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これは法形を二つもしくは、三つを続けてやる稽古です。演武組成とやっていることは同じです。この稽古は、法形演練と乱捕りと演武のちょっど中間に位置する稽古です。ここまでやればようやく護身的にも有用になってくる、そんな稽古です。
まず動画を見たほうが分かりよいのでどうぞ。
この動画は「内受突」と「内受突」を「廻蹴」をいれて連結しています。内受突を2つやる構成が、最も一番シンプルなもののひとつです。シンプルというか単純すぎて何をいまさらではありますが、私はこの稽古が法形演練の核心だと考えています。実際の稽古手順としては、
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- 法形を二つ指定する。
- それを様々なパターンで実施する。
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大切なのは2つ目の「様々なパターン」という言葉です。内受突」という法形には、左右・順逆等たくさんのやり方があります。試験で行われる標準パターンの1つ(デフォルト)だけではないということです。この稽古法でも、
- 攻者は、左前右前、順突逆突を任意に行なってよい。
- 守者は、左前右前、順受逆受を任意に行なってよい。
としています。そして動画のものは2つの接着剤として、逆蹴を取り決めています。たまに逸脱してますけど。
ただ、このように行うだけで法形演練は非常に強力になります。遅くとも有段者になったら。早い人は色帯になったら早々と初めてもいいと思います。
●特徴
単純に2つまたは3つの法形を繋げるだけの稽古法にどういったミソがあるのでしょうか。
法形を練習するとき、例えば内受突を例に取りましょう。一足一拳で正対し互いに合掌礼。攻者左前の中段構、守者左前の一字構。攻者上段逆突…といった感じでせうか。(デフォルト:既定) 法形(連)では、二つ目の法形では以下の相違が生まれます。
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- 間合いが詰まった状態でスタートすること。
- 攻撃が正面以外から来る可能性が高いということ。(占位が変則的)
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(1)通常行われる法形演練のスタート。
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(2)二つ目の法形のスタート。距離と角度(占位)が異なる。
その時々によって彼我の状態は変わる。 |
護身術という場面を考えた場合、ベストな間合いで正面から攻撃がくる、という状況ばかりではありません。法形(連)ではこの状況を流れの中から自然に作りだせます。
●少林寺拳法が生きる必然性1(守者)
さて、初めて法形(連)を行うと、多くの拳士が単調な構成の繰り返しになります、たいていは。ですので首座は以下のような指示を幾度も出すことが必要です。無難な形で消極的な稽古をさせるなということです。
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- 攻守ともに、構えを左右を入れ替えること。
- 攻者は順突・逆突の両方を行うこと。
- 守者は表裏左右順逆等、各法形の各形を用いるよう心がけること。
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1.攻守ともに、構えを左右を入れ替えること。2.攻者は順突・逆突の両方を行うこと。
これらは極めてシンプルではありますが、同じ法形であってもちょっと違った展開になるものです。実際の場合、このちょっとした変化にすら対応できないのが現状の拳士です。ええぃ、怒るんじゃねぇ!!
対応できるなら、法形使えねぇとか自由攻防で嘆くやつはいないわっ。
まぁ実際には練習していないことはできない、ということだけですね。ですから練習しましょう。デフォルトしか練習していないとほうけそれ自体が極めてうすっぺらい事は仕方ないのです。
3.守者は表裏左右順逆等、各法形の各形を用いるよう心がけること。
法形には様々なカタチがある。左右はもちろん順逆、表裏等あるわけです。おそらく多くの拳士は最初は法形(連)が難しい。何故か。一形しかやって来なかったから、内受突といえば左前で構え、順で受ける・逆で突く。守者との関係は裏・対構。これしかやって来なかった、だから出来ないんです。それまでの法形演練がただ一形を覚えてきただけと気がつくことが大切です。でも気がついていたはずです。こんなことで護身できんのかなって。
法形(連)では一形しか出来ないとまともな稽古は出来ません。法形を一形しか行わない理由はいろいろあるでしょう。法形が単なる試験科目でしかないという理由も考えられます。しかし、これだけやっておけばいいということにはなりません。なにより自分の糧になることですから。てかもったいない。
いつもちょっと違う。ちょっと異なっただけで対応できなくのであれば、そもそも護身には程遠いのかもしれません。これはきつい言い方ですが真実です。ちょっと材料が異なっただけで、まったく異なった料理しか作れないコックはヘボです。もちろん材料は大切です。しかしある程度の変化には対応できる。これが腕というものではないでしょうか。
いつもちょっと違う。でもこれも内受突。そう思えるようになることが大切です。
特に攻者の順逆の入れ替えは極めて容易です。いちいち守者にどっちで攻撃するとか宣言しなくていいです。教えるから観る力が養われないのです。
【関連参考】少林寺拳法とルール(格闘技と武道の違い)
●少林寺拳法が生きる必然2 (攻者)
さて困惑が起こるのは守者だけではありません。近間で正対しない状況下では攻者(さっきまで守者だった人、攻守が入れ替わりますから)の攻撃もまた単調ではおられないのです。そしてそれを受けて反撃する守者(さっきまで攻者)の攻撃も同様です。つまり、間合いと占位が違うのです、直突以外にも適切なものがあるかもしれません。
少林寺拳法には多様な当身が存在します。様々な攻撃用器が様々な方向に展開されるものなのです。何故か? 少林寺拳法は護身術として構成されているからです。
例えば内受突の攻者ですが、上段逆突の後にさらに追撃、裏拳打を打つことがありますよね。あれは、正面ではなく横の相手に出しています。三角抜の後に間合いによって横肘当や掌拳打を使い分けますね。少林寺拳法には様々な間合いにそして様々な角度いに対して実に多くの当身が用意されています。そしてそれらの多くは級拳士科目なのです。
法形(連)を行えば、多くの拳士は自分の攻撃パターンの貧弱さに気が付きます。しかしこれは悲観することではありません。この時こそがまさに各種当身を習う機運だからです。
- 各種鈎突(六級)
- 各種振突(四級)
- 各種肘当(三級)
- 各種腕刀打(二級)
- 各種刈足(一級)
- 連蹴・段蹴訓練では正面だけではなく、左右や後方への蹴も行います。やってない?
でも天地拳第三系や六系では横への蹴や左右両面の蹴て普通にやってますよね? 護身術では正面だけの攻撃しかできない、では困ります、自分が。
こら新しいことをしなくても、これまでの技の用い方を少し工夫するだけでも良いのです。廻蹴ひとつにしても必ず中段をけらなければならないわけではありません。
これまでこれらやってこなかった、またやらなくてよかったのは結局必要なかったからです。必要な場面がなかった。しかし法形(連)はこの必要性を自然と生み出します。もちろん直突だけで対応する、という戦術もあるのです。しかしもし対応できなかったとしたら、それは街中でだって対応できないのかも知れませんよ。ならば習いましょうよ。それは少林寺拳法が用意しています。
【関連・参考】級拳士科目表熟読!! 攻技と攻防用器と
ココまでの内容だと、あれをやれこれをやれ、何だこんなのもやってないのかできないのか、という流れになってますが、私が言いたいのはそういうことではありません。あれもやっていいし、これもやっていい。だってそれのほうが適切なんだもん、そういう状況が次々に生まれる、それを自分の工夫とテクで楽しく乗り切ってよ、そういうことが言いたいのです。
自由攻防の乱捕り稽古ほど、「さぁなんでもいいよ」と投げ出してるわけでもなく、ある程度の取り決めはあるものの、此れまでの法形演練を用いて、これを拡張してちょっと自由にやってみようよ、それがこの稽古法です。
結局のところ、法形を一形しかしていなかったとか、反撃が単調であったということは、法形演練をただこなしていただけで、工夫してこなかったということです。しかし工夫とは本来は人に言われてすることではなく、自分で考え自発的に行われる楽しいものです。少林寺拳法には工夫をする余地が無いかのような指導が行われる場合もありますが、これは恐ろしいことです。拳法に限らず、何かを学ぶということはよりいろんなことができるようになったり新しい見地を得たりするものではないでしょうか。拳法の指導は段階的なことがあるとはいえ、拳歴が進むほど視野も思考も狭くなるっている、窮屈な拳法になってはいませんか?
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法形(連)-初心1 (内受突-流水蹴)
【内受突】-(廻蹴)-【流水蹴】
初めてやった人はまずけっこう考えてしまいますが、それでかまいません。最後は普通の演武の速度を目指します。
外から見て、突込みを入れることは容易ですが、やってみるとけっこう難しい。 |
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法形(連)-初心2 (内受突-下受蹴)
【内受突】-(廻蹴)-【下受蹴】
こっちもまたかなり慣れてない動きの動画ですけど…
【内受突】-(廻蹴)-【流水蹴】という同じ指定でも異なる構成が作れます。もっと間合いや攻撃で意欲的な試行を繰り返して欲しいものです。
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●法形(連)の位置
法形(連)は、法形演練と乱捕り、法形演練と演武、そして乱捕と演武を繋ぐ稽古です。「乱捕りのような演武、演武のような乱捕り」とはこの法形(連)から生まれるものだと考えています。「乱捕りのような演武、演武のような乱捕り」とは、けっして、乱捕りと演武をすり合わせていくようなものではありません。そのように認識するならば、「乱捕りのような演武、演武のような乱捕り」とは異なるものを無理やり辻褄を合わせるだけの言葉になってしまいます。しかし実際は、その底を同じくする稽古であろうかと思います。少林寺拳法の稽古法は法形演練を中心としています。しかし、法形演練が小さく薄いもので困ります。
法形演練は、基本にも乱捕にも演武にも被ってくるから修練の中心たるのです。法形(連)は、技を作っていく稽古、使う稽古の中間的な位置にある稽古法です。
【関連参考】現代少林寺のMissingLink 2
●法形(連)の一般性
このような法形(連)これは先の科目表(1986年版)では四段試験組演武にありました。
- 下段返より飛連蹴
- 中段返しより内受突
- 開身突より押閂投
この「AよりB」という直列は五段試験組演武にもあります。ちなみに三段までは「AまたはB」という並列関係でした。「AよりB」という直列項目は、2011年4月からの科目表で初段科目まで降りてきていて、以下の二つあります。
- 払受蹴と突天三 (※守者は払受蹴を行った後、上中上三連突を行う)
- 逆蹴膝受波返と突天一 (※守者は逆蹴膝受波返を行った後、上中二連突を行う)
このように法形(連)はこれまでも、またこれからも少林寺拳法にある稽古法であり、けっして特殊なものではありません。私自信もたまに古い先生が首座をする道院でなんどか経験しています。そもそも組み合わせるということは、これまでも演武で行われて来たことです。しかし競技演武は形骸化していると言われて久しい。それはこれまで述べてきたような柔軟な組み合わせを行わず、一定のものばかり取り組んできたからです。
古い人から聞いた話ですが、開祖が上受突を指示したときに数分後に聞いたそうです。
- 「今、何種類の上受突をやったのか」
「16種類やったもん手を挙げてみぃ」
「なぜ、ひとつしかやらないか」
まま、真偽は知りませんけど、こういう話があったと聞きました。上受突は一つではないんですね。下の動画は、、、内受突だけど、まぁいわんとするところは同じです。内受突16種。
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構 |
前 |
受 |
体 |
1 |
対 |
左 |
順 |
表 |
2 |
逆 |
裏 |
3 |
開 |
右 |
順 |
裏 |
4 |
逆 |
表 |
5 |
対 |
左 |
順 |
裏 |
6 |
逆 |
表 |
7 |
開 |
右 |
順 |
表 |
8 |
逆 |
裏 |
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構 |
前 |
受 |
体 |
9 |
開 |
左 |
順 |
裏 |
10 |
逆 |
表 |
11 |
対 |
右 |
順 |
表 |
12 |
逆 |
裏 |
13 |
開 |
左 |
順 |
表 |
14 |
逆 |
裏 |
15 |
対 |
右 |
順 |
裏 |
16 |
逆 |
表 |
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これを行うことで、ようやくこれまでやってきた何百という法形が生きるのです。なぜ少林寺拳法にはこんなにもたくさんのカタがあるのか。こういう組み合わせる稽古をすることでようやく役に立つのです。むしろ多いからこそ今後の組み合わせが楽だし、楽しめる。
初段になるまで言われた通りやってきた技がようやく日の目をみるのがこの稽古法です。これはシンプルだけど土手も強力です。
■稽古する上での実際の話し
- 用いる法形1(重要)
まず用いる法形は、上記のとおり左右順逆表裏対開の各形を用います。この中には行い易い形、行い難い形が含まれています。例えば、内受突を例にとると、表よりも裏のほうがよりよいとされます。しかし守者は「行い難い形」も積極的に用いるべきです。演武を構成する際に聞かれる「こんな攻撃ありえない」は半分本当ですが、半分嘘です。乱捕りこそ、不可解な攻撃が飛んで来るものなのです。乱捕りでは予想外の攻撃が来る、これこそが乱捕り稽古を行う意義ではないでしょうか?
乱捕りではあるのです。身体を捻った状態からの攻撃が。届かないと思われた攻撃が延びてくるのです。これに対応できず、しようともせず、なんでも「ありえない」などと片付けている場合がありませんか? また乱捕り稽古に限らず、難易度の高い動きで高度な身体操作を模索することは大変な意義があります。
とりあえず、各形を試してみましょう。試す前に、無駄だと頭で分かった気になってはいけません。試す前に後輩に無駄とか刷り込んではいけません。 【関連参考】もしこんな法形があれば
- 用いる法形2
如何なる法形を連続させるのかはこれまで演武で培ったノウハウを活かしてください。
- 柔法は後半に持ってきたほうがいい。
前半に持ってくるとどうしてもドタドタします。
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下受蹴と下受順蹴
これらはもう下受蹴と一括りにして行なったほうがいいでしょう。順逆を固定してしまうのはかえってしんどいものです。同様に燕返と千鳥返、突天一と対天一なども。
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蹴反撃は後半に
初心にはなんとなく蹴反撃の技を後半に持ってきてあげたほうがいいようです。どうも蹴った後に運歩がたどたどしくつながらないことが散見された…たどたどしいだけならいいですが、拳士は真面目なのでそこで焦っちゃうのです。まぁ様子見でヨロシク。 |
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- 最後に天王拳とか持ってくると、何故かやたらキマリます。収まりがいいと言うかさまになっると言うかなんかカッコイイw
- 三連続超の法形
もちろん三つでも四つつなげてください。演武ではいくつもつなげているでしょう? 最終的には3っつを基本としましょう。
【関連参考】法形の組み合わせ
- 接着剤、連反攻
まず最初は法形-法形の間に「逆の廻蹴」を入れておくことをおすすめします。法形1の連反攻として廻蹴を入れて、その後に法形2に入っていくという流れです。慣れてくれば接着剤は何でもいいのですが、最初は指定してあげることが法形以外に頭を使わなくていいので有効です。
もちろん上級者はどんどん多彩な連反攻を行うべきで、これは守者にとっても良い稽古になります。しかし度が過ぎると連反攻がメインになってしまい肉食系稽古になってしまいます。こういう人はもう普通に殴り合ってください。同様な理由で、法形2の後には連反攻は付けないことをお勧めします。連反攻がメインになって法形が適当になります。
接着剤はなんでもいいよと言っても始はまったくできません。拳士は一般的に攻撃が苦手で、持ち合わせの攻撃パターンが少ないからです。ちょうどいいからここで創意工夫!! 磨きましょう。
- 速度
最初はゆっくりでもかまいません。考えながら、確認しながらやってもらってかまいません。しかし最後は必ず通常のスピードでやってください。通常の演舞をする速度です。ゆっくりやっていると反応する身体が作られません。
一番気を付けたいのは、惰性でやってしまうことです。急いで変な反撃をするくらいなら、しっかりと避けてしっかりと返したほうがよい癖がつきます。たとえゆっくりでも動きを途切れさせずに続けていけば乱捕り稽古でもそれはきっちりとよい習慣となっていきてきます。
- 間合い
お互いの攻撃は基本的には相手に必ず届かせます。最初はゆっくりやることで拳がタッチするだけでもいいので必ず届かせましょう。届かない攻撃に対する受・避の動作はすべて嘘の動きになってしまいます。もちろん乱捕りでは届かない攻撃もたくさんあります。自由攻防ではむしろ頻出です。ですから「すべてが届く」というのもまた嘘なのです。しかし「すべてが届かない」というのも嘘です。これは流れを見ながら嘘の無いようにしていただくしかありません。
お奨めとしてましては、最初の攻撃、法形1の反撃、法形2の攻撃、法形2の反撃は意地でも届かせてほしいものです。届かないなら間合いを詰める。跳んででも追っかける。乱捕り稽古では追いかけるものです。
また相手が開退がるなどして間合いが開いた時は、跳蹴・跳込蹴(共に級拳士科目)でもしてちゃんと届かせましょう。別に二歩入ってもいいし、とにかく届かせる。拳士は優しい人が多いので遠くになると諦めてしまう場合が散見されました。追いかけるべし!!
- 時間
大学生の級拳士にやらせてみると90minくらいずっとやってたので飽きるまでやらせてもいいのかも。一度の法形指定で15分は遊べます。私の場合は二つの法形のうちどちらか片方だけ別の法形に入れ替えています。まぁ一日二パターンくらいやれば上等でしょう。こればっかりやるのではなく、少しでも毎回やるというタイプの稽古法です。
はじめは何の法形か頭がこんがらがることもあり、次々変えないえないほうが良いかと思います。黒板でもあれば、視覚的に確認できるようにしておくととても有効です。
- 攻守の入れ替え
一番最初の動画を見てもらえばわかりますが、時々どちらが次の攻者なのか、攻者スタート守者スタートはどちらなのかわからなくなっている時があります。攻守が入れ替わりますのでわかりづらいのです。こういう時は、どちらか一方が常に拱手を決めると、決め役を定めておけばうまくいきます。決め役が、中段構えしてたら攻者、一字構をしていたら守者などと取り決めておくとスムーズです。二人で「どっちだっけ」と話しているなら、もうどちらかがサクサク決めて進めればいいというわけです。
- キャッチーボール
組手主体の要は二人でやるということですから、やはり相手に合わせて行いたいものです。相手に合わせるというのはいろいろありますが、もちろんひとつはレベルです。そしてここで特に言いたいのは相手とうまく噛みあうようにして下さい。それはちゃんと突き蹴りに対して合わせていくということでもあるし、自分だけ早く動き過ぎないということもあります。二人でやってることを一人でやんないということです。
左があまりとれていない例。まぁ一日これはほんとに初心なのです。みんな始はこんなもんです。間合いも突き蹴りもまだまだで、受けもなんとなく機械的に行われています。右は最初の動画と同じですが、こういうムードがおすすめです。ここらへんは普段みなさんが演武で気を使っているところと同じです。
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- 意識
結局のところ法形(連)というのは、作る稽古でもあり使う稽古でもあるのです。ですから。ある程度の工夫は許されるしまた求められるのです。このような時は、「内受突」ではなく「内受突風」の技をしよう、くらいの気持ちでやりましょう。 【関連参考】技と術 少林寺拳法はパクリ
そして最後に、、、あまり賢くやらないことです。上手くやろうとしないことです。なんか変な動きだったなぁ、とか奇麗にできなかったなぁというのは深く考えすきず忘れて次をサクサクやるべきです。これは法形(連)だけではなく、乱捕り稽古の一般的注意事項です。
●肉食系には物足りない
正直に申し上げますと、2-3minガシガシ殴り合うタイプの乱捕り稽古をしている人にはややまどろっこしい稽古ではあります。特に男の子が自信をつけようと思うなら殴りあわないといかん!! という面もあろうかと思います。この稽古法いくらやっても他流試合等では結果に繋がらない稽古であることも認めます。
でも法形の理解が進みこれを活かせる稽古ではあるのでお奨めであることは違いありません。ガシガシやりたくはないが、拳法を習う以上、振りかかる火の粉を払えるようになりたいという想いは誰しもあるものだと信じています。番人が共通のルール、共通の稽古法でなければならないわけではありません。
護身の場で拳法を用いる状況は、決して何分も殴り合いをするわけではありません。基本の姿勢は逃走の間を稼ぐことです。ジークンドーでは、六秒以内にケリを付けることを目標にしているともいいます。このように考えると、法形(連)で、近い間合いかつ正面でない攻撃に瞬時に対応できるよう稽古することがそれなりに有効であろうと考えます。ひとつの事を精錬していくことは大切ですが、護身では「とりあえず」いろいろなことができないといけません。とりあえずいろんな動き、身に付けませう。
そしてそのとりあえずから、生まれてくるものがある。 |
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※法形(連)という名称
これは正式名称ではなく私が勝手にそう呼んでいる名称です。「連」は連続とか連結とかの意味です。連突連受というように、少林寺拳法では動作を続けることを「連」と呼びますのでとりあえずそう読んでいます。はじめは「法形を繋げるやつ」とか呼んでましたがくどいのでボツ。人によっては法形ダブルとか連続法形、連結法形とか呼んでます。好きに呼んでください。
※雑記 mixiの日記から
先週から何度か、法形(連)と散手(三手)を継続的にやる機会があって、だいぶ指導する上での理解が深まった。何をポイントにするべきかとか、陥りやすい少林寺脳のパータンもだいぶつかめた。やはやりこれが少林寺拳法の法形演練の最後の要だと改めて確信した。
これを拾ったのは、五年くらい前だが、極めて重要だから早くウップしたかったけど、適当な内容で上げてしまうことは絶対にできなかったため、もうだいぶ経ってしまった。丸廉で乱捕研究なんぞをやっていた最後にこの二つへたどり着いたことに、無上の感激がある。新しく練習法を開発したわけでもなく、ただ昔のやり方にドンピシャの答えがあったということが嬉しい。開発とか発見なんてのはおこがましいものだとずっと思っていた。でもわからなかった。その答えを少林寺拳法がちゃんともっていたことに感激したんだ。
数日間、学生さん数名に教えてみた。彼らは身体が動くから直ぐできるようになる。頭もいいからすぐその意図を理解してくれる。彼らにもすぐに練習法の意味がわかったようだった。中身がシンプルすぎるから。だが彼らの開いた眼をみてやはりこの稽古で行けると強く思うよになった。
100-200もの法形をコツコツと積み上げてきた甲斐があったと思ったはずだ。そして各種当身をしごく当たり前に導入できることもおいしい。
しかしなぜ少林寺拳法はこのやり方を捨ててしまったのかがいまだに分からいない。無くしたわけではない。今でも科目表に載っているし2011年4月からの科目表では下の段位にその項目が降りてきている。でもやらない。武専でもやらない。本部でもやらない。もちろん支部でもやっているところは数えるほどしか知らない(片手で足りる)。これほどシンプルで、これほど自然な流れを継続でき、これまでの法形演練を大きな資産としてそのまま生かせる。まさに乱捕と演武をとりもち、「乱のような演、演のような乱」を体現した稽古法をなぜしなくなったのか。
まさに教範の記述のとおりのことができるこの練習法をなぜやらなくなってしまったのか。まったくわからない。 |
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