中国、南シナ海で領海主張を強化

 今月中旬に開かれた中国共産党第18回党大会で権力交代を完了した中国は、南シナ海に「不法侵入」した外国船舶を追放するなど対外的に強硬な姿勢を取っている。習近平総書記が率いる中国の新政権が民族主義に基づく攻撃的な外交路線を取るのではないかとの観測が高まっている。

 中国紙・法制時報によると、南シナ海を管轄する海南省の人民代表大会(省議会に相当)は27日「沿海辺防(国境防衛)管理条例」を可決した。

 同条例は南シナ海の島に「不法上陸」したり、南シナ海に「不法侵入」したりする外国船舶に対する乗船臨検、船舶検査、追放、停船命令、航路変更指示、引き返し命令という6項目の措置を取ることを柱としている。中国は今年7月、南シナ海の島々を管轄する行政区域「三沙市」を新設し、最近では新デザインの旅券に南シナ海の大部分を領海として表示した地図を印刷するなど、象徴的な措置を講じてきたが、実効支配的な措置にも着手した格好だ。

 同条例の制定により、無害通航する外国船舶に当たらない漁船などが取り締まり対象になる。また、中国が領有権を主張する南沙諸島の島々を支配しているフィリピン、ベトナム、マレーシアなどとも紛争が激化するとみられる。

北京= 崔有植(チェ・ユシク)特派員
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