つらい中に見つけた、人のぬくもり。
それこそが彼女を支える原動力になっている。
総務や人事を担当している小野寺。これは、社内からレイオンを支えている彼女が"レイオンの母"と呼ばれるようになるまでの物語だ。
大学を卒業後、人材派遣会社で内勤営業の職についていた小野寺。
毎日、人材を求める会社と職を求める人々との間に立ち、前が見えなくなっていた。そして、「5年後の自分が想像できない」と思い、27歳で転職を決意。新しい会社では、どのような困難があっても立ち向かうと心に決め、レイオンに入社した。
レイオンに入ったきっかけは「一番に自分を採用してくれた 」というもの。決して、以前と職種が同じだったわけでもなく、以前から気になっていたわけでもなかった。 ただ、レイオンという会社がまだ創世記で、その勢いに惚れていたところはあったのかもしれない。
入社後、すぐに取り組んだのは新卒採用と決算補助。
社員は見渡せるくらいしかいなかったということもあり、総務、人事、経理の仕事を一気に任されたのだ。これまで経験したことがなかったことも相まって、完全にキャパオーバー。家に帰れない日も多かった。とくに社長が求めるスピードに追いつかず、申し訳ないという気持ちで悩んだこともあった。
そんな小野寺にとって密かに大切にしている時間があった。それは、仲間と飲む夜中のコーヒー。大したことではないこの行為が楽しく、力になった。仕事はひとりでやっているものではなく、支えあっているものだ、ということを感じたのだった。
自分がつらいときに息抜きの誘いをしてくれる先輩を通じ、自分のことを見て気づかってくれている人が周りにたくさんいることを知った。それは、常に叱ってくれる社長も例外ではない。叱るということは、自分を見てくれているし、期待もしてくれている。そのことに気づいたとき、仕事でいっぱいになっていた小野寺の心に、フッと余裕が生まれた。
今では、小野寺に仕事の相談をしにくる者や「退職したい」という切実な悩みを打ち明ける者もいる。これは小野寺の人柄もあるが、彼女が人とのつながりを大事にしている人物であることに気づいているからこそ、集まってきているのだ。彼女にとって会社とは「生活の一部で、けっして切り離せないもの」という。今日も彼女は 、会社を思い支えているのだ。
小野寺絵理子 (2005年入社 管理部)
1978年4月生まれ、山形県出身。見た目はゆるキャラ系だが、中身は結構負けず嫌い。 子どものころ、親に厳しく育てられたことが、今の自分を形成しているはず。大好きな田舎だが、帰るのはまだ早い!