オバマ氏再選:敗北ロムニー氏「指導者は歩み寄り必要」
毎日新聞 2012年11月07日 19時16分(最終更新 11月07日 23時03分)
【ボストン(米東部マサチューセッツ州)草野和彦】「(オバマ)大統領が我々の国をうまく導いてくれるよう祈ります」。米大統領選で敗れた共和党候補のロムニー前マサチューセッツ州知事は7日未明、地元ボストン市のコンベンションセンターで支持者らを前に敗北を宣言した。08年の大統領選で共和党予備選に出馬し、敗れたロムニー氏。大統領を目指した2度目の戦いの幕を静かに下ろした。
選挙中、ロムニー氏はオバマ大統領と激しい中傷合戦を繰り広げた。だがこの日は、米国が「危機的な状況にある」として、「指導者たちは歩み寄らなければならない」と強調、「超党派」による取り組みの必要性を訴えた。
支持者はロムニー氏が演説したコンベンションセンターからあふれ、隣接したホテルのロビーにも集まった。テレビの開票速報で敗北が報じられると、落胆と共に驚きを示すようなどよめきも広がった。
支持者の中で目立ったのは08年選挙でオバマ大統領に投票しながら、今回は支持しなかった「オバマ離れ」の人々だ。選挙が接戦になり、最後までもつれた原因の一つにもなった。
女性のアンバー・ボリンジャールさん(32)もその一人だ。ロサンゼルスからロムニー氏の勝利演説を聞くために駆けつけた。「今の財政赤字は恐ろしいほどの額。オバマ氏は解消のためにベストを尽くしたのかもしれないが、それが機能しなかったのも事実。変化が必要だと思ったのだけど」と残念がった。