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英 独立したメディア規制機関を提言11月30日 4時9分
イギリスでは、大衆紙による携帯電話の盗聴事件を受け、メディアの規制のあり方を検討してきた調査委員会が、行き過ぎた取材に歯止めをかけるため、強い権限を持つ独立の規制機関を新設するよう提言し、導入の是非を巡って論議を呼んでいます。
イギリスでは去年、有名人のゴシップ記事で人気を集めた大衆紙が犯罪被害者の携帯電話までも盗聴していたことが明らかになって廃刊に追い込まれ、これをきっかけに国民の間でメディアの報道倫理を問う声が高まっています。
大衆紙などのメディアの規制の在り方を検討してきた調査委員会のリブソン委員長は、29日に記者会見し、メディアが果たしてきた役割を評価する一方で、「みずからが定めた報道倫理規定を無視する行動も繰り返されてきた」と批判し、自主規制に委ねる従来のやり方を変えるべきだと結論づけました。
その上で、言論の自由を守りながら行き過ぎた取材に歯止めをかけるため、法律によって、メディアからも政府からも独立した規制機関を新設し、重大な報道倫理規定の違反があった場合は高額の制裁金を科すなどの強い権限をもたせるよう、政府に提言しました。
キャメロン首相は提言の受け入れを表明しましたが、メディアの一部からは「外部の規制によらず、あくまで自主規制を保つべきだ」という声が上がっており、導入の是非を巡って論議を呼んでいます。
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