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【東京】2012衆院選とうきょう 第三極十二月四日の衆院選公示を十日後に控え、立候補予定者の動きが活発化している。今回は解散を前後して、政党の離合集散が続き、多党乱立の様相。この中で、自民、民主という二大政党の対立軸として、第三極が注目されている。新たな政治勢力を目指す各党の候補者は二十三日、それぞれの選挙区を駆けた。 ◆4区 大田区(中南部) 流動化で公認じりじり「一時はどうなることかと思った」。二十一日に日本維新の会の公認が決まった新人の犬伏秀一氏(55)は、大森駅、蒲田駅頭でのビラ配りなどの後、車で区内を回った。 今月上旬、所属していた、たちあがれ日本から4区での出馬を請われ、即決した。その後、同党は石原慎太郎前都知事と新党を結成。さらに、維新と合流した。流動化していた第三極の動きや、みんなの党との候補者調整で公認決定がなかなか出なかった。 区議を四期務め、知名度はある。公認決定日、晴れて「維新の会」を名乗ってビラを配ったが「犬伏と名乗ったほうが振り返ってもらえた」と苦笑する。 原発の是非や憲法改正などで、維新内部に考えの相違があることは意識している。それでも「日本再生には政治のリーダーシップがまず必要。相違の克服は生みの苦しみ、と自分を納得させた」と話す。 ほかに、藤田憲彦(39)=民前、平将明(45)=自前、山本純平(38)=共新、広瀬雅志(55)=み新、佐野秀光(42)=諸新=の各氏が出馬を予定している。 ◆14区 墨田・荒川区 「二大政党のはずが」小雨が降る中、JR錦糸町駅前、国民の生活が第一の前職、木村剛司(たけつか)氏(41)は「民主は国民との約束を裏切り、信頼を失ってしまった」と無念さをにじませた。 二〇〇九年の衆院選で民主から出馬、初当選した。だが、マニフェストに掲げられていなかった消費税増税法案が可決され、離党を決断。第三極で選挙戦を迎えることについて「本来ならば二大政党制で選んでいただくはずだったのに」と話す。 「前回の衆院選の時は、次の選挙でこんなに政党が乱立する状況になるとは想像していなかった。民主党の現状がこういう状況を生んだ。その点については責任を感じる」 民主を離れ、主張したいことをはっきりと言えるようになったという。「有権者からも良い反応が返ってきている」と手応えを感じている。 ほかに、犬塚直史(58)=民新、松島みどり(56)=自元、阿藤和之(41)=共新、下村緑(30)=み新=の各氏が出馬を予定している。 ◆23区 町田・多摩市 競合逆手に「選択肢」「民主には任せられない。自民にも戻せない。なら第三極がある」。この日午後、町田市の小田急町田駅前に、みんなの党公認の新人の白川哲也氏(31)の声が響いた。 政治に関わる前は銀行員だった。二〇一〇年二月、「中央集権、官僚統制の政治を変える」という政策にひかれ、みんなの党公認で市議に出馬し、初当選した。連日行う駅前での演説で、ここ一、二カ月は「期待してるよ」と言われることが増えたといい、第三極への期待が高まっていると感じている。 ところが十七日、党同士で連携する日本維新の会が突然、候補者擁立を発表。父親が自民元職の新人伊藤俊輔氏(33)だった。「どう第三極を選べばいいのか」と戸惑う声が届くようになったというが、「『第三極にも選択肢がある選挙区』と前向きに訴え、注目を高めたい」と競合を逆手に取った票の上積みを狙う。 ほかに櫛渕万里(45)=民前、小倉将信(31)=自新、松村亮佑(32)=共新=の各氏が出馬を予定している。 PR情報
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