借地権者さんが多ければ多いほど管理するのは難しくなります。土地賃貸借契約書がなくなっていたり、地代の滞納や地主さんの承諾なく建替えをしているなどそのままにしておくと底地の健全な運営管理が危うくなります。
地主さん個人での多人数の把握、管理には限界があります。ぱっと思い出せない借地権者さんが出てきたら黄色信号でしょう。
また地主さんに相続が起こった場合、借地権者さんとの間で意思の齟齬が出てくることがあり後々トラブルに繋がるケースがあります。将来を見据えると、底地の管理を委託するか底地の量を減らす判断が必要になってきます。
□更新や承諾関係は時間がかかりがち。
借地権者さんとはそれぞれ契約期間がバラバラであることが多く、地主さん自らが契約更新等の作業を行うと思いのほか時間がかかってしまうことがあります。
建替え承諾や譲渡承諾についても借地権者さんそれぞれのタイミングで行うので条件整備に苦労するところです。
更新料や承諾料を授受するのは嬉しいことですが、これらの金銭は慣習上のものなので、認識の違いからうまく折り合いがつかない場合があります。
このようなストレスから解放されたい方は管理の委託をおすすめします。
□底地の整理について
手法としては借地権者さんに売却するか第三者(主に不動産会社)に売却するかの二つに大別されます。
どちらもメリットデメリットがありますのでそれを見極めた上で判断する必要があります。
□借地権を買戻して所有権化し、自由な資産運用へ。
もう一つ底地の量を減らす方法として借地権の買戻しがあります。
借地権者さんの中には、借地権を買い取ってほしいという方もいらっしゃるかと思います。地主さんが借地権を買い戻せば、完全な所有権になります。土地で売却するもよし、新たに収益不動産を建てるもよし、定期借地権として貸すもよしと資産運用に関して格段に幅が広がります。そしてなるべくなら一時的とはいえ多額の支出は避けたいもの。うまく底地を売却して、借地権買戻し用の資金に充てることができればベストです。