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help RSS 2011 Grand Prix Final

<<   作成日時 : 2011/12/12 00:16   >>

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いやいやいや、すごかったですね。今年のファイナルの男子シングル・フリー。5位のアボットは久々にクリーンなクワドを決め、さすがの品格ある大人のスケートだったし、6位のブレジナもけして悪くはなかった。すっかりクワド・スペシャリストになった3位のフェルナンデスはこれからスタミナと精度を上げていったら、どれだけ強くなるかと思わせてくれた。
パトリック・チャンは…優勝は納得してますよ。大ちゃんがSPでコンボ抜けという決定的な失敗をして、10点くらい差があったのだから、Pチャンの逃げ切りというのは分かります。でも、フリーであれだけミスした(ジャンプだけでなく、後半スケートが音楽とちょっとずれてましたよね?)Pチャンが、フリーも他を抑えて1位はないですよねえ。素人の私が点数云々言っても説得力ないのは分かっているけれど、「ジャッジ分かりやす過ぎだろ…」とつぶやきたくもなるものです。ま、地元だし、Pチャンがミスしても点が出ることに慣れちゃいましたけどね(苦笑)

何はともあれ、フリー2番滑走(総合2位)の高橋大輔、3番滑走(総合4位)の羽生結弦−この二人の流れが圧巻でしたね。もうどっちが上とかいうことじゃなくて、各々の年齢、個性、そして戦い方が演技に如実に反映して、素晴らしく見応えありました。

大ちゃんはもう楽しんで滑っているのはないかというくらい、自由自在にエッジと身体の動きを操り、音楽の表現=エレキギターになり切っていました。アマチュアの競技プロで「頽廃的」という言葉が浮かんでくるって滅多にないことではないでしょうか?タンゴの"eye"で垣間見せた「ジゴロのダンサー」みたいな雰囲気が、ブルースでも見られたとは!本人曰く「さわやかすぎた」というNHK杯に比べると、疾走感があったでしょうか?コレオ・ステップなんか、どこか投げやりな男がぐいぐい踊って迫ってくるみたいな感じ。なんか書いていて、矛盾した比喩だとは思いますが。
それにつけても、うれしかったのは昨年下がり気味だったTESを怪我前のレベルにま引っ張り上げてきたことです。TES87点って、忘れもしない07東京ワールドの86点超えじゃないですか!(08四大陸で出した、当時の世界最高得点時のフリーTESは確か93点。)あれから4年以上経過して、21才が25才になったというのに、体力が一番あった頃に戻してくるとは、つくづく斜め行く男です。斜め行くといえば、失敗したとはいえ、6年ぶりのSPクワド挑戦とか、5年ぶりの3A+3Tとか、斜め行きっぱなしじゃないですか〜そもそもGPF台乗りが4年ぶりですよ!しぶとい男、あなどれないな大輔。と、5年応援続けている私ですら、呆れたり感嘆したりです。
これで、あとはクワドを完全に取り戻すことですね。今日の4Tは回転は足りていると判断されたし(解説の佐野さんもすぐに「回転してますね」と言ってた)、少しずつでも取り戻せてきているのではないでしょうか。思えば、すっかりレベルが撮れるようになったスピンも、再び美しさを取り戻したスケーティングもコツコツ努力してきた結果が試合で結実したものだと思うので、クワドだってきっと!と信じています。

高橋が大人の男のスケートなら、羽生は若さ丸出しの熱い熱いスケ−トでした。若さゆえに暴走するロミオそのものだったと思います。大ちゃんとはまったく別の形で、見る者の胸を打つ演技でした。
話がちょっと逸れますが、私が「おじさん世代」に未だに愛着しているのは、彼らが各々のスタイルで「俺を見ろ!」だったからなんですが、羽生君も「俺を見ろ!」の塊なんですね。大ちゃんと8才違いか…。そういう生まれながらの人を惹きつける何かを持っている選手は、国内では10年に一人くらいのものなのかなあ。稀に、ロシアのヤグディンとプルシェンコみたいに、ほぼ同じ年で二人出る場合もあるけれど。
羽生がフリーを完璧に滑りきる体力をつけた時、高橋を抜く日がくるのかもしれない。それは高橋ファンとしてはあまり考えたくないことではあるけれど、もしその日がきたとしても潔く受け入れることが出来ると思うし、またそうしたいと思う。
もちろん25才にして進化続けている男が、やすやすとそうはさせないだろうと信じていますよ!
高橋=日本のエース、羽生=若きエースという今の日本男子、すごくいい感じではないでしょうか。どうかこの二人が世界選手権の代表に選ばれますように!


付け足しのようになって、申し訳ないのですが、女子の1位コストナー、2位に鈴木あっこちゃん二人とも大好きなスケーターなので、とてもうれしい結果でした。

そして…不慮の事情で欠場となった浅田真央選手。お母様のご逝去を心からお祈り申し上げます。
悲しみが癒えるのは容易なことではないでしょうが、真央ちゃんが乗り越えてリンクに戻ってくる日を待っています。


最後にペアの高橋&トラン組についても。まるでいないかのように無視を通したテレビ局に怒りを覚えるばかりですが、初めてのGPFお疲れ様でした。すぐに結果は出なくても、シニア2年目でファイナルに出たことは、大きな収穫だったと思います。

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コメント(8件)

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夏さん、こんにちは。
すごかったですね、男子フリー。ショートの連続自爆はどこいったんだ?って感じの。
ミハルも頑張っていたように思うんですが、他がすごいというか…高橋さんにはお目目ハートにして見ちゃいました。かっこいいー!って年甲斐もなくwwwもう少しですよね、クワド!もう少しでクワドを跳ぶ高橋さんに会える〜〜〜。羽生君も気合いがすごーい。渾身のロミオすごかったです。で、終わったら随分可愛い子ぶった仕草をするので、これでまた女子の心をつかんで帰るのね…とちょっと呆れ気味www二人以外ではアボット君のプログラム大好きです!転倒が惜しかった…Pさんはまあ…置いといて。総合で1位はPチャンで納得ですがフリーは高橋さんなんじゃないかな…と未だに悔しい気持ちですが。
あっこちゃんも悔しそうでした。カロリナやあっこちゃん、シズニーはこんな言い方失礼ですがチャンスでしたよね。リーザも崩れてしまったし。ちょっともったいなかったかなあ…そして私は高トラの演技を見れてもいずとても悲しいです。せめて二人だけでも流してほしかった〜。
すぐに全日本がやってきて、選手たちは休みがなくて大変ですが、またたくさんの演技が見られるのかと楽しみです。高橋さんのショートはどうなるかな〜楽しみなような怖いようなww
モカ
2011/12/13 16:30
>モカさん、こんばんは。
イタリアのAOIも「ワオ!なんてすごい試合だ!」で始まる男子フリーの記事をアップしてます。大ちゃんが先陣を切って、各々の個性に輝いたアスリート魂に溢れた演技が続きましたね!記事にも書いたとおり、ミハルもアボットも頑張ってましたよね〜大輔→ゆづる→フェルナンデスの流れで、ちょっと霞んでしまったのは二人にとって不運だったかも。
私も大ちゃんのクワドが戻ってくるのはまもなくだと思っています。考え見れば先シーズンのJOとN杯でクワド取り戻したかと思ったのに、やっぱり衝突事故で振り出しに戻されちゃったんですかねえ。でも遠回りはしても、きっと今度も「無駄なことは何もなかった」に違いないです。
羽生君、文字通り「渾身」でしたね。もうだいぶファンがあちらに流れたみたいですよwww ま、これで高橋大輔のスケートを真に愛するファンのみが残るだろうと思うと、それもよし、でしょう。
>総合で1位はPチャンで納得ですがフリーは高橋さんなんじゃないかな…と未だに悔しい気持ちですが。
100%同感。私が付け加えることないです。Pチャンの点数が出た瞬間からカメレンゴ先生の顔、固まっていましたよね。もちろん大ちゃん本人も悔しそうだったし。きっとこの悔しさをバネにしてくれる!

ほんとうに日本のメディアは馬鹿ですよね。日本のペアのGPF進出がどんなにすごいことなのか分かっていない。

全日本で、大ちゃんはSPのジャンプ構成どうするのか私も興味津々です。3−3でいくとは思うけれど、何しろ斜め上を行く男ですから、予測不可能です。とにかくエースの誇りを見せて代表の座をつかんで!!!

2011/12/13 23:23
こんにちは。
GPF終わりましたね。内容にはとっても満足。橋君と羽生君は夏さんが表現してくれとおり、私も同様に感じました。10年に一人現れるかどうかの選手もその通りかと。
しかしジャッジには全く納得していません。あんな気の抜けたシャンパンのような演技をした選手に高得点が出るとは ジャッジの質も地の底に落ちたと思いました。もちろんPも滑りは素晴らしいですが 心ここにあらずのような演技には落胆しました。気の抜ける前は細かい泡が下から上へとたくさんあがるようなシャンパンだったのかもしれませんが、今回は「気」がゼロ。本人もいつもいつも失敗しても勝てるのでモチベーションもないのかもしれません。もしかするとどのくらいまで失敗しても勝てるのか試してるのかも…。もちろんそんなわけないけど。モチベーションがあがらない、気持ちがあがらないのは セルフコントロールの難しところでしょうけど ジャッジにはちゃんと採点していただきたいものです。
ま、誰がなんと言おうと橋君と羽生君が素晴らしい演技をして 世界を感動させた事実は事実です。自分が好きだと思うもの、素晴らしいと思うものをNO.1だと思ってみています。
大ちゃんの5年ぶりの3A-3Toも感動しました。そして大ちゃんがほんとうに楽しそうなので 嬉しいで。
me
2011/12/14 09:10
夏さん、こんばんは!

ファイナル男子シングル、渾身の演技連発で本当に面白かったですね〜。
日本男子はその中でも凄すぎですね!束になって世界に挑んでいる感じで観ていてワクワクしました。(笑)採点は相変わらずでしたが、世界中の競技ファンと解説者たち(?)をファンにしたのは凄い成果です。ジャッジ団で今回の振り返りと世界の反響を受けて、次回の国際大会でどういう採点をしてくるのか、楽しみになってきました。
また高橋選手が今後どういう戦略をとってくるのか?も楽しみですね〜。過去にはSPで4回転いれなくても、FPで4回転を2回入れてくる選手もいました。(今季のSPなら3−3で魅せて欲しいなぁという個人的な希望もあります。)
それにしてもFPでの久々の3A-3To!には観ていてビックリ。他のジャンプも綺麗に回転しきってましたし、あとは昔のように着氷後のながれを手に入れるだけですね。

Pチャン選手は試合ごとに段々小さなミスが増えてきてました。滑りが早いのでミスが多いと演技がとぎれとぎれにもなり、魅入るところがなく残念です。ジャンプだけでなく滑りもひっかかってたりで、脚と上半身のコントロールがしきれていない印象でした。私の印象ですが、体が大人へ変化しはじめ重くなってきている時期なのかもしれませんね・・・。
YY
2011/12/14 22:50
>meさん、こんばんは。
「おじさん世代」から次の世代に移行したら、男子シングルはつまらなくなるかもしれないなあ…という私の危惧を覆してくれた今年のファイナルでした。「おじさん世代」のサバイバー高橋・アボットと若い選手達の技と芸術のしのぎあい、見応えありました!
そして「10年に一人」は、スケート関係者の家に生まれるのではないというのが、ちょっと痛快な私です。
私はPチャンはよいスケーター、強い選手だと思っています。もちろん。でも、どんなに演技の出来が悪かろうと、他の選手がよい演技をしようと、Pチャンが優勝すると決まっているのでは、「競技」として成り立たなくなるのでは?と思えるほどです。ファイナルの「アランフェス」の後半は、スケート巧者の彼でも音楽についていくのが精一杯な状態でしたよね。だから、世界中で「少なくともINは高橋が上だった」と言われるんです。いや、今回に限ってはアボットのINもチャンを上回っていたと思います(個人的意見)。
>本人もいつもいつも失敗しても勝てるのでモチベーションもないのかもしれません。
そうだとすると、かえってPチャンが気の毒になるくらいです。
>ま、誰がなんと言おうと橋君と羽生君が素晴らしい演技をして 世界を感動させた事実は事実です。
解説の佐野さんの「日本人でよかった!」という言葉、ほんとうにそうだと思いました

2011/12/14 23:33
>YYさん、こんばんは。
>渾身の演技連発
私は高橋→羽生→フェルナンデス→アボットの流れをリピしまくってます!一番滑走と最終滑走の選手に申し訳ないようですが…。大ちゃん、ゆづるが続けざまに3A+3T跳んだら、フェルナンデスも負けじと跳んできたところなんか、ぞくぞくさせられましたね。
>ャッジ団で今回の振り返りと世界の反響を受けて、次回の国際大会でどういう採点をしてくるのか、楽しみになってきました。
ほんとうに。これで変わらなかったら、いずれ男子シングルの存続があやうくなるかもしれない…そのくらいの気持ちでいます。
大ちゃん本人がSP4-3やりたかったにちがいなかったのに、モロゾフに(ジャンプのメンでは)安全策取らされたヒップホップスワンのシーズンがちょっと悔しいです。フリーでクワド2本入れたという点では大きな収穫のシーズンでしたが。Pチャンは(今のところ)フリーでクワド2本跳んでも3Aは1本ですからね。その点には、3A2本コンスタントに入れる大ちゃんの強みがあると思います。
>ジャンプだけでなく滑りもひっかかってたりで、脚と上半身のコントロールがしきれていない印象でした。
今のところのスケートだと、アランフェスの曲調に合っていませんね。「オペラ座の怪人」は2シーズン目でぐっとよくなったから、今後は分かりませんが…。
ふと気が付くと、男子・女子ともに1位と2位の選手はローリーとカメレンゴの振付でしたね。二人の振付師の戦いでもあるのかな、と興味深いです。

2011/12/14 23:47
夏さんこんばんは!

>これで、あとはクワドを完全に取り戻すことですね。今日の4Tは回転は足りていると判断されたし(解説の佐野さんもすぐに「回転してますね」と言ってた)

私は、ホントにクワドを取り戻したときに、もう!バーーーンと跳んでもらいたいと、思っているんですよね〜
もうすぐ全日本ですね!GPFのあれこれが整理が付かないままでいました。大変に姑息なのですが、GPF!大ちゃんの優勝を狙っていたのですよねーーー。優勝か?クワド挑戦か?って、大丈夫なの?って心配でした。クワド成功させての優勝は、、、少し心配でした(ごめんなさい)でもでも演技は最高でしたねーーー!FSはすっかりものにした感じありますね SPの4回転は、、、本当はバーーーンと、成功出来る時に見せてもらいたかったな〜なんて、私は、本番で成功させるまで、いつまでも待てるのにな―――!って思わず思ってしまいました。大ちゃんが「試してみるのはここしかない!」って言ってたのは、カナダだったからなのかな?パトリックは点数出ますからね。しかし、ビックリな採点でした。想像の範囲ではあったけれど、あそこまで素人目にも分かると白けてしまう(苦笑)。もう今週末になりましたね。大ちゃんの全日本が始まります 羽生選手と言う好敵手もいます。ここで、正に!次元の違う高橋大輔を魅せてくれたら!嬉しいです。
夏さんのブログを見て心が休まりました。何だか訳のわからないコメントでごめんなさいm(__)m
ロクサーヌ
2011/12/21 22:35
>ロクサーヌさん、レス遅くなってすみません。いざ全日本んが始まると、落ち着かなくて手軽なスマホは覗けても、PC開ける気持ちの余裕がなかなかなくて。

それにしても、昨日のSPでの4−3驚きましたね〜私が大ちゃん応援するようになってからのクワドコンボは、怪我前のフリーでの4−2しか見たことなかったから、まじ度肝を抜かれました。これもGPFでのお試しがあったからこその成功ですよね!
私のような凡人ファンは「日本男子初のGPF優勝」とか目先の勝利にこだわってしまうのに、先を見据えるチームD1skは正しかった!!なんでも歌子先生に言わずに4−3挑戦しちゃったとか、まさに西岡アナの「なんという選手でしょう!何という男でしょう!」ですね。
まだこれからフリーがあるから、気を緩めることが出来ませんが、クワド先頭装備した大輔さんとパトリックの対決が俄然楽しみになりました。
今夜も皆様と一緒に応援させて下さい

2011/12/24 16:50

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