珍島沖の盗掘、犯人グループの仲間割れで発覚

 昨年初め、全羅南道・珍島沖で高麗青磁を盗掘したという盗掘犯の内部告発が珍島郡庁に寄せられた。文化財庁とソウル地方警察庁の広域捜査隊が共同で捜査に乗り出した結果、こんな内幕が明らかになった。

 元ダイバーの盗掘犯10人は、珍島の沖合で高麗青磁などの文化財34点を引き上げ、売り払おうとした。だが、時価40億ウォン(約3億円)ほどの高麗青磁の香炉が価値に見合った価格で売れなくなり、盗掘の道具と資金を出した慶尚南道固城郡の骨董(こっとう)品商と盗掘犯たちの間で内輪もめが起こった。骨董品商が香炉の染みを落とそうと化学薬品を使ったため、青磁本来の自然な美しさが薄れてしまったのだ。購入者も1億ウォン(約760万円)で買いたたこうとしたため、売買は成立しなかった。

 盗掘犯たちの仲間割れは、予期せずして「第2の新安宝物船(1976年に全羅南道新安沖で見つかった沈没船)」を期待できる発掘につながった。

金基哲(キム・ギチョル)記者
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