“メイカー”の祭典 東京で12月2日 17時7分
電子工作や大型のロボット、それに身近なアクセサリーなど、さまざまな物作りを楽しむ人たちが集まって技術や作品を披露し、交流を深める「メイカーフェア」が東京で開かれ、会場は大人から子どもまで、多くの人でにぎわいました。
会場の東京・江東区の日本科学未来館には、日ごろから物作りに親しんでいる会社員や研究者、学生など約240のグループが、ブースを設けて作品を展示しています。
「3Dプリンター」に注目
主催のオライリー・ジャパン社によりますと、ことしは日本でも普及が始まった「3Dプリンター」を活用した展示への関心が比較的高いということです。
3Dプリンターは、溶かしたABS樹脂を吹き付けて、自動で形を作っていく方式の製品が、数万円から20万円程度と以前より価格が大幅に安くなり、インターネットには3Dプリンターで製作できる立体模型などの設計図が、多数公開されています。
ことしの夏に個人で3Dプリンターを購入したという会社員の森田浩史さんは、インターネットの解説動画を見るなどして使い方を学び、今は模型などを作って楽しんでいるということです。
森田さんは、「これまで複雑なデザインの模型などは工場などに発注する必要がありましたが、それが個人でも手軽に製作できることに可能性を感じます。今後は、オリジナルの文具を作って販売もしたい」と話していました。
“小学生メイカー”も
一方、会場でひときわ目立つ高さ3.5メートルの段ボール製の「キリン」は、尻尾の操作で首を動かすことができます。
製作したのは会社員や学生などで作るグループ「OtOMO」(オトモ)で、段ボールの組み立てやソフトのプログラミングには小学生たちが参加して、5日間かけて作ったということです。
メンバーの倉本大資さんは「子どもたちには、ゲームなどを消費するだけでなく、プログラミングなど物作りの楽しさを知ってもらいたい」と話していました。
国内でも、物作りを楽しむ人などを表す「メイカー」や、必要なものを何でも個人が作る「パーソナル・ファブリケーション」といったことばに注目が集まっています。
会場では女性や子ども向けのアクセサリーの教室なども開かれ、大人から子どもまで、多くの人でにぎわっていました。
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