【ワシントン=共同】ガイトナー米財務長官は2日、米CNNテレビなどに出演し、減税失効と歳出の強制削減が年明けに重なる「財政の崖」を回避できるかどうかは、富裕層への減税打ち切りに反対する「一部の共和党議員の決断にかかっている」と強調した。
長官は、共和党の出方次第では「財政の崖」を回避できない可能性があると警告した一方、富裕層以外の減税が延長されないと景気に打撃になるとして共和党議員が「反対し続けることはないだろう」と指摘。年内に一定の合意は可能だとした。
共和党のベイナー下院議長らが、富裕層の所得税率引き上げでなく税制改革を通じた歳入増を主張していることについては「どのように改革し、だれが負担するのか説明していない」と批判。「税率引き上げなくして合意はない」と訴えた。
共和党が求める社会保障関係費の削減については「大統領は、将来世代のため社会保障制度強化に向けて与野党で協力してほしいと思っている」としたが、今回の財政協議とは切り離して話し合うのが適当だとした。
ガイトナー、米財務長官
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