偽造した品質保証書を使い、霊光原子力発電所(全羅南道)5号機、6号機などに部品が不正に納品されていた問題が今月5日に発覚したが、同様の不正納品がほかの原発でもあったことが、官民合同調査団による調査で新たに確認された。韓国原子力安全委員会が27日に発表した。これによって、原発に不正に納品された部品は290品目、計8601個となった。
韓国原子力安全委員会は「今月8日から官民合同調査団が12の海外認証機関に納品契約リストを送り、品質保証書の偽造があったかどうか全て調査したところ、蔚珍原発3、4号機と霊光3、4、5、6号機に継電器、ヒューズ、スイッチなど53品目、919個の部品が不正に納品されていたことが新たに分かった」と27日に発表した。
今月5日に知識経済部(省に相当)、韓国水力原子力(韓水原)が発表した際には、蔚珍4号機は不正納品があった原発に含まれていなかったが、今回新たに不正納品が発覚した。知識経済部と韓水原はこのとき、原発部品業者8社とブローカー業者1社が、2003年から今年にかけ、品質保証書を偽造した部品237品目、計7682個を納品していた事実を摘発した。これは品質保証書を発行する海外の12の認証団体のうち1団体だけを全数調査した結果で、残りの11団体についてはサンプル調査しかしていなかった。原子力安全委員会が今回、12の団体全てについて全数調査を行った結果、品質保証書の偽造が新たに発覚したわけだ。同委員会は、偽造された品質保証書を使用した納品業者がさらに1カ所あることも突き止めた。
韓水原は、問題の部品が集中的に使用された霊光原発5、6号機について、今月5日から稼働を停止し、部品交換作業を行っている。原子力安全委員会は「残りの原発は、問題の部品が使われている箇所が少なく、原発の安全性に致命的な影響を及ぼす部品ではないため、稼働を停止する必要はない」と説明した。