・07/15 テロ後編
今回の共犯者は僕を含め、6人いる。
僕は以下の役割を5人の共犯者達に指示した。
僕:現場で枝を150本折り、その後街に出向き、プレイヤーをここに誘導させる。
モンク:現場で枝を150本折り、その後街に出向き、プレイヤーをここに誘導させる。
アコライト:プレイヤーを誘導させる為のポータルを開く。
Wiz:現場へ繋がる砂漠マップのポータルをアイスウォールで封鎖する。
ノービス1:現場でのSS撮影係。
ノービス2:現場でのSS撮影係。
彼らが所定の位置に着いたことを確認し、
カウントダウンを始める。
狭い場所にたった2人で300本の枝を折るのは相当に骨が折れた。
枝を全部折りきれずに、途中4回程死ぬ。
残っている枝は40本程度
5回目の死亡を迎えた時、漸く全ての枝を折ることに成功した。
急いで街に戻り、
「現在イベントを開催している。来ないか?」とあちこちに触れ回るものの、
以外に彼らは警戒心が高く、ポータルに飛び込もうとしない。
これではいかんということで、やり方を変え、引退イベントと称し、
自発的にポータルに飛びこんでもらうよう、促した。
そうすると、次から次へとプレイヤーが飛び込むではないか。
あんまり人を送りすぎて、モンスターを殲滅されても困るので、
PTメッセで現場の状況を確認しながら、ポータルを出すことにした。
この分だと、まだまだ現場に人を送り込んでも大丈夫そうだ。
これを闇ポタだとかなんとか言い掛かりをつけるプレイヤーがいるが、
それはお門違いで彼らはあくまで自らポータルに飛び込んでいるのだ。
ポータルの先は地獄だが、そこで彼らが死のうが死ぬまいが、
僕の知ったことじゃない。
警戒している人間は生き延び、警戒心のない人間は死ぬ。
デスポタを一カ所で出し続けるってのも芸がないので、
僕らはゲフェンに赴き、ここでも人を送り込む。
嫌われ者の僕と記念撮影だなんて嬉しいな。
お礼といっちゃなんだが、地獄に送ってあげるよ。
喜んでもらえたようだ。
次は、アルデバランに移動
ここでもデスポータルを出し続け、
次々と人を送り込んだのであるが、
開始30分で現場のモンスターが全滅してしまったとの報告を受ける。
失敗だ。僕の詰めが甘かった。
現場に戻ると、
ちっ、本当に全滅してやがる。
今日はこれで終了だ。
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以下から、共犯者達が撮ってくれたSSを元に現場で何が起こっていたのか、
今回の計画が失敗に終わった原因とはなにかを考察する。
アイスウォール担当の共犯Wiz君。
彼がこうして入り口を塞ぎ、討伐隊の侵入を防いでくれた為、
はじめこそ、圧倒的な数を誇るモンスターの前にデスポタで送られたプレイヤー達は
為す術もなかった。
このアイスウォールのおかげで、モンスター側有利な状況が
約20分続いた。
が、20分が限界であった。
それもそのはず。Wiz君のSPは約1000程しかなく、
常時アイスウォールを出し続けるということは
SP回復剤を使用しても、かなりつらかったらしい。
次第に増えていく討伐隊の前に、彼のSPはとうとう0になってしまい、
魔法が使えなくなってしまったのである。
こうなると、どうしようもない。
入り口を塞ぐアイスウォールは決壊し、討伐隊の侵入を許してしまった。
討伐隊の勢いは留まることを知らず、300匹のモンスターが
殲滅させられてしまうのに、それほど時間は掛からなかった。
今回の失敗をバネに次回は共犯者同士笑いあいたいものだ。