■ 備えの大切さ痛感…室蘭の食料や必需品売り切れ続出
【2012年11月29日(木)朝刊】

暖房、防寒用品を買い求める市民=長ア屋室蘭中島店
 室蘭市内のコンビニエンスストアや家電量販店、大型店などでは、食料のほか暖房器具や生活用品などを買い求める市民がどっと詰め掛け、売り切れ続出となった。万一に備えた防災、防寒グッズや食料などの備蓄品の常備が必要になりそうだ。

 停電にならなかった数少ない店舗の一つ、長ア屋室蘭中島店では、代替の電源確保や暖を取る手段として、乾電池やカイロ、カセットコンロなども品薄になった。大西武俊店長は「弁当をはじめお湯で温めるパックのご飯も売れました。おにぎりは午後9時まで作っていました」と話す。

 ローソン室蘭知利別町三丁目店でも、弁当のほかパンやスイーツ類、ホットフーズが品切れ。山本拓オーナーは「ろうそくや乾電池もかなり売れた。登別から買いにきた人もいるようです」と話す。

 今回の停電は冬季ということもあり、ローソン中島店では石油ストーブ、三丁目店ではカイロの購入者が多かったという。中島店を訪れた主婦(52)は「電気ストーブが使えなかった。代わりに部屋を暖める器具を用意しておけばよかった。準備不足です」と悔やむ。

 東日本大震災以降、省エネや防災対策が進められ、非常食や照明器具、乾電池やカセットボンベで稼働するストーブなども人気を集めている。「マチ場の企業として、市民のライフラインを確保していきたい」と長ア屋室蘭中島店の大西店長は話す。大規模停電を契機に、市民にも一層の対策が求められそうだ。
(石川昌希)

【写真=暖房、防寒用品を買い求める市民=長ア屋室蘭中島店】



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