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【サッカー】

ジーコ怒りのイラク代表監督辞任

2012年11月29日 紙面から

 【リオデジャネイロ藤原清美】サッカー・イラク代表監督のジーコ氏(59)は27日、自身の公式サイトで、同国代表監督の契約を破棄、辞任したことを明らかにした。ジーコ氏は一夜明けた28日、辞任理由をサッカー環境の不備、給料未払いの契約不履行などとし「改善されず、限界を超えた」と語った。鹿島で活躍し、ワールドカップ(W杯)ドイツ大会で日本代表を率いたジーコ氏は昨年8月にイラク代表監督に就任。W杯ブラジル大会最終予選では日本と同じB組3位と、本大会出場の可能性を残す中での辞任劇となった。

 電撃の辞任発表から一夜明けたこの日、ジーコ氏は当地で行われた世界最大のサッカー会議「サッカレックス」のトークショーに出席。ショーが終わりに近づいたころ、集まった報道陣に「みなさんが知りたいことをお話ししましょう」と、イラク代表監督辞任の理由を語り出した。

 「イラク国内のサッカーの環境が整わなかった。リーグ戦が機能せず、国内組の選手はプレーしてないから国内組とも呼べなかった。最善を尽くしてやってきたが、通訳が私が伝えたいことを伝えているのかさえ、分からなかった。給料未払いという契約不履行もあったので、7月、はっきりと(イラク協会に)言ったが、改善されなかった。限界を超えた」

 辞任表明は27日。公式サイトに「イラク協会の契約不履行により、契約は破棄されたとみなしていることを宣言した。世界サッカーの最高機関である国際サッカー連盟(FIFA)とイラク・サッカー協会に正式に連絡した」と書き込んだ。

 給料未払いが発覚したのは今年7月で「(アシスタントコーチの)エドゥーとフィジカルコーチは10カ月、給料を受け取っていない。私も5カ月、受け取っていない」と不満を漏らした。

 また、9月には、目前に迫っていたW杯予選の日本戦の指揮を執るかどうかについて、ジーコ氏の弁護士とイラク協会が協議したこともあった。

 当時は、「日本戦をやることになれば、今後も続けるつもりでやる。イラクは今なお多くの問題を抱えている国。W杯に連れて行けたら、とてもうれしい」と続投に意欲的だったものの、10月の欧州遠征(対ブラジル)では、「まだ何も解決していない」と状況に変化がないことを憂えていた。

 

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