受け継いだ土地なので大切にしたいという地主さんの強い想いは計り知れないものがあります。ですがそのままにしておくと相続税等が重荷になってしまうことがあります。相続税を支払うために優良資産を売却しなくてはならない事態になってしまうこともあります。
そうすると売却困難な不良資産と呼ばれるものが残ってしまい、相続する人も困ってしまいます。早いうちから納税する資産の見極めが必要となります。
□底地の弱点
底地や借地権は、単体では存分に力を発揮することができません。底地の路線価における財産評価割合は30~40%であることが多いですが、第三者に売却する場合、この割合で売却できることはほとんどありません。底地単体であることのデメリットが考慮されるからです。
具体的なデメリットとしては、もちろん他人に貸しているので、すぐには自己使用はできないですし、相続税評価の割に収入が低いということが挙げられます。
地代収入と相続税を比較した時に、全然割に合わないという場合がしばしば見受けられます。
□物納要件の厳格化
底地は物納資産として考えられた時代もありました。ですが平成18年に物納要件が厳しくなり底地で物納することが難しくなりました。底地については売却して財源を確保することが多いです。
□納税財源の確保
税金は原則として金銭で支払います。つまりキャッシュが必要になります。財産のほとんどは不動産であるため、資産としてはたくさんあるけれども、いざ相続税を支払いましょうとなったとき手元にお金がないためにすぐに換金できる優良資産(新築マンションや更地等)を売却せざるを得ない状況に陥ることもあります。
特に底地のような資産は換金するのに時間が掛かるので早めに対応する必要があります。