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【群馬】堀越学園元理事長逮捕 「遅きに失した」教員、学生ら不満の声
「逮捕は遅きに失したのではないか」−。県警が三十日、知人から借りた古美術品を無断で担保に入れたとする横領の疑いで、学校法人・堀越学園(高崎市)の元理事長堀越哲二容疑者(64)を逮捕したニュースを受け、関係者から不満の声が漏れた。文部科学省が十月下旬、経営難を理由に来年三月までの解散命令発令を決めており、教員や学生は「決定前に逮捕があれば、再建の道も開かれたのに」と残念がった。 県警の捜査員十数人は午後一時ごろ、創造学園大などがある同市吉井町の法人本部を家宅捜索。同日中に関係する数カ所も捜索した。県警は昨年七月にも、法人の学園寮を捜索し、今回の容疑に関連する古美術品を押収している。 堀越容疑者は同月、学内文書で「私が個人的に寄付された物を寮に保管した。(知人に)それを引き取るように申し出たが、放置したので、私が片付けた」と釈明していた。 教員は「昨年夏か、昨年内にでも逮捕があれば、(堀越容疑者の影響力を懸念して支援を控えた複数のスポンサーが再建に乗り出し)解散命令はなかったかもしれない」と指摘。別の教員も「もう遅い」と悔やんだ。 二年の男子学生は「もっと早く対処してほしかった。混迷の一番の原因だった人が逮捕され、先生たちを困らせないようになったとは思う」と教員を気遣った。四年の男子学生も「何を今更という感じ」と吐き捨てた。 逮捕容疑にある知人の関係者によると、知人は「遅過ぎる」と語り、この関係者も「遅れたのだから、捜査をきちんとして広げてほしい」と求めた。 法人の王豊理事長は「学生や保護者に迷惑が掛かり、申し訳ない。自分は容疑について全く知らず、関係ない」と強調した。 (菅原洋) PR情報
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