| 日本は海外移民受入による人口増効果は他国と比べ非常に小さいが(図録1170参照)、それでも外国人登録者数の推移を見ると、外国人は1991年末の122万人から2011年末の208万人へと20年間で7割増加している。特に90年代末からの増勢が目立っている。(データは法務省の登録外国人統計)外国人登録の廃止については巻末コラム参照。 2009年末には前年の222万人から3万人減とはじめて登録外国人数が減少した。これは、前年リーマンショック後の製造業不況により在日ブラジル人が31万人から27万人へと急減した影響である。さらに2010年末もブラジル・ペルー人の減少により6万人減の213万人となった。韓国・朝鮮人の傾向的減少、中国人の傾向的な増加には変化はない。 さらに2011年3月11日の東日本大震災とそれに伴う原発災害によりそれまで増加を続けてきた中国人が69万人から67万人へとはじめて減少したほか、ブラジル人や韓国人も減少したため、2011年末には合計で208万人と前年と比較し5万人の減少となった。 長期的には、1980年代後半からの増勢が目立っている。それまでの在日韓国・朝鮮人が60万人でほぼ一定という状況から、1980年代後半以降、中国人、ブラジル人、フィリピン人など多国籍化が進むという変化が顕著である。 国籍(出身地)別には、特別永住者が多数を占める韓国・朝鮮人は従来外国人のほとんどを占めていたが近年は高齢化とともに減少を続けている。他方、中国人、ブラジル人、フィリピン人、ペルー人が20年間で1.8〜3.9倍と大きく増加している。増加数規模では中国人の増加が同期間に50.4万人増と全体の増加数86.0万人の半分以上を占めており特に目立っている。 2007年末以降にはついに中国人がそれまで最多だった韓国・朝鮮人を上回っている。 韓国・朝鮮人でも特別永住者以外は増加している。韓国・朝鮮人特別永住者は1996年末の55万人から2011年末の39万人へと16万人の減であるが、特別永住者以外は同時期に11万人から16万人へと5万人の増である。 ニューカマーと呼ばれるブラジル、ペルーなどの日系南米人は、1990年の入管法改正により新たに国内での求職、就労、転職に制限のない「定住者」資格が付与され、自動車産業の下請企業、業務請負業者等に雇用され急増するようになったものである。なお、2008年末からは世界経済危機に伴う自動車産業の低迷で帰国した者も多くブラジル人はむしろ減少している。 国勢調査では国籍別人口について産業別就業者数、失業者数を集計している。これを見ると、ブラジル人、ペルー人、ベトナム人は製造業就業比率が6割以上と高い。ブラジル人の失業率は2005年段階では低かったがリーマンショック後の2010年にはかなり上昇した。これに対し、ベトナム人、インドネシア人はなお失業率は相対的に低い。中国人、フィリピン人、タイ人は3次産業就業者が比較的多く失業率も日本人並みに高い。また、韓国・朝鮮人は失業率が11%前後と日本人よりかなり高く、米国人、英国人はビジネス派遣や在日米軍関係が多いと見られ失業率も3〜4%台とかなり低い。このように、外国人は国籍別に日本経済における位置づけが大きく異なっている。
(2004年9月15日収録、2005年5月9日長期時系列追加、2005年12月14日更新、2008年5月12日、7月10日、8月22日更新、2009年9月10日更新、2010年7月12日更新、2011年6月27日更新、2012年6月13日更新、7月3日コラム追加、11月12日国籍別失業率・製造業比率更新) |
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