ホッとニュース 【12月2日01時27分更新】

自民・石破氏、維新・橋下氏、富山の県都で熱弁
 衆院選に向け、石破茂自民党幹事長と橋下徹日本維新の会代表代行が1日、富山県に入 り、舌戦を繰り広げた。石破氏は「負ければ日本の終わりだという強い責任感と使命感を 持って臨む」と政権奪還を目指す意気込みを訴え、橋下氏は「皆さんに力を与えていただ けば、ゆがんだ制度をただす」と実行力を強調。批判の応酬もみられた。

 石破氏は、富山市の一番町交差点で自民が擁立する富山1区の新人田畑裕明氏、2区の 前職宮腰光寛氏、3区の前職橘慶一郎氏とともに街頭演説し、「落ち着いた政治を展開す る」と、政権担当能力をアピールした。

 民主党に関しては、前回衆院選で掲げたマニフェストの破綻を手厳しく批判。「国をこ れ以上壊してはならない。民主党への厳しい審判が、国民によって下されるはずだ」と、 自民支持の広がりに期待感を示した。

 日本維新など第三極にも矛先を向けた。合流・連携の組み合わせや政策が毎日のように 変わったと指摘した上で、「かっこいいスローガンはあっても実現可能性がない『スロー ガン政治』は、百害あって一利なし」と切り捨てた。

 一方、富山市のCiCビル前広場で、日本維新が推薦した1区の無所属新人吉田豊史氏 とともに街宣車に登った橋下氏は、社会保障制度の立て直しには国民の我慢と負担が必要 と主張。「政治家は選挙では良いことばかり言い、我慢してとは言わない。それができる のは日本維新、僕、石原慎太郎代表だ」と既成政党を指弾した。

 民主については、政権交代時のマニフェストをほとんど実行できなかったと指摘し「そ れなのに今回も同じ事をやると、マニフェストに書いている」と一蹴した。

 「国土強靱化」として10年間で200兆円規模の公共事業投資を目指す自民の政策に も触れ、「公共事業をやる政治に戻すと言っている。こんな政治は許せない」と断じた。

 石破氏は街頭演説の後、富山市のANAクラウンプラザホテル富山で記者会見した。県 内選挙区について「3議席とも取らないといけない。富山県では自民党の完勝を果たすべ く、全身全霊を挙げて戦う」と述べた。

 富山1区の情勢では、候補擁立の遅れを認めた上で「まず知名度を上げることが課題」 と指摘。「県議、市議といった組織力をフル活用する」と一層の浸透を図る方針を語った 。

 環太平洋連携協定(TPP)交渉参加問題に関しては「水面下のいろいろな交渉により 環境を整えていくことはある」と述べ、交渉参加に向け各国と事前に協議することがあり 得るとの認識を示した。

 選挙後の民自公連立の可能性には「民主党とは政策がかなり違う。社会保障と税の一体 改革では協議したが、まず政策ごとに協議すべきだ」と否定的な考えを示した。

 自民党の原子力政策を「続原発」と批判した野田佳彦首相や、脱原発を掲げる第三極勢 力の動きには「言葉遊びはやめたほうがいい。続とか卒とか脱とか言うが、もっと真面目 に物事を考えるべきだ」と皮肉った。


その他のホッとニュース