【ワシントン=中山真】国連総会は29日の本会議で、パレスチナの国連での資格を「オブザーバー組織」から「オブザーバー国家」に格上げする決議案を賛成多数で採択した。格上げそのものは象徴的な意味合いにとどまるものの、国際社会が幅広い支持を示したことで、イスラエルには一定の圧力になる。今後の和平交渉にも微妙な影響を与えそうだ。
決議は1967年の第3次中東戦争より前の境界線に基づいてパレスチナが国家を樹立する権利を再確認し、パレスチナにオブザーバー国家の資格を認めることを明記。投票の結果は賛成138票、イスラエルや米国など反対9票、棄権41票。アラブ諸国に加え、日本や中国、欧州からもフランスやイタリアなどが賛成に回った。
今回の決議を受け、パレスチナは国連で「国家」としての扱いを受けるものの、正式加盟国とは明確に異なり、国連での権限は変わらない。ただ、米メディアによると、格上げ後に、パレスチナが人道に反する罪を裁く国際刑事裁判所(ICC)への加盟を申請し、イスラエルを戦争犯罪で訴える可能性があると指摘している。
パレスチナ自治政府のアッバス議長は決議採択に先立つ演説で、イスラエルによるパレスチナ自治区ガザへの最近の攻撃を非難し「これ以上の暴力行為は十分だと明確に発言するときが来た」と述べ、格上げを弾みにして国家樹立を目指す考えを表明した。
一方、決議案の採決見送りを働き掛けてきた米国やイスラエルは反発している。イスラエルのプロソール国連大使は「我々はこれまでもパレスチナとの和平を求めてきたが、拒絶され続けてきた」と反論した。
クリントン米国務長官も同日、ワシントン市内の講演で「今回の決議採択は不幸であり、和平交渉の障害となる」と批判。米上院の超党派の議員らも記者会見し、パレスチナ向けの援助を凍結する用意があると表明した。
パレスチナは昨年、国連に正式加盟国として申請したが、安全保障理事会で拒否権を持つ米国が反対し、加盟審査が棚上げされた。今回は国連総会での決議のみで決まる「オブザーバー国家」としての承認を目指す戦略に変更し、関係各国に働き掛けてきた。
アッバス、パレスチナ、国連
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