の名言通り
パロディはギャグマンガの王道ですが
それは元ネタが解って初めて堪能できるものです。
実際、マンガや映像作品は100年以上の蓄積をもち、
既にあらゆる演出が出尽くした感はあるものです。
マトリックスはモロに攻殻機動隊のオマージュですし
もっと古く言えばライオンキングは
手塚治虫のジャングル大帝のオマージュ。
しかしディズニーに言わせれば
手塚治虫の絵柄はディズニーのパクリだとか・・・
相互に影響しあい、融和して醸造されるのは
文化が発展している証拠だと思います。
生命と同じで、雑種は強いものです。
ここは
「パクリじゃねーか!」ではなく
「上手くオマージュしてるね」という感じで
作品を楽しむべき時代なのかもしれません。
世に溢れるパロディマンガの中で
今一番王道パロディしてるアニメと思われるのが
「日常」というアニメです。
絵柄やギャグが「あずまんが大王」似ています。
いや、パロディです。
いろんな短編の合間が
幼児向け教育番組のシュールさがあります。
17話で個人的に驚いたのが、
主人公の相生ゆっこ(あいおいゆっこ)が
「気持ちいぃ~!」という風に
創世のアクエリオンのパロディをやるところで
実は創世(そうせい)のアクエリオンが
相生(そうせい)(あいおい)と
二重の掛けがある点でした。偶然かもしれません。
しかし元ネタが古すぎて
私も殆ど思い出せないものが多いです。
どこかで見た絵柄なのに
思い出せなません。
パロディなのに元ネタが解らないのは
なんか「負けた」気分です。
パロディマンガやアニメというのは
ある意味では制作スタッフとの
「俺はこんなネタも知っているんだぜ」
という知識自慢競争なのかもしれません。
ギャグや絵柄、背景の雰囲気から察するに
”昭和のマンガを
平成のキャラクターが演じている”
という感じがします。
17話で絵柄が変わったとかいう意見も多いですが
作画崩壊というには絵が整っていると思います。
おそらく作画も演出の一つと捉えているのでしょう。
作画による演出は
例えば”湯気”の表現があります。
1話では、普通に描いてあり、
「暖かさ」「ほのぼのした感じ」が伝わっています。
このシーンは日常紹介なのでこれで良いのです。
17話では湯気が記号的に描かれており
「コミカル」「漫画的」な面白さがあります。
このシーンはギャグなのでこれでいいのです。