ＩＡＥＡ 機密情報も流出か

12月1日 9時20分

ＩＡＥＡ＝国際原子力機関のコンピューターサーバーに保管されていた核の専門家のメールアドレスが先月、外部のサイトに流出しましたが、今度は機密情報とみられる核施設の衛星写真などが同じサイトに掲載され、ＩＡＥＡの情報管理体制が問われる事態となっています。

この問題は、オーストリアのウィーンにあるＩＡＥＡのコンピューターサーバーから、核の専門家の電子メールアドレスが盗まれ、先月２５日付けで外部のサイトに流出したもので、天野之弥事務局長は記者会見で、「核査察などの機密情報は盗まれていない」と述べ、情報の安全は確保されていると強調しました。
こうしたなか、今度は同じサイトに、ＩＡＥＡから流出したとみられる写真や文書が掲載されているのが見つかりました。
掲載されているのは、核施設を撮影したとみられる衛星写真や物質を分析したグラフ、中にはＩＡＥＡ職員の子どもの有無などの個人情報もあります。
これらをサイトに掲載した人物は、「われわれは核査察などの機密情報を手に入れる能力がある」、「ＩＡＥＡに対し、イスラエルの秘密の核施設を査察するよう要求する」などと書き込んでいます。
これに対し、ＩＡＥＡは「調査中で確認を急いでいる」としていますが、相次ぐ情報流出に、加盟国の核開発の機密を扱うＩＡＥＡの情報管理体制が問われる事態となっています。