みんな・渡辺代表、日本未来の党との合流について「ありえない」
新たな第3極の結集に向けて旗揚げした「日本未来の党」。みんなの党とも連携を協議していたが、合流しないということがわかった。一方、既成政党からは、この新党の動きに批判の声が上がっている。
28日午後、みんなの党・渡辺代表は、総選挙に向けた党の公約「アジェンダ」の発表会見に臨んだ。
渡辺代表は「誰と組むか、誰がやるかの前に、何をやるか。これを大切にする政党です」と述べた。
消費税増税凍結や原発ゼロ、電力の完全自由化などを訴えた。
みんなの党をめぐっては27日、日本維新の会との合流が破談となったが、28日になって、日本未来の党の嘉田代表が、みんなの党と連携協議中であることを明らかにした。
嘉田代表は「みんな(の党)は今、えー、協議中です。(渡辺)代表も興味を示していただいています」と述べた。
確かに原発について、2つの政党の政策は、ほぼ一致しているが、渡辺代表は「背後にいる大物が、黒子のように、嘉田さんを操るということにならないように。合流というのはありえません」と述べた。
28日、新党結成を正式に届け出た未来の党。
嘉田代表は「(最終的には何人くらい?)100人を目指してます。きのうから、どんどん手が挙がっています、1日で」と述べた。
政権をとれば、10年で原発ゼロを実現できると語った嘉田代表。
その一方で、「小沢氏合流の受け止めは?」と聞かれると、「両方ですね。プラスとマイナス。イメージの問題と」と述べた。
小沢氏と合流することの、プラスとマイナスのイメージとは。
この嘉田氏の発言の真意について、今回の合流のキーマンともいわれる山田元農水相を直撃した。
山田元農水相は「(嘉田さんは)非常にクリーンな方ですから。やっぱり、小沢さんのイメージというのがなじまないところがありますよね。そういうのは、警戒しておったのでは。(一方で)小沢さんのスタンス、考え方には、共感を持っていたのでしょう」と述べた。
一方、既成政党からは、早くも批判の声が上がっている。
野田首相は「どういう理念・政策なのか。どういうメンバーなのか、まだ固まっていない。ただ、脱原発の方向性は打ち出されている」と述べた。
自民党の高村副総裁は「これ、実態を見ると、小沢新党。嘉田さんは、オブラートにすぎないのではないか」と述べた。
公明党の山口代表は「長い経験をお持ちの方々が、嘉田知事と合流すると、重要な政策課題で、どうまとめて、遂行していくのか。脱原発だけでは、非常に疑問が持たれる」と述べた。
共産党の志位委員長は「その問題(原発問題)だけで、政党を解散したり、政党を作ったりするのは、違うのではないか」と述べた。
社民党の福島党首は「卒原発と脱原発は、同じような趣旨ではないかと思っています。ただ問題は、廃炉にするには時間がかかる」と述べた。
また、同じ第3極の日本維新の会の橋下代表代行は27日、「嘉田知事も、知事としての経験はあるのかもわからないけど、国会議員や政治グループを束ねた経験はありません」と述べた。