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「コンクリートから人へ」の人災 谷垣総裁が九州地方豪雨被害状況を視察
平成24年7月16日
九州地方を襲った記録的豪雨による被害が各地で拡大しています。わが党は7月6日、「平成24年九州地方豪雨災害対策本部」を設置し、政府に激甚災害の早期指定などを求めました。しかし、被害の甚大さを踏まえ、13日、谷垣禎一総裁を本部長とする「平成24年九州地方集中豪雨災害対策本部」に改組。
さらに、谷垣総裁は16日、熊本県と大分県を訪れ、被害状況の把握に努めました。
視察団はまず、土砂崩れで民家が崩壊し、犠牲者を出した熊本県南阿蘇村立野地区と阿蘇市一の宮町坂梨地区を訪問。犠牲者に黙とうを捧げた後、県の担当者から被害状況の説明を受けました。
続いて約30人が避難生活をおくる「一の宮保健センター」に足を運びました。谷垣総裁は「いま大変苦しいと思うが、みなさんが一日も早く元の生活に戻れるよう、全力でやらせていただく」と述べ、避難者を励ましました。
また、同市役所で行われた同市と周辺3町3村の関係者との意見交換会では、住民の足であるJRや国道の早期復旧を求める意見が出された他、ホテルの予約のキャンセルが相次ぐなどの被害状況が報告されました。
このあと一行は大分県竹田市へ移動。同市役所で首藤勝次市長から被害状況の説明を受けました。
同市では市内を流れる玉来川が氾濫し、鉄橋が流されるなど甚大な被害を受けており、首藤市長は「玉来ダムの事業が2年間ストップした。ダムが完成していればという気持ちだ」と訴えました。実際、2年前に稲葉ダムが完成した稲葉川流域では玉来川とは対照的に今回の集中豪雨での大きな被害は少ない。一行は流木や土砂などで埋め尽くされた玉来川沿いを歩きながら、復旧に追われる市民の激励にあたったが、市民からも「これは人災だ」と玉来ダムの完成を求める声が相次ぎました。
視察を終えた谷垣総裁は「民主党は『コンクリートから人へ』と言うが、町の安全に関わるものはきちんとやらなければいけない。大きな教訓だ」と述べ、野田政権の防災対策を批判するとともに、直ちに激甚災害に指定すべきだとの見解を示しました。