違法な販売方法により未公開株700万円を購入させられたとして、香川県内の女性が、円谷ドリームファクトリー(東京)に計880万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が9日、高松地裁であり、藤岡淳裁判官は「うそをつくなどして未公開株を販売しており、不法行為が成立するのは当然」などとして、同社に770万円を支払うよう命じた。
同社は、ウルトラマンを監修した故円谷英二氏の孫の英明氏が1991年に設立。映画やビデオの製造販売などを手掛ける。
判決によると、女性は2010年10月上旬、金融会社の従業員を名乗る男から電話で、女性が所有する他の会社の株式を買い取る代わりに、円谷ドリーム社の未公開株20株を購入してほしいと勧誘され、応じた。男はその際、金銭の負担は生じないと説明していた。
同13日、女性は円谷ドリーム社の従業員を名乗る男から「女性の行為は刑事罰に問われる名義貸しに当たり、最低6千万円の損害賠償を請求する。穏便に解決するには、未公開株の代金700万円を振り込む必要がある」と脅され、同社の銀行口座に700万円を振り込んだ。