大前研一氏の著書には、日本経済新聞を読むと経済がわからなくなると書かれていますが、その通りなのです。
2003年のTDL20周年の記念日に、日経新聞は社説に「成功の理由はQC(品質管理)活動であり、TDLの接客態度の良さの背景になっている」という、とんでもないデタラメ記事を書きました。日経新聞の記者を、その後10年間に出版された「ディズニー本」をすべて読みなさい、と叱責したいと思います。QC活動という用語が記載された本が一冊でもあるでしょうか。
来年の4月15日に、訂正と謝罪記事を掲載するよう要求したいと思います。
その日経新聞の今日の社説です。
日韓の未来を占う大統領選
<引用開始>
日韓はともに主要な貿易相手国で、北朝鮮の核問題など安全保障分野でも協力すべき隣国だ。領土や歴史問題の解決は容易ではないが、経済や安保協力の厚みを増すことで、対立の比重を小さくすることは可能だろう。両候補とも改めて肝に銘じてもらいたい。
<引用終了>
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO48897320Y2A121C1EA1000/
デタラメ記事でなければ、ビジネス上の思惑から何を主張しようが自由です。
問題は、韓国の大統領選と同時期に日本のトップを決める選挙が行われることを複眼的にみることができていないことです。日本の総選挙の争点を経済問題にしたいのでしょうが、日経新聞はじめ、すべての新聞やジャーナリストは、日本人が世界から試されているという認識に欠けていると言っても過言ではありません。
過去、日本の新聞はドイツの緑の党が躍進し、2001年に改正原子力法を成立させたことを大々的に報じました。その延長線上に現在のドイツの原発ゼロ政策があるのですが、日本の新聞やジャーナリストは、来月16日に投開票される衆議院選挙の行方に世界各国の指導者が注目していることに全く気付いていません。
日本で繰り広げられている政党の離合集散は、ドイツのように原発ゼロにするのかしないのかを明示しない安倍自民党と、理念もビジョンもない第三極とか呼ばれる人たちの「イス取りゲーム」でしかなく、本当にその政治レベルと報道レベルの低さにあきれ返ります。
なぜ、日本人は世界から相手にされないのかを理解している政治家が、どれだけいるとお思いでしょうか。私には「ほんの一握り」に思えます。
衝撃的な事実を記しましょう。
聖書の論理が世界を動かす 新潮新書 鹿島春平太
<引用開始>
「博愛や慈愛が身近なところから始まるように、インターナショナル・マインドはナショナルマインド(武士道)の延長である」
これは彼の「武士道」の中の一節で、細川首相が国連演説で引用したとして話題になったものです。してやったりと悦に入る人も少なくないでしょうが、西洋人はこれを聞けば「ああやはり日本人だなあ」とおもうだけのことなのです。彼らが日本人を真の仲間だと思うのは「まず無限の神があって、イエスがあり、世界が創り出され、日本があり、その中に我がある」という言葉を聞いたときからでしょう。
<引用終了>
彼とはもちろんお札にもなった新渡戸稲造のことです。「武士道」を著したクリスチャンの彼でさえも、西洋人の物の見方、考え方が理解できていないのです。
何を理解できていないのでしょうか。それは私がこのブログに度々記している「根幹をなす思想」であるべきマクロ思想です。夜間飛行のパイロットが、自機が目的地に正しく向かっているのかをGPSによって知るように、神という「絶対」から「ナショナルマインド」を位置付けなくては、西洋人からは、ただのエゴイストの集団としかみられないのです。
だいぶ整理できてきましたので、後日日本人のナショナリズムについて記したいと思います。
なぜ、日本人は天皇陛下万歳と言いながら死んでかなくてはならなかったのか、なぜ、安倍総裁は、民主党や西洋の考え方の基本である「子どもは社会が育てる」を否定し、「子どもは家庭(父母)が育てる」と言うのか、なぜ、西洋には無い陰湿ないじめが日本に存在するのか、などの疑問 ― おそらくこれらの「日本人の疑問」を解き明かした日本人はいない ― の解決の糸口を提示したいと思います。
最後にもう一度言います。
ジャーナリストの皆さん、地球市民が共有する地球の一部を放射能汚染させた日本人の選択を世界中が注目しているのです。小沢一郎氏はじめ、政治家は「天下国家を語る」と言いますが、「国家」の前に「天下(世界)」があることを思想の大前提にしなくてはならないということを、声を大にして申し上げたいと思います。
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