トップページ社会ニュース一覧専門家“維持管理に予算と人手を”
ニュース詳細

専門家“維持管理に予算と人手を”
12月3日 19時42分

専門家“維持管理に予算と人手を”

山梨県の中央自動車道のトンネルで、コンクリート製の天井の板が崩れ落ちた事故について、点検や維持管理に詳しい専門家は、原因については分からないとしたうえで、今後、高度成長期に造られたトンネルなど多くの構造物が老朽化して不具合が次々に現れるおそれがあり、維持管理に十分な予算や人手をかけていくことが必要だと指摘しています。

今回の天井板の崩落について、中日本高速道路会社はボルトが抜け落ちていたことを明らかにし、ボルトの老朽化が事故につながった可能性が高いという認識を示しています。
国土技術政策総合研究所の前の所長で、土木構造物の維持管理に詳しい西川和廣さんは、事故の原因については、現段階では分からないとしています。
中日本高速道路会社が目視による点検をしていたと説明したことについて、「5メートル以上離れた小さなボルトを暗いなか、懐中電灯を使って目視で点検する方法では、異変を見つけることは難しい」と指摘しました。
そのうえで、「高度成長期以降、急ピッチで造ってきた施設がどんどん老朽化する時代に入り、私たちが経験したことのない劣化や損傷が、経験したことのないスピードで増えてきている。『経験していないことも起こりえる』という前提で、維持管理に十分な予算や人手をかけていくことが必要だ」と話しています。

[関連ニュース]
このページの先頭へ