中日新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 愛知 > 11月29日の記事一覧 > 記事

ここから本文

【愛知】

「大名古屋ビルヂング」の名称残る

 老朽化のため、高層ビルに建て替え中の「大名古屋ビルヂング」(名古屋市中村区名駅)の名称を、新ビルにもそのまま使うことを三菱地所が二十八日発表した。名古屋駅前の顔として親しまれ、行く末が注目されていた「大」と「ヂ」の文字。残した決め手を、同社は「市民だけではなく、多くの人から要望があったため」と挙げた。

 三菱地所では戦前から所有するビルに「ビルヂング」と名付けてきたが、十年前の東京の「丸の内ビルディング」建て替え以来、「ビルディング」に切り替えてきた。「『ビルヂング』を残したのは、名古屋が初めて」という。

 九月末の閉館前に、ビルで開かれた記念写真展には一カ月でのべ一万三千人が訪れた。「建て替えは仕方ないが、名前は変えないで」と言い残す人が多かったという。ビルで四十五年勤務した丸井邦春さん(70)=一宮市=も「思い出の詰まった名前。まず残らない、と思っていたのでうれしい」と喜んだ。

 ただ、三年後に完成する高さ百八十メートルの新ビルでは、デザインなどの問題から、大きなビル名の看板を表示する予定はないという。

 一階広場に古い看板の文字をオブジェとして置く案もあり、三菱地所は「せっかく残した名前。何らかの形で分かるようにしていきたい」と思案している。

 (栗田晃)

 

この記事を印刷する

PR情報



おすすめサイト

ads by adingo




中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ