯罪被害者支援に取り組み、10年4月から2年間、日弁連会長を務めた。08年に「年越し派遣村」の名誉村長にもなった。【夫彰子】