不正アクセス禁止法違反容疑:偽サイト開設の中3を検挙

毎日新聞 2012年10月30日 12時45分(最終更新 10月30日 13時06分)

 インターネット上に個人情報を不正入手するための「フィッシングサイト」を開設したとして、熊本県警は30日、不正アクセス禁止法違反容疑で大阪府豊中市の中学3年の男子生徒(14)を検挙したと発表した。同法改正(今年5月施行)で、フィッシング行為が処罰対象となったが、検挙は全国初という。

 フィッシングは実在する企業などを装った偽サイトを設け、パスワードなどを入力させだまし取る行為。熊本県警によると、男子生徒は今年6月ごろ、ドイツにあるサーバー経由で、会員制コミュニティーサイトのログイン画面と誤認させるサイトをインターネット上に開設した疑いが持たれている。近く熊本地検に同法違反容疑で書類送検する。任意の調べに対し「こういうことができると示したかった」などと供述しているという。生徒は「他にもサイトを作った」と供述しており、余罪を追及する。

 熊本県警によると、インターネットでフィッシングサイトのプログラムをダウンロードし作製したという。不正に得たIDやパスワード数十件をネット上の知り合いに渡したらしい。県警がサイバーパトロール中に「ログインすればポイントあげます」などと誘導する内容が記載された、生徒の知り合いのブログを発見し発覚した。県警は仲間がいるとみて捜査している。

 県警生活環境課は「10代前半のデジタルネーティブ世代と呼ばれる人が、ゲーム感覚でハッカーのまね事をする。犯罪に巻き込まれないように注意してほしい」としている。【志村一也】

 ◇プログラム開発の中2を補導…千葉県警

 一方、千葉県警サイバー犯罪対策課は30日、「フィッシングサイト」を開設するプログラムを公開したなどとして、石川県在住の中学2年の少年(14)を刑法の不正指令電磁的記録提供(ウイルス提供)の非行内容で補導し、石川県児童相談所に通告したと発表した。発表によると、熊本県警が不正アクセス禁止法違反容疑で調べている大阪府の中学生は、このプログラムを基にネット上で他人のIDやパスワードをだまし取る偽サイトを開設した疑いがある。

 同課によると、石川県の少年は昨年11月20日、大手会員制交流サイトのログインページに酷似した画面を作るプログラムを作成。自身のブログ上で公開した疑いが持たれている。千葉県警によると、「注目を集めたかった」と非行内容を認めている。少年は当時13歳だった。【小林祥晃】

 ◇改正不正アクセス禁止法

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