メキシコ&ラスベガス行脚に旅立つ山中(左)と五十嵐
|
 |
WBC世界バンタム級王者山中慎介(30)が28日、東京都内のジムで練習を再開した。11月3日のV2戦で衝撃KO勝ち。今後は同フライ級王者五十嵐俊幸(28)とともに12月2日からメキシコ・カンクーンで開かれるWBC総会に出席する。所属ジムの本田明彦会長から防衛成功のご褒美として、同8日に米ラスベガスで行われる6階級制覇男パッキャオ(フィリピン)対4階級制覇男マルケス(メキシコ)のチケットをゲットしたことも明かした。
50周年となるWBC総会には約1000人の世界のボクシング関係者が集まる。伝説のモハメド・アリも出席予定。昨年、世界王者なり立てホヤホヤで出席した山中はお上りさん状態で「タイソンやフォアマンと一緒に写真を撮ってもらった。誰からもヤマナカなんて声をかけてもらえなかった。今年は1人でも多く、ヤマナカと声をかけてもらうように頑張る」と声を弾ませた。
本田会長には「大変だからパッキャオの試合は見なくていいよ」と言われたが「ぜひ見たい」と、休む間もなく強行軍で渡米する。「パッキャオは同じアジア人でサウスポーで共通点もある。足のステップとかパンチの出し方を盗んできたい」と山中。メキシコ−ラスベガス行脚で海外志向がさらに強まるかもしれない。 (竹下陽二)
◆五十嵐 もっとレベルアップを
11・3の初防衛戦で苦戦しながら判定勝利を収めた五十嵐は、来春に予定される次戦に向けてさらなるレベルアップを誓った。アウトボクシングが売りだが、初V戦は打ち合う場面も多く、防御がおろそかになったところもあった。その反省も踏まえ「攻防のバランスが悪かった。これからは、接近戦もアウトボクシングもできるスタイルを目指していきたい」と語った。
この記事を印刷する