出資話詐欺　高齢者名簿使い勧誘…逮捕１０人に

　東京都の医療・介護関連会社「メディカルターシャ」（当時）が高齢者らに架空の事業への出資を持ちかけ社債を販売し、金をだまし取っていた事件で、兵庫県警は２６日、新たに同社の関係者ら２人を詐欺容疑などで逮捕した。逮捕者は計１０人となり、うち元会長・渡辺弘容疑者（８０）ら７人は容疑を否認、３人が容疑を認めている。近く元社長（６０）も逮捕する方針。

　県警の調べで、メ社は多数の高齢者の個人情報が記載された名簿を利用して勧誘していたことが判明。金を詐取されたとされる２８５人のうち、６５歳以上が８割以上を占めており、県警は名簿の内容を分析するとともに、どこで入手したのかを調べている。

　メ社は昨年４月〜今年２月、大阪市を拠点とするグループに委託して社債を販売。新たに逮捕された２人もグループに属し、高齢者に電話をかけ「社債を買えば老人ホームに優先的に入れる」などと虚偽の説明をしていたという。