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「従軍慰安婦」映画を通して考える

[ 2012年 11月27日 16:26 ]

ガイサンシーとその姉妹たち

日本と東アジア諸国の間において、再燃を繰り返す「慰安婦問題」を改めて考える契機とするべく、映画上映とゲストを招き12月8日、9日の2日間、オーディトリウム渋谷にてトークイベントを行うことが決定した。

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【上映スケジュール】
■12月8日(土)10:00〜11:20 『ガイサンシーとその姉妹たち』(80min)
上映後、班忠義監督×鈴木邦男(「一水会」顧問)によるトーク、11:25〜12:30を予定。
長年にわたり中国人元「慰安婦」の支援活動を続けている班監督と、日本一の“ 愛国者” を自負する鈴木に、日中における戦時中の性被害の捉え方の違いや、両国ともに政局が揺れ動いている中での、今日的な関係のあり方について対談する。

■12月9日(日)10:00〜『戦場の女たち』(55min)
上映後、関口祐加監督×金平茂紀(テレビ・ジャーナリスト)によるトーク、11:00〜12:30を予定。
関口監督が、23年前に製作した映画が今の時代に問いかけることとは。戦争と男の性、繰り返される「従軍慰安婦」発言の意味などテレビメディアで活躍している金平と対談する。

■料金:当日のみ 一般:1,500円、シニア1,200円、学生1,000円、リピーター割引1,000円(本特集上映の半券ご提示にて)


【作品および監督紹介】
『ガイサンシーとその姉妹たち』2007年/監督:班忠義/80分/ビデオ
母は真夜中に悪夢をみる、その夢は彼女が若い頃にあったこと。山西省一の美人を意味する、「蓋山西(ガイサンシー)」と呼ばれた侯冬娥(コウトウガ)。その呼び名は彼女の容姿のことだけでなく、同じ境遇に置かれた幼い“姉妹たち”を、自らの身を挺してまで守ろうとした、彼女の優しい心根に対してつけられたものであり、その後の彼女の人生の悲惨を想ってのものだった。「蓋山西(ガイサンシー)」という名は、やがて山西省の人びとの間で、人間の尊厳を表す言葉となる。

この映画は、班忠義監督が9年の歳月をかけ、中国の大地に侯冬娥と、運命を同じくした女性たちの姿を追い続けたドキュメンタリーである。幼くして人生の全てを奪われた女性たちの、現在の記録であり、同時に、私たちの明日に向けて語られる物語である。

【班忠義監督のコメント】
「この頃、日本と中国、韓国は領土問題で大いに対立し、騒ぎが止まらない。領土問題の論争に端を発し、韓国と中国における旧日本軍による慰安婦問題、性暴力被害などの歴史問題が浮き彫りとなり、謝罪と個人賠償が求められている。私は20年前にこの戦時中の性暴力問題は日中韓という東アジアの平和と連帯の実現に大きな障害になると思い、17年間、韓国を含め、中国各地を走り、また日本にいる旧軍人を取材し、映画作りに励んできた。「ガイサンシーとその姉妹たち」は中国に生きる「慰安婦」と言われる女性たちの実態と現状を映し出しており、この作品が当時の歴史的背景の理解と、今日の隣国との関係に役立つことを心から望んでいる。」

【班忠義監督プロフィール】
1958年中国・遼寧省撫順市出身。1987年留学生として来日。中国残留婦人問題に取り組み、92年「曽おばさんの海」(朝日新聞社)を出版、第7回ノンフィクション朝日ジャーナル大賞を受賞する。95年「中国人元 “慰安婦”を支援する会」を発足。98年「雲南の子供たちの教育を支援する会」発足。99年、ドキュメンタリー映画『チョンおばさんのクニ』(シグロ製 作)を初監督。06年「ガイサンシー《蓋山西》とその姉妹たち」(梨の木舎)出版。昨年、最新作となる『亡命』(シグロ製作)が全国公開された。


『戦場の女たち』1989年/監督:関口典子/55分/16mm
過去を忘却する者は、同じ過ちを再び繰り返す。パプア・ニューギニア―“大東亜戦争”でもっとも悲惨な戦場となった島。第2次世界大戦、太平洋戦争と一般に呼ばれている戦争は、アジア・太平洋の人びとにとっては“大東亜戦争”である。関口監督は戦後45年たった当時のパプア・ニューギニアに長期間のフィールドワークを重ね、現地の女性たちへのインタビューを丹念に拾い集める。

日本兵との間に子供が生まれたが、誰にも話せなかった女性。神聖な場所である畑から容赦なく作物を奪う日本軍の行為。軍靴で踏みにじられるのは人と畑ばかりではない。町には南太平洋最大の従軍慰安所が設置され、村人は協力者に仕たてられた。その一方で、今でも日本軍が村を救ってくれたと信じる「田中さん」は、日本の軍歌を意気揚々と歌う。戦争の無常さを象徴する場面だ。本作は“大東亜戦争”で、生活と生きる喜びを奪われたパプア・ニューギニア戦線の女たちの記録である。

【関口祐加(本名:典子)監督のコメント】
「『戦場の女たち』は、私が、20代後半から7年かかって作った監督デビュー作品です。20代後半だった私は、ニューギニア戦線のことも従軍慰安婦のことも知らず、そんな自分をとても恥ずかしいと思ったことが、この映画を作る大きなモチベーションになりました。あれから23年、公の立場にいる人間たちの、故意的にもとれるような歴史的誤認発言に大きな危機感を抱いています。この映画に登場する人々は、それぞれ立場は違いますが、全員亡くなっています。映画の中の証言は、今や遺言でもあります。語りにくい加害の歴史こそ、語り継いでいかなければならない。今だからこそ『戦場の女たち』を通して、従軍慰安婦のことをオープンに話していかなければならないと強く思います。23年の歳月を経ても映画は、風化せず、残っていくものだとつくづく思いました。このタイムリーな企画に感謝します。」

【関口祐加監督プロフィール】
日本の大学を卒業後、オーストラリアで天職である映画監督となり、1989年「戦場の女たち」で監督デビュー。過去3作品すべてが、国内外で受賞し、高い評価を得ている。特にアン・リー監督にコメディのセンスを絶賛され、コメディを意識した作品を目指している。作風は、ズバリ”重喜劇”。最新作は、現在大ヒット中の「毎日がアルツハイマー」で、同名の本も書き下ろし、大評判になっている。シネマテーク動画教室主任講師、津田塾大学非常勤講師を務める。

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『ガイサンシーとその姉妹たち』
『戦場の女たち』
2012年12月8日〜12月9日オーディトリウム渋谷にて

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