トップページ社会ニュース一覧崩落事故 3台で9人の死亡確認
ニュース詳細

崩落事故 3台で9人の死亡確認
12月3日 6時29分

崩落事故 3台で9人の死亡確認
K10039083811_1212030625_1212030634.mp4

山梨県の中央自動車道のトンネルでコンクリート製の天井の板が崩れ落ちた事故で、下敷きになったのは3台の車と確認され、3日になってワゴン車からいずれも20代とみられる5人の遺体が見つかるなど9人が死亡しました。
天井板をつり下げていた金具をトンネルに取り付けていたボルトが外れた跡があるということで、中日本高速道路はボルトに不具合があった可能性が高いとみて、同じ構造のトンネルを緊急点検することにしています。

9人が死亡

2日午前8時ごろ、中央自動車道上り線にある長さ4.7キロの笹子トンネルの東京側の山梨県大月市の出口からおよそ2キロのところで、厚さ8センチほどのコンクリート製の天井の板が110メートルにわたって崩れ落ちました。警察と消防によりますと、3台が下敷きになっているのが確認され、火災も発生しました。
夜を徹した救出作業で、3日未明、下敷きになり焼けたワゴン車の中で5人の遺体が確認されました。このワゴン車には、事故当時、6人が乗っていて、このうち1人の女性が病院に運ばれ、「一緒に乗っていた5人がどうなったか分からない」と話しているということで、警察は、遺体はこの5人で、いずれも都内に住む20代の男性3人と女性2人とみて確認を急いでいます。
また、2日午後10時すぎには天井板の下敷きになった保冷車から男性1人が運び出され、死亡が確認されました。警察によりますと、男性は、山梨県甲斐市の中川達也さん(50)で、2日正午すぎに救けを求める連絡が会社にありましたが、その後、連絡が取れなくなっていました。
さらに、山梨ナンバーの乗用車の中から3人の遺体が見つかり、山梨県の60代から70代の男女とみられています。
この事故で死亡した人は9人になりました。

ボルト抜けたか

中日本高速道路によりますと、天井板はトンネルに取り付けるためのつり金具ごと落下していて、現場の担当者によりますと、天井の上部にはボルトが抜け落ちた跡があり、担当者は「つり金具を天井に取り付けるアンカーボルトが抜けた可能性が高い」と話しています。
笹子トンネルは、昭和52年に開通して以来ボルトや金具が交換された記録はなく、崩落した箇所は、ことし9月、天井板の部分を目視やハンマーを使って音を調べるなどの点検をした際、異常はみつからなかったということですが、つり金具がついている上の壁の部分については、目視のみの点検だったということです。
中日本高速道路は、ボルトになんらかの不具合があった可能性が高いとみて調べるとともに同じ構造のトンネルを緊急点検することにしています。

[関連ニュース]
このページの先頭へ