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【スポーツ】レスリング小原に中日体育賞 感動与えた奥様金メダリスト2012年11月28日 紙面から
今年最も輝かしい活躍を見せたアマチュアスポーツ選手に贈られる「第27回中日体育賞」は、レスリングのロンドン五輪女子48キロ級金メダリスト小原日登美(31)=自衛隊=に決まった。同賞選考委員会で協議され、27日に発表された。小原は初出場だった今年8月のロンドン五輪で優勝し、同級で日本に初めて金メダルをもたらした。贈呈式は12月14日に行われる。 ◇ 日本中の感動を呼んだ涙の金メダル。ロンドン五輪を象徴するアスリートの一人である小原に、また一つ賞が加わった。「五輪の金メダルという長年の夢が叶い、賞をもらうことができてうれしい」。小原は、マットの上とは違った優しい笑みをたたえた。 大学2年生だった00年、世界女王に。華々しい活躍を見せた半面、スランプからうつ病になり自殺未遂寸前まで落ち込んだこともあった。最適の51キロ級が五輪不採用だった不運もあってアテネ、北京五輪代表に手が届かず引退したが、元48キロ級世界選手権銅メダリストの妹・真喜子さん(27)の跡を継ぐ形で2年前に現役復帰し、3度目の挑戦で五輪代表になった。両親や妹、夫の康司さん(30)ら家族に支えられての金メダルは大きな反響を呼んだ。 五輪後は各種イベントに引っ張りだこ。小原は「目の前のことを必死にこなしている。昨日は何をやったっけ? という感じ」と苦笑いするが、周囲の反応に「こんなに多くの人が応援してくれていた。五輪の金メダルってすごいことなんだ、ってあらためて感じた」と素直に驚く。自衛隊所属ということもあり、何度か被災地を訪問した。 「皆さんに『感動をもらいました』とか『これから頑張っていく元気をもらいました』と言ってもらえると、金メダルを取ってよかった、金メダルを見せられてよかった、と思う」。小原は表情を引き締める。 紆余(うよ)曲折を経て獲得した金メダル。父の清美さん(57)が「人はどこからでもやり直せる」と助言してくれなければ、今の小原はなかった。講演でも清美さんからの教えを話すことが多いという。 「その時は“もう無理だ”とも思ったけど、今は自信を持って言える」。五輪限りで現役を退いた。今後はさまざまな形で経験を伝える役割を担う。「将来的に指導者になれればいい」とする一方、「ママにもなりたい」とも。小原の忙しい毎日に終わりはなさそうだ。 (斎藤正和) PR情報
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