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鉄塔倒壊 北海道電力が原因検証へ11月30日 17時16分
北海道の登別市や室蘭市などでは、今月27日に暴風雪に見舞われて、送電線を支える鉄塔が倒壊し、一時、およそ5万6000世帯が停電しました。北海道電力は、高圧の送電線を支えていた鉄塔がなぜ倒れたのか、検証作業を本格的に進めることにしています。
北海道電力によりますと、倒壊した鉄塔は高さが26メートルあり、登別市の2万世帯余りに送る送電線がかかっていました。
この鉄塔は昭和43年に建てられ、当時の国の基準を満たし、送電線に6ミリの着雪があった場合でも、平均風速25メートルの風に耐えられる設計になっていました。
しかし、建設から4年後の昭和47年12月に、北海道稚内市などで暴風雪のため50基余りの鉄塔が倒れて、100時間以上にわたる大規模停電が起き、北海道電力は、これ以降に建設した鉄塔はより厳しい社内基準で設計しています。
今回、倒壊した鉄塔も含めて、古い基準で設計した鉄塔は、建て替えに多くの時間や費用がかかるため、電線に雪がつきにくくなる部品を取り付けるなどして対策を進めていました。
今回の鉄塔については、北海道電力ではこれまでの点検で異常はなかったとしていますが、対策が十分だったかどうか検証することにしています。また、倒壊した鉄塔の送電線は近くにある高速道路をまたぐ形でかけられたため、隣の鉄塔までの距離は通常の1.5倍の440メートルありました。
北海道電力は、鉄塔どうしの距離が離れていたため、送電線や鉄塔にかかった重みが増した可能性もあるとみて、今後、多面的に要因を分析し、どのような改善が必要か検証を進める方針です。
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