道内
電源喪失 行政窮す 登別、室蘭 情報断たれ初動遅れ
(11/30 10:33)
停電が発生した当初、自治体庁舎は暗闇に沈んだ。真っ暗な庁舎内で、懐中電灯を頼りに動く登別市の職員たち=27日午後4時10分、登別市役所
【登別、室蘭】胆振西部を中心とする停電は30日午後に復旧する見通しとなり、不自由な暮らしは3日ぶりに解消しそうだ。一方で、今回の停電の発生直後に防災拠点となる自治体庁舎が電力源を失って、電話やネットワークが断たれ、住民対応や関係機関との連絡で十分な役割を果たせなかった課題も浮かぶ。頼りとなる自家発電機は高価で、購入に踏み切れない自治体も多く、頭の痛い問題が残る。
「戦時中、真っ暗な壕(ごう)の中で兵士たちが戦略を練っているような光景。まさに暗中模索だった」。登別市の小笠原春一市長は29日午後、落ち着きを取り戻しつつある市庁舎で、停電発生直後の出来事をそう振り返った。
本庁舎が停電したのは、27日午前7時半ごろ。庁舎の電源を賄う自家発電設備はなく、駆けつけた職員は暗がりの中、携帯電話やラジオで情報収集を急いだ。パソコンやコピー機は使えず、対策会議ではみんな必死にメモを取り続けた。電気の復旧は翌28日未明で、小笠原市長は「非常用の電源を用意していれば、10倍早く情報収集できた」と話す。<北海道新聞11月30日朝刊掲載>
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