約3000人が加入する互助会社の会長が、突然廃業の手続きを取った上、死亡診断書を偽造して自分が死亡したように見せ掛け、行方をくらませたとして、検察が再捜査に乗り出した。同会長は裁判の過程で虚偽の死亡届を提出し、検察や裁判所をだましたとされる。
検察は先月28日、在宅のまま論告求刑公判に臨んだJ被告(51)に対する公訴を取り消し、釜山地裁も公訴を棄却した。被告人が死亡し、処罰が不可能というのが理由だった。J被告の住民登録が、死亡により抹消されたことを示す書類が受理されたため、このような措置が取られた。
ところが、J被告は生存していた。J被告は自分の母親の死亡診断書の名前や住民登録番号などを書き換え、自分が先月21日に肺がんで死亡したように装い、死亡診断書を区役所に提出して、2日後に住民登録を抹消。死亡届は、共犯の男(52)が住所をJ被告の住所地に移した後に処理された。同居人も死亡届を提出できるという制度を悪用したのだ。
J被告のうそは、あるスーパーで買い物をしているところを、J被告らによる詐欺事件の被害者たちに目撃されたことで発覚した。被害者たちは、死亡診断書を発行した裁判所で、実際に死亡したのはJ被告の母親だという事実を明らかにした。被害者たちがだまし取られた金額は数十億ウォン(10億ウォン=約7600万円)に上るという。
検察は先月30日に即時抗告し、釜山地裁も公訴棄却の決定を取り消した。検察は、J被告と共犯の男を逮捕する方針を固め、現在行方を追っている。